短編集か、短篇集か

昨日のダイアリーで、あたしは完全に間違ったことを書いてしまいました。改めて引用します。

Uブックスの『悲しき酒場の唄』がまるまる復活したわけではないのです、表題作『悲しき酒場の唄』は復活なのですが、それ以外の収録作品は、ちくま文庫の短編集には収録されないのです。

この部分が間違っていました。今回のちくま文庫は、かつてのUブックスの内容がまるまる収録され、それにプラスして新に邦訳された短編も収録されているのです。ですから、「騎手」、「家庭の事情」、「木、石、雲」の三篇は、もちろんちくま文庫版にも収録されております。たいへん失礼いたしました。

ところで、あたしも表記がバラバラだったりするのですが、今回のちくま文庫は『マッカラーズ短篇集』なんであって、『マッカラーズ短編集』ではないんですよね。「短編」と「短篇」って何が違うのと問われると、正確には答えられないのですが、あたしは「短篇小説」「長篇小説」という表記の方が好きですし、特に固有名詞でなければ、こちらの表記を使います。

若干の訂正

昨日のダイアリーで、Uブックスの『悲しき酒場の唄』がちくま文庫から復活すると書きましたが、この書き方ですと正確ではないので、改めてここで訂正したいと思います。ここではちくま文庫『マッカラーズ短篇集』の編訳者解説を引用いたします。

本書はカーソン・マッカラーズ『悲しき酒場の唄』(西田実訳、白水Uブックス)を元にした短編集である。西田訳には表題作と「騎手」、「家庭の事情」、「木、石、雲」の三つの短編が収録されていたが、文庫化に際して、底本の作品集に掲載された残り三つの短編「天才少女」、「マダム・ジレンスキーとフィンランド国王」、「渡り者」と、底本には未収録の初期の短編「そういうことなら」を、編訳者であるハーンが訳出した。

とありますように、Uブックスの『悲しき酒場の唄』がまるまる復活したわけではないのです、表題作『悲しき酒場の唄』は復活なのですが、それ以外の収録作品は、ちくま文庫の短編集には収録されないのです。

やはり、期待されていた方をがっかりさせてはいけませんので、あえて補足、訂正、修正いたしました。逆にUブックス版を架蔵されていた方にとっては、底本から未訳出の作品も読めるようになったので、これはこれで嬉しいことではないでしょうか。

 

重版や復刊ではないですが、生き返りました!

かつてUブックスに『悲しき酒場の唄』という一冊がありました。著者はカーソン・マッカラーズです。現在は品切れで、在庫が切れてずいぶん長い時間がたっていますので、店頭でも見かけることはまずない一冊です。

ただ探している方は意外と多いようで、時々「在庫は残っていませんか?」という問い合わせの電話を受けることがありました。さすがに、ここ数年はもう版元在庫も残っていないと理解されたのか、そういう問い合わせもめっきり少なくなり、いや、ほとんどなくなりましたけど。

そんなマッカラーズの『悲しき酒場の唄』を含む短篇集が筑摩書房から刊行されました。『マッカラーズ短篇集』です。ちくま文庫なので、手に取りやすいのではないでしょうか。こういう復活は嬉しいですね。

この『マッカラーズ短篇集』に収録されている『悲しき酒場馬の唄』は、Uブックス版に多少の修正を加えて再録したものです。Uブックスの同書を探していらした方は、このちくま文庫を買い求めていただいければと思います。

ター

見たわけではないのですが、「ター」という映画を知りました。アカデミーでも6部門にノミネートされた、非常に評価の高い作品のようです。

「ター」というのは主人公の名前で、「リディア・ター」という、女性では初のベルリン・フィルの指揮者となった人物で、そんな彼女の生き様を描いた作品のようです。とはいえ、あくまでフィクションで、リディア/ターという指揮者は実在しません。

そんな指揮者に関する作品を知って思い出したのが、こちらの本、『指揮者は何を考えているか』です。この本の著者も指揮者です。ですから、指揮者とは何か、どんなことを考えて指揮棒を振っているのか、縦横無尽に語っています。

映画の原作本ではありませんが、こんな一冊を読みながら「ター」を鑑賞するのもよいのではないでしょうか?

生憎の天気になってしまいましたね

昨日、今日と、あたしの勤務先は神保町ブックフリマに参加しております。

あたし自身は店頭に立ったりしたわけではなく、ちょっと私用もありましたので、自宅にいたわけですが、ちょっと天気がよくなかったですね。お客様の来場人数はどうだったのでしょうか。

今回は全部で22社の参加でしたけど、神保町界隈にある出版社はもっとあるはずです。これ以上は増えないのですかね。まあ、会社としては社員に休日出勤をさせるわけですし、人数の問題もありますし、そもそもフリマをやれるようなスペースが出版社の社屋にあるのか否か、そういった多くの問題があると思いますので、言うは易しではありますが、行なうは難しなのだと思います。

なので、実際のフリマがどんな感じになっているのかわかりませんが、本が好きな方であれば、多少の雨などものともせず、出かけてくださるのでしょうか。逆に本にとって雨は大敵ですから、ついつい出かけるのが億劫になってしまうものなのでしょうか。

今週は2点です!

本日の朝日新聞読書欄です。

まずは「著者に会いたい」で『芝居のある風景』の矢野誠一さんが登場です。これだけ大きな、写真入りでの紹介ですので、週明けには注文が殺到するのではないでしょうか。非常に楽しみです。

そして、この大きな記事に目を奪われていると見逃してしまいそうですが、本日の読書欄にはもう一点、文庫クセジュの『議員の両性同数』も取り上げられています。

この著者は、先日のTBS系報道特集にもインタビューで登場していました。選挙のたびに女性議員の比率が問題になりますが、今年は統一地方選挙もあって、非常にタイムリーな刊行だったのではないでしょうか。

ところで、この「新書速報」欄に取り上げられているもう一点、ちくま新書の『主権者を疑う』はあたしも読みましたが、とても興味深い内容でした。