幻想の都 鎌倉 都市としての歴史をたどる

幻想の都 鎌倉
都市としての歴史をたどる

高橋慎一朗 著

鎌倉は日本人の記憶と想像のなかでつくられた都市だった。たとえば「武家の古都・鎌倉」が世界遺産として認められないのはなぜか。われわれが認識している古都鎌倉は、鎌倉時代そのままの「古都」ではなく、古都の魅力に惹かれた人々が、時代ごとに付け加えてきた由緒や魅力、いいかえれば「幻想」の集大成と言えるからである。日本人が記憶と想像のなかで愛し続けてきた都市鎌倉の実像と魅力を、源氏以前の時代から現在までの通史をたどることで浮かび上がらせる。

2022年5月18日