回帰しているのでしょうか?

今朝の産経新聞です。

コロナ禍にあって書店は比較的好調なのでしょうか?

確かに、コロナが蔓延し始めた春先、ステイホームということで本を買い込んで自宅に籠もった人も多かったようです。この機会に長篇を読もうとか、全集の一気読みをしようといったお客様も散見されたと聞きます。もちろん、コミック全巻まとめ買いも多かったようです。

有料ネット配信やオンラインゲームと並んで、ステイホーム期間中のレクリエーションとして手軽な読者が改めて見直された面は確かにあったことでしょう。学校に行けなくなった子供を抱えた親が勉強に遅れないようにとドリルや問題集などを買うという事例も多かったと聞きます。とにかく、本はよく売れたという一面はあったようです。

しかし、今年の年間ランキングを見て、結局は鬼滅とあつ森ばかりでは大きな顔をして「出版は文化だ」とはちょっと言いにくい状況ですね。リモートワークの浸透で都心部の書店が閑散とし、そのぶん郊外の書店が賑わったというのもデータ的に見て取れます。

ワクチンの接種も始まって、なんとなくコロナの出口も見えてきたのでしょうか? そうなると、書店は、そして出版界はどうなるのでしょうね?

今日の配本(20/12/28)

恥さらし

パウリーナ・フローレス 著/松本健二 訳

1990年代から現在までのチリを舞台に、社会の片隅で生きる女性や子どもの思いを切実に描き出す。チリの新星によるデビュー短篇集。

白い骨片
ナチ収容所囚人の隠し撮り

クリストフ・コニェ 著/宇京賴三 訳

ホロコーストの歴史を無修正で物語る、ミクロストリア研究!秘密写真や未公開資料をもとに収容所を実地調査した、戦慄の「写真論」。