
学問論
シェリング 著/西川富雄、藤田正勝 訳
「学問は、単なる手段と成り下がってしまえば…直ちに学問であることをやめてしまう。」若くして大学の教壇に立った哲学者シェリング(1775-1854)は、大学や学問研究の理念を熱く語った。国家の関与からの自由を掲げ、哲学を基盤とし諸学が有機的に関連する「普遍的なエンチュクロペディー」を構想する。後世に影響を与えた学問論の古典。
シェリング 著/西川富雄、藤田正勝 訳
「学問は、単なる手段と成り下がってしまえば…直ちに学問であることをやめてしまう。」若くして大学の教壇に立った哲学者シェリング(1775-1854)は、大学や学問研究の理念を熱く語った。国家の関与からの自由を掲げ、哲学を基盤とし諸学が有機的に関連する「普遍的なエンチュクロペディー」を構想する。後世に影響を与えた学問論の古典。
小坂国継 著
難解とされる西田幾多郎の思想の本質は、「自覚」の哲学である。この見地から、初期から晩期までの独自の様々な鍵概念「純粋経験」「自覚」「絶対無の場所」「絶対矛盾的自己同一」に沿って、「悪戦苦闘のドキュメント」と評された西田の思索の内的運動と展開の軌跡を明確に解読する。西田哲学への最良の道案内。
平野千果子 著
「人種」という根拠無き考えに基づいて、人を差別・排除する。人種主義(レイシズム)は、ナショナリズム、植民地主義、反ユダヤ主義等と結びつき、近代世界に計りしれぬ惨禍をもたらし、ヘイトスピーチや黒人差別など、現代にも深い影を落としている。大航海時代から今日まで、その思想と実態を世界史的視座から捉える入門書。
山本みなみ 著
鎌倉幕府の初代将軍・源頼朝の妻にして、2022年大河ドラマの主人公・二代執権北条義時の姉である北条政子。気が強くて嫉妬深く、冷酷でヒステリック……など、マイナスイメージの強い彼女だが、同時代史料から浮かび上がる政子の姿は違う。主体的で慈悲深く、武家政権の確立と御家人の地位向上を果たした、鎌倉幕府最重要人物としての顔が見えてくる。北条氏による編纂物の『吾妻鏡』だけでなく、『愚管抄』『明月記』『六代勝事記』などの京都側の史料や、大倉幕府周辺遺跡群の発掘調査などの考古学の成果も踏まえながら、類いまれなる政治力を発揮した女傑の全貌を明らかにする、大河ドラマファンはもちろん、中世史ファン必読の一冊。
稲田豊史 著
なぜ映画や映像を早送り再生しながら観る人がいるのか。なんのために? それで作品を味わったといえるのか? 著者の大きな違和感と疑問から始まった取材は、やがてそうせざるを得ない切実さがこの社会を覆っているという事実に突き当たる。一体何がそうした視聴スタイルを生んだのか? いま映像や出版コンテンツはどのように受容されているのか? あまりに巨大すぎる消費社会の実態をあぶり出す意欲作。
中村隆文 著
イングランド、ウェールズ、北アイルランドとともに「イギリス」を構成するスコットランド。一七〇七年の合同法でイングランドと統合しグレートブリテン王国となったが、近年のイギリスのEU離脱に際して独立を模索するなど、今も独自のナショナル・アイデンティティを保つ。ケルト文化、ヒュームやアダム・スミスに代表される啓蒙思想、「地酒」ウイスキー、ゴルフやフットボールなど多様なスコットランドを紹介する。
斎藤貴男 著
二〇一六年に発表された世界各国の「報道自由度」ランキングで日本は七二位。日本のジャーナリズムの現状に危機感を抱く著者は、その原因を政権による報道への圧力とマスメディアの過剰な自主規制によるものと指摘。それはまるで国民をしつけるために巧妙に仕組まれているかのようだ。ネットで常態化する記事に見せかけた広告や、保身に走るメディアの問題も浮き彫りにし、知る権利を守るために今我々にできることは何かを探る。
高橋慎一朗 著
鎌倉は日本人の記憶と想像のなかでつくられた都市だった。たとえば「武家の古都・鎌倉」が世界遺産として認められないのはなぜか。われわれが認識している古都鎌倉は、鎌倉時代そのままの「古都」ではなく、古都の魅力に惹かれた人々が、時代ごとに付け加えてきた由緒や魅力、いいかえれば「幻想」の集大成と言えるからである。日本人が記憶と想像のなかで愛し続けてきた都市鎌倉の実像と魅力を、源氏以前の時代から現在までの通史をたどることで浮かび上がらせる。
宮田律 著
21世紀に入っても戦争や紛争の脅威にさらされる現代社会。“another way”はないのか? 中世から近代にかけて、イスラム・ユダヤ・キリスト教が築き上げた「共存の形」から、「対立より宥和を」優先する精神を学ぶ。