イスラエルとパレスチナの停戦がようやく実現しましたが、この和平がどれくらい続くのでしょうか。ハマスのテロ行為は非難されるべきでしょうが、その後のイスラエルのガザ侵攻は過剰正当防衛と言われても仕方のないことではないかと思います。
とはいえ、この数年のことだけを見ていたのでは、中東問題と言いますか、イスラエルと中東諸国との紛争の理解は深まらないでしょう。日本人には遠い国の出来事として馴染みが薄いですが、少しでも理解したいと思って、タイミングよく刊行されたこんな本を読み始めました。
本書冒頭にも書いてあるとおり、確かにユダヤ人に対する日本人の理解は非常に単純化されている気がしますし、果たしてその理解は正しいのか、という疑問はあります。そして、古代パレスチナから追われたユダヤ人が第二次大戦でホロコーストに遭うまでどんな歴史をたどってきたのか、非常に興味があります。
それにしても、こういう手頃なユダヤ人に関する本、あったようでなかったような、そんな気がしますし、中東問題が起きてから現在までに各社の新書でもっと刊行されていてもおかしくはないのに、とも思います。中東問題、パレスチナ問題に関する本は出ていると思いますが、ユダヤ人にスポットを当てたものはなかったのではないでしょうか。