宮田律 著
なぜ古代にはキリスト教徒が、中世にはムスリムが増えたのか。そして、キリスト教とイスラムの何が人々を惹きつけたのか。当初、ローマ帝国で迫害されたキリスト教はその後、国教化で信徒が急増。一方、イスラムもウマイヤ朝時代には世界の3人に1人がムスリムとなった。この2つの宗教が拡大した要因は、「女性」や「平等」にあるという。現在、ムスリムの増加率は70%で今世紀末にはイスラムが世界最大の宗教となる。その時、世界の価値観はどう変わっていくのか?
山崎雅弘 著
日本人は、なぜこれほどまでに「同調圧力」に弱いのか? 私たちの心と行動から自由を奪う「見えない力」をさまざまな角度から分析し、その構造を読み解き、正体を浮かび上がらせる、現代人必読の書。
エトガル・ケレット 著/母袋夏生 訳
自殺者が集まる世界でかつての恋人を探す表題作のほか、政治的緊張を生きる人々の感覚を軽やかな想像力でユーモラスに描く31篇。

砂漠の林檎
イスラエル短篇傑作選
サヴィヨン・リーブレヒト、ウーリー・オルレブ 著/母袋夏生 訳
迷宮のような路地で見つけた写真集、不死の老人、ホロコーストの記憶、パレスチナとの紛争など、歴史と不安にさらされる社会に生きる人々を描いた傑作を精選。オリジナル・アンソロジー。
吉屋信子 著
美しく我儘なクラスの女王様・陽子と、彼女が想いを寄せる無口で風変わりな牧子、そして真面目で兄弟思いの硬派な一枝。女学校で繰り広げられる少女たちの三角関係の行方は……。解説=宮田愛萌、内田静枝。
山田康弘 著
応仁の乱後、弱体化した室町幕府。将軍は無力だったと言われるが本当か。九代義尚から十五代義昭まで七人のしたたかな戦いを描く。

オットー大帝
辺境の戦士から「神聖ローマ帝国」樹立者へ
三佐川亮宏 著
カール大帝の死後、フランク帝国は3分割される。そのひとつ、東フランク王国の貴族の子として912年に生まれたオットーは、父による王位獲得の後、936年、東フランク国王として登位する。度重なる東方異民族による襲撃、兄弟や息子たちの叛乱、イタリアへの遠征と、その生涯は戦役の繰り返しだった。カール大帝の伝統をを引く皇帝戴冠を受け、のちに神聖ローマ帝国と呼ばれる帝国の基盤を作った、この国王の不屈の生涯を描く。

浄土思想
釈尊から法然、現代へ
岩田文昭 著
仏の国土である浄土に往生し、悟りをえて成仏を目指す浄土教。浄土宗、浄土真宗、時宗などが属し、現在信者数が最も多い。なぜこれだけ多くの信仰を集めたのか。本書は、物語の力に教えの広がりの源泉を見る。衆生を救うため誓いをたて阿弥陀仏になった法蔵菩薩の「法蔵説話」、家庭不和を主題とする「王舎城の悲劇」など経典に書かれた物語、法然や親鸞ら宗派の祖師伝を読み解きながら、その思想の本質に迫る。
栄剣 著/石井知章 監修/阿古智子、及川淳子、古畑康雄 訳
ハンナ・アーレント、ハイデガーの思索を導きに、あるいはロナルド・コースの経済学を頼りに、現代中国を俯瞰する、精神史的考察。
近藤伸二 著
本書が取り上げるのは、台湾が対中融和から対立に舵を切るきっかけとなった「ひまわり学生運動」が発生した2014年を起点とし、2023年初めまでの約10年間。政権運営、対中関係、外交、内政、経済、社会の6つのテーマ別にやさしく解説する。著者はジャーナリストとして、また大学教授として長年にわたって報道・研究に携わってきたベテランの台湾ウォッチャーだ。