山田徹、谷口雄太、木下竜馬、川口成人 著
鎌倉幕府が滅亡したのは偶然が重なり合った結果だった。あるいは室町幕府は応仁の乱ののちも存在感を発揮し続けていた。いずれも、近年の日本史研究で議論されている論点であり、従来の日本史の常識を覆す研究が次々と発表されている。本書では、新進気鋭の中世史研究者たちが、それら最新の学説をまとめて二つの幕府の実像を明らかにする。巻末には、どちらの幕府が強かったかを議論する執筆者の座談会を収録。中世史ブームに一石を投じる、すべての歴史愛好家注目の一冊。
古川順弘、青木康 著
なぜ、出雲大社は海辺に建てられたのか。なぜ、空海は高野山を密教の根本道場の地に選んだのか。なぜ、日光に家康を祀る東照宮が建てられたのか。全国の有名神社仏閣のルーツや成り立ちの秘密を、「地形」や「地理」の観点から迫り、秘められた信仰と歴史の謎を解き明かす。豊富なカラー地図・地形図つきで解説します。
片岡一竹 著
精神分析の本質は病理的次元でなく倫理的な次元にある。そこでは病いに陥った人間が問題ではなく各人の生き方が問題とされる。精神分析を通して身体症状さえその多くが倫理的な意味をもっていることがわかる。哲学や思想や宗教と親和性のある精神分析の本質を、自らの経験をもとに分かりやすく書き下ろす。難解であるという定説を覆し不幸な受け入れられ方をした日本のラカン理解に楔を打ち込む一冊。
千葉雅也 著
デリダ、ドゥルーズ、フーコー、ラカン、メイヤスー……複雑な世界の現実を高解像度で捉え、人生をハックする、「現代思想」のパースペクティブ
渡邉義浩 著/横山光輝 イラスト
横山『三国志』を読み進めながら、吉川英治から湖南文山、羅貫中、陳寿までの『三国志』の独自性とその魅力を楽しく徹底解明。これまで誰も書くことのできなかった感動‼の“三国志”。連載開始50周年!! 横山「三国志」の名場面116ページ、著者撮影の三国志ゆかりの地写真など54点掲載。名場面もゆかりの地写真も、そして図版もすべて著者の心のこもった名文キャプション付き。
高橋五郎 著
一向に収まる気配のない米中対立。両者とも歩み寄ることはなく、対立がさらに激化する恐れも指摘されている。だが、すでに勝者は決まっている。驚異的なGDPの伸びや「一帯一路」による巨大経済圏の構築、レアアースの独占、アメリカに肉薄する軍事力スコアを見れば、中国が勝利することは想像に難くない。中国が世界制覇を遂げる日はそう遠くないのである。この現実から日本は目を背けることはできない。中国が牛耳る世界を見据えて現実的な対応をしなければ、日本は世界への影響力を完全に失ってしまうだろう。では、どうするか——。本書では、そんな日本が今後とるべき策を、中国研究40年の著者が各種データをもとに中国世界制覇のエビデンスも示しつつ、果敢に提言する。日本再生のための中国論。
野口実 著
700年におよぶ武家政権を本格的に開始したのは、なぜ源氏だったのか。そしてその地は、なぜ鎌倉だったのか。源氏を「武家の棟梁」に押し上げた4人――源為義・義朝・頼朝・義経の人物像から、日本中世の始まりを描く。文庫化にあたり、「補章」を加筆。

中国経済の謎
なぜバブルは弾けないのか?
トーマス・オーリック 著/藤原朝子 訳
WSJ北京支局記者、ブルームバーグのチーフエコノミスト等を歴任する著者が、政府の中心人物からビジネスに邁進する市民の肉声までをもとに明かす「強大な隣国」のリアルとは?
武甜静、橋本輝幸 編/大恵和実 編訳
宇宙を、異世界を旅し、ヤマネコが歴史を見つめ、世界は彩りを失い/取り戻し、しがないおじさんはミニブラックホールにダイブして、植物状態の少女がVR世界を駆け抜ける――いま最前線で活躍している中国の女性SF作家14人の傑作短篇で紡ぐ、変幻自在のアンソロジー!
フロランス・ド・リュシー 著/神谷幹夫 訳
裕福なユダヤ人家庭に生まれ、教育熱心な両親の元で育ったシモーヌ・ヴェイユ。16歳でバカロレア(大学入学資格試験)、22歳という若さでアグレガシヨン(大学教授資格試験)に合格するも、その12年後、わずか34年で生涯を終える。本書は、シモーヌ・ヴェイユの兄であり数学者のアンドレ・ヴェイユから、「全集」(ガリマール社)の編纂を託され、2010年まで責任編集者を務めたフロランス・ド・リュシーによる待望のヴェイユ論である。ヴェイユの遺稿を手にしたカミュが「現代の唯一の偉大な精神」と呼んだように、この全集の編纂者は、34年の生涯にしては厖大すぎる量の書簡や日記、エッセーから何を読みとったのか。「重力」「不幸」「神」「根を持つこと」など、ヴェイユが取り組んだテーマを解説しながら、その人生と魂の遍歴を描き、聖なる異才の核心に迫る。