
台湾の少年3
戒厳令下の編集者
游珮芸、周見信 著/倉本知明 訳
一九六〇年、ようやく釈放された蔡焜霖は幼馴染の「きみこ」と再会し、結婚する。「前科」のために就職にも苦労したが、やがて漫画雑誌の編集者となると、新たなアイディアを次々と実現し、児童雑誌『王子』を創刊するなど八面六臂の活躍をみせる。だが、その陰には常に「人より一〇年出遅れている」という思いがあった。
游珮芸、周見信 著/倉本知明 訳
一九六〇年、ようやく釈放された蔡焜霖は幼馴染の「きみこ」と再会し、結婚する。「前科」のために就職にも苦労したが、やがて漫画雑誌の編集者となると、新たなアイディアを次々と実現し、児童雑誌『王子』を創刊するなど八面六臂の活躍をみせる。だが、その陰には常に「人より一〇年出遅れている」という思いがあった。
家永真幸 著
ちょうど50年前の1972年10月、日中友好の証として、上野動物園に2頭のパンダがやってきた。しかし、中国がパンダの外交的価値に気づいたのは、1930年代にさかのぼる。戦争と革命、経済成長の激動の歴史のなかで、パンダはいかに世界を魅了し、政治利用されてきたか。パンダを主人公にこの100年あまりを読み直す、異色の中国近代外交史。
中嶋洋平 著
格差によって分断された社会を、どのように建て直していくべきなのか。革命の焼け跡で生まれた、”空想的”でも”社会主義”でもない三者の思想と行動を描く。
北野充 著
多彩なビールやウイスキー、作家・ジョイスの祖国、ラグビー強豪国としても知られるアイルランド。同国は約七〇〇年のイギリス支配の後、一九二二年に独立を勝ち取るも、貧困や人口流出、北アイルランド紛争などの困難に直面してきた。しかし、一九九〇年代半ばからの高度経済成長を経て、リベラルな富裕国となった。アイルランドはいかにして変身を遂げたのか。独立後の現代を中心に、苦心と奮闘の歴史を辿る。
山口謠司 著
「あ゛」「ま゛」といったマンガやネットに溢れる「ありえない日本語」。現代は感情を的確に表現するうえで、発音と表記の間にズレが生じており、それを埋め合わせるべく今日もどこかで前衛的な表現が生まれている。それは「五十音図」が誕生した平安時代さながらの状況であり、一〇〇〇年に一度の転換期なのかもしれない。本書は、古代の万葉仮名、「いろは歌」、江戸~明治の文学、学校の国語教育、現代のマンガにいたるまで史実にもとづいて日本語の進化の謎に迫る。この歴史の旅を通じて、「お」と「を」、「は」と「わ」、「じ」と「ぢ」の違いなど、日本語理解が深まる一冊。学校が教えてくれない「あいうえお」の世界へようこそ!
谷崎潤一郎 著
美しき人魚を賛美する南京の貴公子、魔術師に魅せられ半羊神と化す妖しい世界に遊ぶ名作。水島爾保布の挿画を完全収載。〈解説〉中井英夫をそのままに、前田恭二による「水島爾保布小伝」を新しく追加。〈註解〉明里千章。
林恭子 著
「家族と同居する中年男性」ばかりじゃない! 8050問題の陰に隠れた、女性や性的少数者、困窮の実態に迫る。そして、家族や支援者に伝えたい本音とは――。
本田済 訳
人間は利のために動く。君臣の間に愛はない。徹底した現実主義的人間観に基づく実践的君主論にして、春秋戦国の乱世下に法家が磨き上げた統治思想の極致。「矛盾」「守株」など秀逸な譬えを交える軽妙さ、
理想的統治を語る峻厳さ、儒家への鋭い批判、そして不合理な現実政治への悲憤。抑揚に富んだ語り口を生き生きと伝える碩学の名訳で、全文を読む。
武田泰淳 著
激しい戦地生活を送るうちに、長い年月生きのびた古典の強さが、しみじみと身にしみてきたーー過酷な生活の中で、現実よりも確かなものとして立ち上がってきた司馬遷の生き方と歴史に対する態度。読むこと、書くことによって、独創的な個としてのありよう、自らの立ち位置を定めた著者による不朽の名著。長く収録されなかった結語を収め、オリジナルに近い形で刊行する。