湘南にて

本日は、ジュンク堂書店藤沢店の棚で開催中のみにフェアをご紹介します。

まずは文芸書コーナー。

「ガイブン入門」というフェアです。海外文学を苦手という方に、まずは海外文学ってこういうものですよ、という入門書的な書籍を集めてみました。もちろん最初から海外文学に挑んでみるのもよいかと思います。でも過去にそうやって挫折してしまった方には、これらの本をまずは手に取っていただくのも方法かと思います。

続いてご紹介するのは語学書コーナー。

フランス語、ドイツ語の「対訳シリーズ」を集めたフェアです。このフェアの謳い文句は写真の看板にも書いてありますが、「原文に接して初めて発見できることがある!!」です。

語学に堪能な方であれば、いきなり原書に向かうでしょうが、そこまでの語学力が身についてない方、原書なんてとても無理だけど少しは味わってみたいという方、対訳ですからこれならすんなり入っていけるのではないでしょうか。

もちろんこれらの対訳シリーズは作品のすべてを収録しているわけではありません。とはいえ、その作品のキモとなる部分は抑えていますので、これを通読すれば作品の大まかなところはつかめることでしょう。

緊急事態です!

関西ツアーから帰京しました。今回のツアーは火曜から金曜までの四日間、やはり短いなあと感じます。回る書店もかなり端折ってしまいました。

それはともかく、ホテルの部屋にいる時間には、注文書の整理やメールのチェックなど、持ち込んだノートPCから勤務先のPCにリモート接続して作業をしていました。ホテルのWi-Fiが遅くて、多少のストレスを感じましたが、それよりも勤務先に置いてあるPCの状態がひどいので操作が不安定になることがありました。

少し前に、勤務先のPCのHDDが容量不足であると書きました。その後、数GB単位で容量が突然復活したりしたのですが、それも束の間、また容量不足が深刻化しています。それが窮まったのが①枚目の写真です。Cドライブ、とうとう残量0バイトになってしまいました。

これではちょっとしたワード文書すら起動できません。エクセル文書だって同じです。ワードとエクセルが使えなかったら仕事どころではありません。ここまで来ると作業状態を保存することも困難になってきます。とにかくPCをリモートで再起動させ、少しでも容量が復活するのを期待するしかありません。

そんな騙し騙しの作業は精神衛生上もよくないですね。やはり勤務先のPCを買い直すしかなさそうです。しかし、まだ一年も経っていないので勤務先が新しいのを買ってくれるとは思えません。ここは自腹を切るしかないのでしょうか。

ホテルでの作業はそんな感じで綱渡りでしたが、書店ではこんなフェアが開催中でした。はい、カルヴィーノ生誕100周年フェアです。あたしの勤務先の書籍以外に岩波文庫まで揃っています。いま日本で手に入るカルヴィーノの邦訳がすべて揃っているのではないかと思われます。ありがたいことです。MARUZEN&ジュンク堂書店梅田店です。

書き出しは大事ですよね!

書店の店頭でこんなフェアをやっていました。

小説の書き出しで選んだフェアです。「コンテンポラリー アメリカ&カナダ文学編」とあるので、他の地域を扱ったフェアが既に行なわれたのか、それともこれからなのか、いずれにせよとても楽しみです。

「個人の好みで選んだ」とあるように、これは出版社が企画したフェアではなく、この書店の担当の方がご自身で選んで企画したフェアのようです。ちなみにあたしの勤務先からは《エクス・リブリス》の『ジーザス・サン』と『断絶』の二作品を選んでいただいております。

このフェアが開かれているのは、JR中央線、御茶の水駅前にある丸善お茶の水店です。このリーフレットには約40作品が集められていますが、本当に海外文学が好きで、読んでいるんだなあと感じられます。

作品全体を読まないと、その作品について論評できないことはいうまでもありませんが、そもそも読み通してもらうには、作品世界に引き込まなければなりません。そのためには作品の書き出しはとても大事で肝心で、最初の数行を読んで「つまらない」「読むに値しない」と判断されては元も子もありません。

書き出しで思い出しましたが、現在の日向坂46がまだけやき坂46だったころ、冠番組「ひらがな推し」で「書き出し王決定戦」という企画をやっていました。メンバーがタイトルとその作品の書き出しを創作し、MCのオードリーがどれが気になるかを判断するというものでした。これは書き出しと言うよりも先にタイトルが評価の対象になっていたので、純粋に書き出しで選んだわけではありませんでしたが……。

また乃木坂46も冠番組「乃木坂工事中」で「センス見極めバトル」という企画が行なわれました。これは、羽田圭介さんの『ワタクシハ』というタイトルからメンバー四名(五名?)が書き出しを創作し、他のメンバーがその中から羽田圭介さんの『ワタクシハ』の書き出しをどれかを当てるというゲームです。この中で騙す側のメンバーの一人として登場した二期生、鈴木絢音の書き出しが群を抜いて素晴らしく、ほとんどのメンバーが騙されていました。

何語で喋っているのか?

昨日は下北沢にある本屋B&Bで行なわれた、台湾の作家、甘耀明さんのイベントに行って来ました。対談相手は作家の温又柔さん。甘耀明さんのイベントは、コロナ前に甘耀明さんが来日されたときにも参加しましたが、それ以来になります。

対談相手の温又柔さんの指摘で、あたしも改めて感じたのですが、今回の新刊『真の人間になる』は、もちろん日本語に翻訳されているわけですし、原書は中国語で書かれているのですが、この作品世界の中では数か国語が飛び交っているのですよね。戦中だと日本語が支配言語として君臨していますし、台湾の原住民はそれぞれの民族の言葉で話しているわけですよね。そして彼らは共通語としての台湾語もマスターしなければならなかったようですし、当時の複雑な政治状況と言語事情を考えながら読むのも、本作の楽しみ方の一つなんだと思います。

そして下北沢からの帰路は井の頭線です。

渋谷発の電車だと先頭車両の一番吉祥寺寄り、運転席のすぐ後ろの吊り輪は、ご覧のようにピンクのハート型です。すべての車両にこの吊り輪があるわけではなく、レインボーからの車体の編成にのみ付いているという、ちょっとだけレアな吊り輪です。

数年前にテレビのニュースでも取り上げられていたので、ご存じの方も多いでしょう。この吊り輪をカップルで握って写真を撮る、なんていうのも当時は流行っていました。いまは誰も見向きもしないというと語弊がありますが、ふだん井の頭線を利用している人は取り立てて騒ぐこともなく、気にも留めていないようでした。

京みやげ

少し時間がたってしまいましたが、京阪神ツアーの時に手に入れたおみやげをご紹介します。記憶が正しければ、どちらも京都大学生協の店頭で手に入れた小冊子です。

まず左は《京大的作家の在学時の愛読書》というフェアの冊子。さすが京都大学、まだまだほんの一部でしょうけれど、これだけの作家を輩出しているのですね。表紙には綾辻行人さんの名前が見えますが、冊子を広げると両面に25名のおすすめ作品が並んでいます。残念ながら、あたしの勤務先の刊行物は一冊も選ばれていませんでしたが、それよりも25名の方が選んだ書籍は一冊も読んだことがなかったのが我ながら衝撃でした。この「選書フェア製作委員会」ってどんな方たちなのでしょう。

写真右は慶應義塾大学出版会さんのフェアのようです。《レポート・研究に役立つ! アカデミック・スキルズ》なんていかにも大学生協向きなフェアですね。フェア(選書)の内容は「学ぶ」「考える」「調べる」「読む」「書く」「聞く」「話す」「撮る」に分かれていて、「書く」には番外編として「Write」というのもあります。英語で書く技術などを扱った書籍が紹介されています。

最後の「撮る」は動画製作や映像編集など、いまどきのカテゴリーですね。あたしが学生の頃には予想もできなかった分野です。また紹介されている書籍には初級から上級まで、難易度を示すマークも付いていて、どれから手に取ればよいのかわかるようになっています。

リアルイベントは楽しい

今日の午後は梅田の丸善&ジュンク堂書店でイベントでした。大阪でのイベントは何年ぶりでしょう。

昨年くらいから、オンラインではなくリアルでのイベントも徐々に復活してきていましたが、文芸のリアルイベント、あたしとしては久々でした。

リアルにお客様を迎えつつ、オンラインも併用することで、より遠方の方でも参加できるようになり、イベントの可能性を広げたのではないかとも思います。

そして本日のイベントですが、同展で開催中のボラーニョ・フェアに合わせてのもの。ボラーニョの翻訳者の一人である松本健二さんと作家で翻訳家でもある谷崎由依さんとの対談。ボラーニョってどんな人だったの、どんな一生を送ったの、といった入門的なところから始まって、谷崎さんが感じるボルヘスとボラーニョの違いなど、脱線のような、むしろそれが最も重要な本筋であるかのようなトークのやりとりがとても楽しかったです。

オンラインで視聴された方がどのように感じられたのかはわかりませんが、ライブならではなの楽しさ、空気感を久々に味わうことができて、とても楽しいひとときでした。

それにしても、邦訳されているボラーニョ作品、あたしは『野生の探偵たち』だけ未読なんです。でも今日のトークを聞いていると、これこそがボラーニョらしい作品のようなので、早く読まなければと思った次第です。

生憎の天気になってしまいましたね

昨日、今日と、あたしの勤務先は神保町ブックフリマに参加しております。

あたし自身は店頭に立ったりしたわけではなく、ちょっと私用もありましたので、自宅にいたわけですが、ちょっと天気がよくなかったですね。お客様の来場人数はどうだったのでしょうか。

今回は全部で22社の参加でしたけど、神保町界隈にある出版社はもっとあるはずです。これ以上は増えないのですかね。まあ、会社としては社員に休日出勤をさせるわけですし、人数の問題もありますし、そもそもフリマをやれるようなスペースが出版社の社屋にあるのか否か、そういった多くの問題があると思いますので、言うは易しではありますが、行なうは難しなのだと思います。

なので、実際のフリマがどんな感じになっているのかわかりませんが、本が好きな方であれば、多少の雨などものともせず、出かけてくださるのでしょうか。逆に本にとって雨は大敵ですから、ついつい出かけるのが億劫になってしまうものなのでしょうか。

春に、新年度にピッタリな(?)フェア

書店営業の途次、あるお店でやっていたフェアのチラシです。

「どれが私の生きる道?」というタイトルで、いろいろな生き方、職業に関する本を集めたフェアのようです。

チラシを見ますと、晶文社、平凡社、ミシマ社という三社の合同フェアのようです。各社5点ずつ、三社で計15点のフェアです。新しい年度が始まって、自分の将来を考えようという学生に向けたフェアだとは思いますが、必ずしも学生だけではなく、大人にも読んで考えさせられるラインナップです。

そして、同じくこんなチラシで展開中のフェアもありました。「3年目の壁」フェアとでも呼びましょうか。

3年目と聞くと、あたしの世代では「3年目の浮気」という懐メロが思い出されますが、このフェアの見て、あの曲を思い出す人が果たして何人いるのでしょうか?

それはともかく、こちらは柏書房一社のフェアのようです、柏書房の営業部、3年目の方が壁にぶち当たって悩み抜き、そんな悩みを何とかしたいとすがった書籍たちを集めたもののようです。こちらは柏書房の本ばかり20点のフェアです。

どちらも、普通に並べたら、書店の中ではそれぞれ別の棚に行ってしまうような本を、こういう切り口で一堂に集めると、また違って面白さや発見が見えてくるのではないでしょうか。春先にとてもよいタイミングのフェアでもありますね。

記憶に残る愛の本

東京の西側、京王線沿線に展開する書店チェーン、啓文堂書店の店頭でこんな小冊子を配布していました。「記憶に残る愛の本」というタイトルで、各店でフェアを展開中のようです。

もともとは「記憶に残る本」というテーマで、昨年フェアを開催したところ好評だったので、こんどは「愛の本」に絞って「記憶に残る本」フェアPart2として開催していることらしいです。

愛なんて言葉、久しくどころか生まれてこの方使ったことがあるのでしょうか、というくらい愛に飢えているあたしには、なかなか魅惑的でもあり、切なく感じるフェアでもあります。

冊子を開くと各店が選んだ書籍が紹介されていて、コメントも載っています。どんなのが選ばれているのかは、店頭で展開しているフェアを見ればわかりますが、この冊子を見ればお店を離れても反芻することができます。

そんな店頭のフェアを眺めていて飛び込んできたのが、あたしの勤務先の刊行物、リディア・デイヴィスの『話の終わり』です。選んでくださった書店員さんの名前が明記されていないのが残念ですが、下高井戸店の選書です。ありがたいことです。

『話の終わり』は確かに愛をテーマにしていますが、果たして「愛の本」というタイトルでイメージするような「愛の本」なのでしょうか。いや、愛にはいろいろな形があるものです。「話の終わり」が描く世界も、一つの愛の形なのでしょう。と、愛とは無縁に半世紀以上を生きてきたあたしが語っても何の説得力もありませんが……

ちなみに、Twitterにもフェアの様子がいろいろアップされていますので、そのうちの一つ、吉祥寺店のつぶやきを引用しておきます。『話の終わり』は左下の方に並んでおります。

社会を変えるための(?)フェア

書店店頭でミニフェアをやっていて、こんなチラシが置いてありました。

なんとなく閉塞感の漂う現代社会にピッタリの企画ですね。ハッシュタグは「社会運動の現在形」となっています。SNSで検索すれば、いろいろヒットするのでしょうか?

チラシを広げてみますと、

そういえば、知ってたら協力できたのに…と思ったことはありましたよね。

そういえば、理不尽なこと、耐え続けてる人いますよね。

そういえば、非暴力で戦ってる人、いますよね。

そういえば、民主主義って ことば ありましたよね。

という惹句が踊っています。これだけを見ると、あたしの勤務先から刊行している書籍も一緒に並べてほしいなあと思ってしまいますが、このフェアはその書店の方が企画したものなのでしょうか? それともどこかの出版社が企画したフェアなのでしょうか?

このチラシには主催者とか問い合わせ先、発行元が書いてありませんが、多くの書店でやっているフェアなのでしょうか?