北京の? 駒込の?

本日の朝日新聞夕刊です。

東京の駒込に東洋文庫という専門図書館があります。その中にモリソン書庫というものがあって、モリソンの蔵書を所蔵しています。ちなみに、あたしが学生のころはモリソン文庫と呼ばれていたような記憶があるのですが、勘違いでしょうか……

それはともかく、「東洋文庫」と聞いて、「それは何?」という方がほとんどだと思いますが、中には出版社の平凡社から出ている「東洋文庫」と勘違いされる方もいらっしゃいますね。果たして、どちらの東洋文庫の方が知名度があるのでしょうか?

ところで、話は戻ってモリソン書庫ですが、その元となったモリソンの伝記『北京のモリソン』という本を、あたしの勤務先は出しております。なかなかに重厚な一冊ですが、読みごたえは十二分にありますので、彼について興味を持たれた方は是非手に取ってご覧ください。

宗教史

昨日の朝日新聞の夕刊です。ここへ来て「宗教史」のシリーズが春秋社と吉川弘文館の二社から刊行されていることが報じられています。

両社のシリーズ企画はそれぞれで企画されたもので、意図的に時期を揃えたなんてことはないはずです。しかし、時代が何やら宗教について求めているのかも知れません。

ところで、この両社の宗教史のシリーズに気づいたのは朝日新聞だけではありません。実は『人文会ニュース』が早くも数ヶ月前に気づいていまして、両シリーズの編集担当の方にそれぞれのシリーズについて文章を書いていただきました。それが、まもなく発行の『人文会ニュース』137号に掲載されています。

『人文会ニュース』は全国の主要図書館にも送っていますので、ご興味を持たれた方は是非手に取ってご覧ください。また今月中にはPDF版を人文会のウェブサイトで公開しますので、お楽しみに。

訳書の紹介だけでなく、訳者の紹介まで!

本日の朝日新聞夕刊です。

中国・アメリカ 謎SF』を紹介いただきました。

本日、ちょうど重版が出来上がったところなのですが、注文が殺到していて、ほぼ在庫切れに近い状態です。数日後には重版が店頭に並び始めると思いますので、読者の方はそれほど慌てなくても手に入ります。

それに第三刷も進んでいまして、来週3月3日にはそちらも出来上がってまいります。

今回は、この書籍紹介欄の左隣にこんな記事も載っていたのに気づかれましたでしょうか?

本書の訳者の一人、小島敬太さんに関する記事です。

ガイブン好きなら柴田元幸さんの名前は知らなければもぐりでしょうし、一般の方でも朝日新聞夕刊の『ガリバー旅行記』でお馴染みかと思います。しかし、もう一人の小島さんは「誰?」という方も多かったのではないかと思います。

そんな小島敬太さんがどんな人なのか、非常にわかりやすく紹介知れくれています。池澤春菜さんの紹介記事だけでなく、こちらの記事も是非併せてお読みいただければ幸いです。

これはどんな本なのか?

新刊『花冠日乗』が紹介されていました。

コロナ禍の詩人が、写真と音楽とコラボした作品です。と、いとも簡単に「コラボした作品」と書きましたが、公式サイトの内容紹介には

詩人・野村喜和夫が、コロナ禍のなか、生存を脅かされる恐怖にさいなまれ、旧約の大洪水にも比すべきカタストロフィーを感じつつ、生きた証を刻む。言葉と写真とピアノ曲との斬新なコラボレーション。

とあります。やはりコラボです。本は文字を読むものですが、著者は詩人。そこに音楽がつくとなるとつまりは歌曲になるわけでしょうか? そこにイメージとして写真がつくとなると、こんどは静止画によるミュージックビデオのようなものを想像すればよいのでしょうか?

いや、形状は全くの本でして、本屋さんに並んでいます、本屋さんで買っていただく商品です。このコラボを、コラボと呼ぶ以外うまく言葉で表現できないので、あとは手に取っていただいた方それぞれの感性で感じとっていただければ、と思います。

朝日新聞の紹介にある「五感に響く」というのが正しい受け取り方なのでしょう。

なかなか厳しい時代?

昨日の朝日新聞夕刊の一面に無言館の記事が載っていました。

 

記事にもある館主・窪島誠一郎さんの無言館に関する著作は、あたしの勤務先からも二点刊行していまして、それが『「無言館」への旅 戦没画学生巡礼記』と『無言館の坂を下って 信濃デッサン館再開日記』です。

残念ながら前者は現在在庫僅少となっていますが、後者は十分に在庫があります。ウェブサイトの紹介を引用しますと、前者は

戦没画学生の遺作を集め、その慰霊美術館「無言館」を建設しようと全国の遺族や関係者を訪ね歩いた著者が、彼らの生命への祈りを聞き、自らの戦後を問い直すために綴った巡礼の旅。

というもの。後者は

連日多くの入場者でにぎわう「無言館」と、閉館の危機に陥った「信濃デッサン館」。二つのユニークな美術館を運営する著者が、喜びの再開にこぎつけるまでの揺れる思いをつづる。

という内容です。無言館もそうですが、「戦没画学生」という言葉自体がもう現在では理解されづらくなっているのでしょうか。

無言館に限らず、各地の博物館・美術館、なかなか運営が苦しいということは折に触れ耳にしますが、コロナ禍で更に人の移動が止まってしまい苦しさに拍車をかけているのでしょう。

ちょっとずつ関連しているかも知れない……

今朝の朝日新聞です。

 

百貨店に関するオピニオン欄に谷口功一さんが登場されています。略歴欄の著書として上がっている『ショッピングモールの法哲学』は、もちろんあたしの勤務先の刊行物です。ご興味を持たれた方は本屋さんでお求めください。

続きましては同じく朝日新聞ではありますが、関東ローカルの紙面です。

 

フェリーニに関する講座が開かれるようです。そういえば、今年はフェリーニ生誕百年でしたね。

講師は押場靖志さん。これも、あたしの勤務先の刊行物『フェリーニ 映画と人生』の訳者です。本書を読んでから受講するか、あるいは受講してから本を読むか。

さて、最後は読書欄。ノーベル賞作家、トカルチュクの翻訳が岩波書店から刊行になる、という広告が載っていました。

  

トカルチュクと言えば『昼の家、夜の家』『逃亡派』ですね。

また松籟社から『プラヴィエクとそのほかの時代』も出ていますが、こちらも素晴らしい作品でした。今回の『迷子の魂』もとても気になる作品です。

しばし待て!

今日の朝日新聞夕刊です。

神奈川芸術劇場で明日から始まる舞台「人類史」の記事です。何かと話題の東出昌大が出ている舞台と言えばピンと来る人もいるのでは?

それはさておき、この舞台の書籍版は来月上旬刊行になります。劇場での先行販売も行なわれますが、リアル&ネット書店での発売はいましばらくお待ちくださいませ。

気づくと上演しています

昨日の朝日新聞夕刊です。

新国立劇場で「リチャード二世」の舞台が上演されるようです。翻訳は小田島雄志。つまり原作はUブックス版『リチャード二世』です。

シェイクスピアって、もちろん世界中で上演されているわけですが、日本でも気づくとどこかしらで上演されていますね。電話やファクスの注文で、あるとき突然受注数が上がってきたので調べてみると、「上演が決まった」「舞台が始まった」という情報に行き当たったことがこれまでにもよくありました。

今回は上演前に情報が入ってきましたので余裕をもって対応できそうです。

いよいよ本日から!

映画「マーティン・エデン」、本日から公開です。

とはいえ、映画の場合、地域によって公開時期に差が出ることはしばしばで、よほどの大作でない限り「全国一斉」とはいかないものです。本作もひとまず東京を中心にスタートし、来月や年内に公開になる映画館、地域もあるようです。

原作『マーティン・イーデン』は、ジャック・ロンドンの自伝的小説と言われているように、舞台はアメリカです。なかなかの長篇でしたが、非常に素晴らしい作品でしたし、あのラストは印象的であり、哀しくもあり、心に強く残るものでした。

そんな作品が、イタリアを舞台として映画化されたわけです。アメリカとイタリアとではお国柄も異なりますし、主人公の性格とか周囲の人の人柄などすべてが異なるはずです。原作のあの泥臭さと目映いばかりの期待感、そして力強さが、果たしてどんな風に描かれているのでしょうか。非常に気になります。

そんな公開初日ということで、朝日新聞夕刊に主演俳優のインタビュー記事が載っていました。主要紙には数日前から同じようなインタビュー記事が載り始めていたので、いよいよ公開という気分の盛り上げに一役も二役も買ってくれています。ありがたいことです。

ずいぶん前に書店に対しても映画に合わせて原作本を置いて欲しいと、ファクスで案内を送ったのですが、反応は上々でした。しっかりとフェア展開してくれている書店も少なくありません。

ジャック・ロンドンは、あたしの勤務先からは原作本と『赤死病』くらいですが、他社からも文庫本がいくつか出ていますので、それらを並べて映画公開記念、ジャック・ロンドン祭りです。今回は『マーティン・イーデン』ですが、昨年(?)は「野性の呼び声」もハリソン・フォード主演で映画化されていましたね。

新刊が出たのですね!

朝日新聞の夕刊です。

翻訳 訳すことのストラテジー』の訳者・秋草俊一郎さんが登場しています。『「世界文学」はつくられる 1827-2020』の刊行を記念した記事のようです。

『翻訳』は、翻訳書ではありますが、日本の作品も取り上げられていて、翻訳というものに興味ある方はもちろん、海外文学などに興味を持っている方にも広くお薦めしたい作品です。新刊が出たこの機会に、ぜひ一緒に並べていただけると幸いです。