あたしの勤務先に毎年届くお歳暮。やはり会社と会社のやりとりですから、定番である缶ビールの詰め合わせが目立ちます。年末の納会の日に皆で打ち上げとして呑む場合もありますが、ある程度は社員に配ってしまいます。
今年もご覧のように分けていただきました。虚礼廃止の世間の流れの中で、十年、二十年前と比べるとずいぶんと減りましたね。あと数年もすれば、こういう習慣は、全くなくなってしまうのではないでしょうか。それでもよいと思っています。
話は変わって、数日前の朝日新聞で中条省平さんが紹介していたコミック『さいごの恋』を、あたしも買って読んでみました。46歳の主人公は飼い猫を亡くしたばかりの一人暮らし、仕事ばかりの人生で気付いたら更年期障害の症状も出始め、寂しさを感じるようになります。
周囲の婚活に励んでいる友人、既に家庭を持っている友人などを眺めながら「このままでよいのだろうか」と感じ、一念発起、婚活を始めます。その顛末が綴られる作品です。
作品の後半に登場する「カツオ」という独身の中年男性。主人公を男性にしたような真面目人間です。長いこと介護していた母が亡くなり、心にポッカリと穴が開いてしまったような人生を送っていたのですが、突然姿を消してしまいます。
そんな「カツオ」を主人公が見つけ出したときの状況、ちょっと哀れです。あたしも将来、あんな風になってしまうのかと思うと、ちょっと怖くもあり、悲しくもあります。わが家の場合、母はまだ介護を必要としていませんが、それも時間の問題のような気がします。そして「カツオ」と同じく、あたしも結婚もせず(できず?)、母が亡くなったら一人っきりの寂しい余生が待っているだけです。
結婚に拘らず、誰か一緒に楽しめる人を探すというのも、あたしには出来そうにありませんので、何か別に趣味を見つけなければなりませんね。