形而上学とは何か

形而上学とは何か

秋葉剛史 著

形而上学は既存のルールや秩序を疑い、世界の見取り図を丸ごと描きなおすメソッドだ。時間は存在するか。私たちに自由はあるか。物事の因果はどうやって決まるのか。同一性とは何か。この世界とまったく別の世界は存在するか――。論理学、認識論、倫理学と並び、古代ギリシア以来哲学の中心問題でありつづけてきた形而上学。その基本から最新論点までをわかりやすく解説。読んだ後には世界ががらりと違って見えてくる! 俯瞰的に、明晰に考え、メタ思考力を鍛える最良の入門書。

2025年8月9日

出版という仕事

出版という仕事

三島邦弘 著

出版という仕事は、編集であれ、営業であれ、「おもしろい」を日々扱う。そういう仕事なのです――。一冊一冊に向き合い、著者と読者をつなぎ続けて四半世紀。「仕事としての出版」の現実とこれからを語ります。

2025年8月9日

オスマン帝国の肖像 絵画で読む六〇〇年史

オスマン帝国の肖像
絵画で読む六〇〇年史

小笠原弘幸 著

血統を証する系譜書、武功を残す遠征記、君主を寿ぐ祝祭の書など、史書の重要な一部として、オスマン帝国の事跡を記録したのが緻密な細密画や洋画の名品だった。古都コンスタンティノープルを征服し、メッカを版図に収めて600年間に渡って世界に名を轟かせた「尚武の国」では、東西の文化が混交した独自の世界が花開く。肖像画が禁止され磨かれたイスラムの伝統的な文様と、ルネッサンスなど西洋の文化潮流とを余さず取り込んだ唯一無二のオスマン絵画の世界。その絵筆は、君主たちの覇業と衰亡をどのように描いてきたのか? 東西文明の境で紡がれた知られざる絵画史を第一線の研究者が綴る。

2025年8月8日

七三一部隊の日中戦争 敵も味方も苦しめた細菌戦

七三一部隊の日中戦争
敵も味方も苦しめた細菌戦

広中一成 著

日中戦争のさなか、人体実験や細菌兵器の開発と製造に携わったとされる関東軍防疫給水部、通称七三一部隊。組織の中心にいたのは、部隊長・石井四郎を筆頭とした、日本を代表するエリートたちだった。また細菌戦は満洲の七三一部隊だけではなく、他の四つの部隊でも実行された。日中戦争史の専門家が、陸軍参謀本部の視点や作戦史も踏まえながら、細菌戦の知られざる実態に迫る。

2025年8月6日

セカンド・チャンス シェイクスピアとフロイトに学ぶ「やり直しの人生」

セカンド・チャンス
シェイクスピアとフロイトに学ぶ「やり直しの人生」

スティーブン・グリーンブラット、アダム・フィリップス 著/河合祥一郎 訳

「セカンド・チャンス」(人生をやり直すチャンス)という、危機に直面する人間存在を揺さぶる想念はいつの時代も文学的想像力の核心であった。偶然や意志や運命に左右されるセカンド・チャンスの実現や失敗を描いてきた歴史上最高の作家とその最高の解釈者を通して、人間の再生能力の力強さを考察する珠玉の一冊。

2025年8月4日

後漢書 列伝[四]

後漢書 列伝[四]

范曄 著/李賢 注/渡邉義浩 訳

大好評「後漢書」シリーズ第8巻は「列伝」の4巻目。後漢初~中期の安定を支えた臣下たちの伝記を収録する。

2025年8月4日

南京事件 新版

南京事件 新版

笠原十九司 著

1937年、日本軍は中国での戦線を拡大し、戦争の泥沼に突き進んだ。その一大汚点としての南京事件。殺戮・略奪・強姦の蛮行はいかなるプロセスで生じ、推移し、どんな結果を招いたのか。日中全面戦争にいたる過程、虐殺の被害の実相、推定死者数等を旧版より精緻に明らかにし、事件の全貌を多角的に浮かび上がらせる増補決定版。

2025年8月1日

少年の君

少年の君

玖月晞 著/泉京鹿 訳

辛く凄惨な日々を送る少女と、ストリートに生きるしかなかった不良少年。二人の孤独な魂はいつしか惹かれ合ってゆくが、エスカレートする嫌がらせがきっかけとなり、二人は相次ぐ連続暴行事件にまで巻き込まれてしまう――。デレク・ツァン監督を虜にし、世界が賞賛した映画の原作にして慟哭の純愛物語、ついに日本紹介!

2025年8月1日

桜待つ、あの本屋で

桜待つ、あの本屋で

浅倉卓弥 著

世界のどこともわからない場所に、その本屋はある。店の前には神秘的な桜が一本たたずんでいて、なかでは少女と三毛猫がコーヒーを淹れながら次の客が来るのを待ちわびている。この店に来られるのは後悔や悲しみを抱えている人だけ。店と客をつなぐのは、一冊の本――。桜の季節、そのページをめくったときに店への扉は開かれる。

2025年7月29日

ジェイムズ

ジェイムズ

パーシヴァル・エヴェレット 著/木原善彦 訳

逃亡奴隷ジェイムズの過酷な旅路の果てに待つものとは──。「ハックルベリー・フィン」を過激な笑いと皮肉でくつがえした、前代未聞の衝撃作。全米図書賞&ピュリツァー賞受賞。

2025年7月29日