街と犬たち

街と犬たち

バルガス・ジョサ 著/寺尾隆吉 訳

厳格な規律の裏で不埒な行いが横行するペルーのレオンシオ・プラド軍人学校。ひとつの密告がアルベルト、〈奴隷〉、ジャガーら少年たちのいびつな連帯を揺るがし、一発の銃弾に結びついて……。ラテンアメリカ文学を牽引するノーベル賞作家による、サスペンスフルで圧巻の長編デビュー作。

2022年6月13日

劉裕 江南の英雄 宋の武帝

劉裕
江南の英雄 宋の武帝

吉川忠夫 著

王朝内部の権力争い、異民族との抗争によって混迷を深めた六朝時代。門閥貴族によって政治が支配されるなか、微賤な武人に生まれた劉裕は、その卓越した行動力と徹底した現実主義によって最後には皇帝となった。だが、即位後その生彩に翳りが……。後代に継承された武人と貴族との合体融合の形式をもつ南朝の権力機構の本質を明らかにする好著。

2022年6月13日

荘子の哲学

荘子の哲学

中島隆博 著

中国・日本はもちろん、これまであまり言及されてこなかった欧米圏での研究をも渉猟。「無為自然」や「万物斉同」といった概念に替え、自己および世界の変容を説く「物化」思想をその核心として取り出し、ドゥルーズら現代の西洋哲学と突き合わせることで、言語、道、他者、自由にかかわる荘子の思索を新たな相貌のもとに甦らせる。世界の哲学に通暁する著者がダイナミックに描く、新時代の標準たる驚くべき読解の書。

2022年6月9日

インド宗教興亡史

インド宗教興亡史

保坂俊司 著

ヒンドゥー教とそのライバル宗教で読み解くインド文明史。仏教、ジャイナ教、ゾロアスター教、イスラム教、シク教、キリスト教。インドでの教え、対立、融和。

2022年6月9日

秘書綺譚 ブラックウッド幻想怪奇傑作集

秘書綺譚
ブラックウッド幻想怪奇傑作集

アルジャーノン ブラックウッド 著/南條竹則 訳

芥川龍之介、江戸川乱歩が絶賛したイギリスを代表する怪奇小説作家の傑作短篇集。古典的幽霊譚「空家」「約束」、吸血鬼と千里眼がモチーフの「転移」、美しい妖精話「小鬼のコレクション」、詩的幻想の結晶「野火」ほか、名高い主人公ジム・ショートハウス物を全篇収める。

2022年6月5日

ペンギンの憂鬱

ペンギンの憂鬱

アンドレイ・クルコフ 著/沼野恭子 訳

恋人に去られた孤独なヴィクトルは、憂鬱症のペンギンと暮らす売れない小説家。生活のために新聞の死亡記事を書く仕事を始めたが、そのうちまだ生きている大物政治家や財界人や軍人たちの「追悼記事」をあらかじめ書いておく仕事を頼まれ、やがてその大物たちが次々に死んでいく。舞台はソ連崩壊後の新生国家ウクライナの首都キエフ。ヴィクトルの身辺にも不穏な影がちらつく。そしてペンギンの運命は…。欧米各国で翻訳され絶大な賞賛と人気を得た、不条理で物語にみちた長編小説。

2022年6月2日

世界史の考え方 シリーズ歴史総合を学ぶ1

世界史の考え方
シリーズ歴史総合を学ぶ1

小川幸司、成田龍一 編

近現代の日本史・世界史を総合し、近代化、大衆化、グローバル化の歴史像を考える高校の必修科目が始まる。シリーズ第一巻は中国史、イギリス史、アメリカ史、アフリカ史、中東史の歴史家とともに、近現代史の名著を題材に、歴史研究の最前線や歴史像の形成過程、概念に基づく比較、問いや対話による歴史総合の実践を示す。

2022年5月30日

夜鳥

夜鳥

モーリス・ルヴェル 著/田中早苗 訳

フランスのポオと呼ばれ、ヴィリエ・ド・リラダン、モーパッサンの系譜に列なる作風をもって仏英読書人を魅了した、鬼才ルヴェル。恐怖と残酷、謎や意外性に満ち、ペーソスと人情味を湛える作品群は、戦前〈新青年〉等に訳載されて時の探偵文壇を熱狂させ、揺籃期にあった国内の創作活動に多大な影響を与えたといわれる。31篇収録。エッセイ=田中早苗・小酒井不木・甲賀三郎・江戸川乱歩・夢野久作、解説=牧眞司。

2022年5月29日

てんまる 日本語に革命をもたらした句読点

てんまる
日本語に革命をもたらした句読点

山口謠司 著

「ここではきものをぬいでください」。こう書かれた文章があったら、「履物」か「着物」か、どちらの意味か迷うだろう。短い文でも読点がないと、このように意味をとりづらい。句読点の目的は、コミュニケーションの大基本「正しく伝えるため」だったのである。日本では奈良時代から、一部でさまざまな句読点らしきものはあったが、いまの形になったのは明治時代。江戸時代後半、当時の学者たちによって、ヨーロッパのパンクチュエーション(記号)と「てんまる」が比較されたことが基盤を作ったといえる。この時こそ、日本語が近代化する革命的ターニングポイントだったのだ。

2022年5月29日

ルネサンス 情報革命の時代

ルネサンス 情報革命の時代

桑木野幸司 著

新大陸やアジア諸国から流入する大量の珍花奇葉、珍獣奇鳥、玄怪な工芸品……。西欧のルネサンスは、情報の大洪水に見舞われ、中世までの伝統的な知のフレームが大きく揺らいだ時代であった。さらに「古代」という過去の発見、 新たな救済の道の発見(宗教改革)、宇宙や身体内部の発見(天文学や解剖学)……まさに発見につぐ発見の時代相だ。この未曾有の知の大爆発に、果敢に立ち向かった人々がいた。膨大な言葉と物を集め、分類を工夫し、印刷メディアと人工記憶を駆使しながら、独創的な知のソフトウェアの開発をめざす挑戦が幕を開ける! 情報革命がもたらしたルネサンス文化を読み解く。

2022年5月29日