隔靴掻痒?

「中国共産党」論』読了。

 

少し前に『ネオ・チャイナ』を読んだばかりなので、それに比べるとあまりの視点の違いに驚きます。日本人読者がそういうところにばかり興味を持つからでしょうか、どうも権力闘争とか人間関係のドロドロばかりに関心が行きすぎているような印象を受けてしまいました。

それにしても本書の副題は「習近平の野望と民主化のシナリオ」で、『ネオ・チャイナ』の副題が「富、真実、心のよりどころを求める13億人の野望」で、同じように「野望」という単語を使っているのに前者は習近平の、後者は民衆の、という大きな射程の違いがありますね。たぶん、これがこの両書の違いを端的に表わしているのではないでしょうか?

と、腐すようなことを書きましたが、決して非難しているのではありません。やはり中国は政治の国であり、経済よりも文化よりも政治が国を動かしている面が強い国だと思いますから、本書のような分析を必要欠くべからざるものだと思います。なので、両書の違いをあたしなりに表現してみると、中国という家に対して、一級建築士よろしく外から眺め、中に入っては天井裏や床下まで潜って調べまくっているのが『「忠告共産党」論』で、その家に住んでしまっているのが『ネオ・チャイナ』という感じです。

一級建築士には一級建築士だからこその指摘・発見があり住んでいる人には気づかないところに目配りができます。もちろん住んでいるからこそわかるし知っているということも多々あって、やはり中国を見るには、いろいろな視点から眺めないとダメなんだということがわかります。

2015年9月25日 | カテゴリー : 罔殆庵博客 | 投稿者 : 染井吉野 ナンシー

全国的に載りました

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懐かしの拡材

間もなく書店店頭にも到着するでしょうか? ミルハウザーの新刊『ある夢想者の肖像』のことです。ミルハウザーは『ナイフ投げ師』以来だと思います。

 

2008年、『ナイフ投げ師』が刊行された当時もよく売れたのを覚えていますが、それに合わせて書店で「ミルハウザー・フェア」を展開してくださるところが多かったのも記憶に残っています。そして、フェアをやってもらうからには何か拡材を、と思って小冊子を作りました。訳者の柴田さんにも許可を得て「訳者あとがき」からコメントを採ってまとめたものです。

今となっては品切れになってしまった本もいくつかありますね……(汗)

そして更に、この時柴田さんが作ってくださった手書きポップをスキャンしたものが、あたしのPCの中に残っていました。こちらです。

さて、今回もミルハウザー・フェアができるよう、やってもらえるよう、あたしたちも頑張って営業しないとなりませんね!

フランス語、比較広告

来週には書店に並び始めると思いますが、こんな新刊が出ます。

徹底整理フランス語 動詞のしくみ』と言います。

「えっ、またフランス語の動詞活用の本?」とお思いの方も多いと思います。「本屋へ行くといろいろ出てるじゃない、何が違うの?」と思いますよね? 確かにその通りなのですが、それだけフランス語学習にとっては動詞活用が大事ということでもあります。ただ、あたしはフランス語はからっきしなので、担当者から本書の特徴を聞きましたので、それをここでご紹介したいと思います。

まずは本書のライバルとなる類書は以下の通りです。

  

フラ語動詞、こんなにわかっていいかしら?』『標準フランス語動詞変化表』『フランス語 動詞活用ドリル』の三つになります。他にもまだ数冊ありますが、売れ筋や出版年などから考えると以上になると思います。

まず『フラ語動詞』ですが、これは本当に初歩の初歩、仏検だと5級、4級レベルをフォローしているだけですが、とにかく語り口がわかりやすい清岡節、第二外国語でフランス語を選択したけれどチンプンカンプンという人には、すべての動詞に仮名ルビまで付いている本書がお薦めです。

次に『変化表』ですが、これは逆に潔いまでにシンプルです。とにかくタイトルどおり、動詞の活用が表の形で載っているだけです。どうしてそういう活用をするのかといった理屈は抜き、とにかくある動詞の活用がどうなっているのかを調べるだけならハンディで値段も手頃な本書がお薦めです。

『活用ドリル』はタイトルでもわかるようにドリルですから、書き込みながら勉強していく学習書です。言語は異なりますが、『書き込み式 ドイツ語動詞活用ドリル』と似たタイプの本と言ってよいでしょう。とにかく書くことによって体で覚えよう、身につけようという方にはお薦めです。

という三者に対し新刊の『徹底整理』は何が違うのか、何がウリなのか?

まずは仏検で言えば2級レベルまでを網羅しています。また動詞活用の基本をしっかりと解説していますし、活用パターンがすべて網羅されています。つまり、第二外国語で単位を取れればいいやという人よりも、もう少ししっかりと動詞活用をマスターしたいんだという人向けです。『変化表』にもう少し解説が付いていればいいのに、という人にはもってこいだと思います。またこの手の動詞活用の本ですと動詞しか載っていないことが多いようですが、本書ではイディオムや用例まで載っているので、応用の幅も広がります。

とまあ、こんな説明で少しご理解いただけたでしょうか? 上で担当者から聞いたと書きましたが、あくまであたしなりの理解ですので、もしこの説明に誤りなどがあっても担当者の責任ではありませんし、もちろん本書の瑕疵でもありません。フランス語を勉強している方、あるいは書店の語学書担当の方、少しはお役に立ちましたでしょうか?

あとは、実際に並んだ本を手に取ってご自身の目でお確かめください。

大リーグ対リトルリーグ?

下の写真は、ジュンク堂書店プレスセンター店で行なわれているフェアの模様です。ようやく訪問できたので写真を撮らせていただきました。

すでに同店のTwitterでもご紹介いただいておりますが、今回は新潮社クレストブックスとの合同フェアとなっています。

いや、合同などとは畏れ多い。これまでも時々、書店さんから「新潮社のクレストのフェアをやるから一緒にエクス・リブリスも並べたいんだけど」というありがたいお申し出を受けることがありましたが、言われるたびに思うのですよね、「まるで、大リーグのチームに胸を借りて練習試合の相手をしてもらったリトルリーグじゃないかな」と。だって天下の大手出版社・新潮社のクレストブックスですよ? これまでの実績、知名度すべてにわたってエクス・リブリスよりはるかに上、雲の上の存在です。でも、やっぱり嬉しいものです。

ちなみに、このフェア、今月頭から一ヶ月ですのでもうじき終了です。プレスセンターというとビジネス街、官庁街のど真ん中という印象でしょうが、ビジネス書などの堅めの本ばかりでなく、こうして文芸書、それも海外文学のフェアもやっていますので、残り少ない会期ですが、霞ヶ関界隈で働いているガイブンファンの方、是非お出かけください。

あと、プレスセンター店のTwitterは以下のように、しばしばあたしの勤務先の本を取り上げてくださっています。

これまたありがたいことです。

地デジよりスカパー!の乃木坂派

今日は祝日と言うことでテレビ朝日系では正午から「MUSIC STATION ウルトラFES」を夜の10時まで放送する、いや、今もしているわけですが、最初の小一時間ほどを視て嫌になりました。10時間もあるからということなのでしょうか。どうも進行がダラダラしている気がします。冒頭で近藤真彦が「さっさと歌のスタンバイさせてください」と言っていたのがこの放送のすべてを表わしていた気がします。たぶん、その後は視ていませんが、同じような進行なのでしょうね。

で、個人的には乃木坂46が出るというので視ようとは思っていたのですが、ウェブサイトを視ても、データ放送画面を見ても、出演者情報はあっても何時頃に出演するのかの情報は見当たりません。これは結局、好きなアーチストのところだけを視ようとする視聴者対策なのでしょうね。フジテレビ系の「水曜歌謡祭」と言い、昨今の歌番組、制作側の能力が極端に落ちている気がしますね。

で、肝心の乃木坂ですが、たぶんもう出たのでしょうね。一曲だけのパフォーマンスですから、気をつけていないと見逃す確率が大でしたから。でも、いいんです。あたしはスカパー!を視ていました。今日の午後、CSの「MUSIC ON! TV」は乃木坂特集です、いや、でした。この特集自体は既に何回か放送されているものですが、今日のスカパー!は無料放送日。過去、無料放送は何度もありましたが、その日に乃木坂特集が放送されていたかは知りませんが、乃木坂46ファンなら、テレビ朝日になどにチャンネルを合わせるよりも貼るかに充実した午後を過ごせたのではないでしょうか?

はい、過去形で書いているように、昼の12時から2時間ずつのPV特集番組が2本放送され、午後4時からは個人PV特集の番組が6時まで2時間、トータル6時間にわたる放送です。ちなみにPV特集でオンエアされた曲は同局のウェブサイトに載っていまして、それによると最初の二時間、第一部は

ぐるぐるカーテン/会いたかったかもしれない/乃木坂の詩/失いたくないから/おいでシャンプー/偶然を言い訳にして/水玉模様/走れ!Bicycle/涙がまだ悲しみだった頃/音が出ないギター/人はなぜ走るのか/
制服のマネキン/指望遠鏡/春のメロディー/ここじゃないどこか/君の名は希望/シャキイズム/13日の金曜日/でこぴん/ガールズルール/世界で一番孤独なLover/バレッタ

で、次の2時間、第二部は

月の大きさ/そんなバカな・・・/初恋の人を今でも/気づいたら片想い/生まれたままで/孤独兄弟/ロマンスのスタート/夏のFree&Easy/その先の出口/無口なライオン/ここにいる理由/何度目の青空か?/転がった鐘を鳴らせ!/私、起きる。/あの日 僕は咄嗟に嘘をついた/命は美しい/ごめんねずっと…/太陽ノック

です。音楽番組などで見慣れた楽曲もありますが、カップリングなどあまりお目にかかれない曲もずいぶんと流れました。この中では、やはり個人的には「あの日 僕は咄嗟に嘘をついた」「無口なライオン」が好きですね。シングル曲では「何度目の青空か?」と「君の名は希望」でしょうか。

 

 

しかし、しかし、今日の乃木坂特集、やはり見逃せないのは4時から6時までの個人PV特集の方でしょう。既に今月上旬に一回放送されて今日は再放送なのですが、来月にもう一回後編が放送される予定です。(これも再放送があるので、正確には来月2回放送があります。)つまりトータル4時間にわたって個人PVがオンエアされるわけです。これはテレビ放送としては地上波もBSもCSも含めて初放送だそうですから、まめにCDを買ってこなかったファンにとっては見逃せないプログラムではないでしょうか?

ということで、あたしはもちろんしっかり録画して視ておりました!

西蔵

このところ映画「ルンタ」が話題になっているからでしょうか、西蔵関係のニュースが新聞でも目に付きます。

朝日新聞には昨日も今日も記事がありました。記事にもあるように自治区成立50周年という節目であることが最大の理由でしょう。

中国の憲法では、一応は信仰の自由は保障されているわけですが、それはあくまで共産党の指導の下においての自由であり、共産党の意に沿わないものはすべて国家転覆と見做され処罰の対象となり、それが高じて弾圧となっているのが現状だと思います。

チベットの人は、ダライ・ラマがはっきりと言っていますが、決して中国からの独立を望んでいるわけではないと思います。もちろんこの数年、特に厳しさを増す中国政府の締め付けに対し本気でチベット独立を考えている人も増えていると思いますが、まだまだ多数派ではないと思われます。

ちょっと極端なことを書きますが、中国は盛んに「歴史的に」という言葉を使います。チベットだけでなく内モンゴルや新疆、台湾も尖閣諸島も、そして南シナ海の諸島についても、この言い回しをよく使います。つまり、それらの地域か昔から中国の領土であったと。ただ、中国が言うところの「領土」というのは現在の国際社会における国民国家としての「領土」というものとはまるで異なります。

いや、これを言い始めたら、たぶん堂々巡りになって決着が付かなくなるわけで、そうなると、今は中国も加わっている現今の国際社会のルールに従うのが妥当、穏当なのではないかと思います。そうなると、たぶんチベットは中国の領土ではなくなるでしょう。そうなると、今のような強権的な、高圧的な支配の仕方は取れないはずです。ただ、その上で、そこまで中国政府が譲歩した上で、さてチベットの皆さん、現今の国際社会で言うところの独立国になりますか、それとも中国の自治区のままでいますか、と問うたなら、あたしは案外チベットの人は中国に残ることを選択するのではないかと思います。

アメリカ合衆国は州によって法律がかなり異なるそうです。同性婚を認めるか認めないか、個人が銃を所持することを認めるか認めないか。ここまでやるのは極端かも知れませんが、このくらいの独立性、いや独立性という言葉に中国政府がアレルギーを持つのであれば自主性を中国の各自治区が持てるのであればチベットや新疆の騒乱もかなり収まるのではないでしょうか?

不覚にも滂沱

いや~、泣いてしまいましたよ。

昨晩、フジテレビ系で放送されていた「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」を視て。アニメが大ヒットしたとか、そういう知識はまるっきり持ち合わせていなかったのですが、そういうものは必要なかったですね。たわいもない話と言ってしまえば身も蓋もありませんが、うまい具合にノスタルジックに描いているところがよかったのではないでしょうか?

しかし、こういうアニメ版と見比べると、ドラマもよくできていたんだなあと思いますし、このアニメを視ていてもまた涙がこぼれてきます。

あとキャストですが、松井愛莉はCMなどいろいろ出ているので知っていましたが、ヒロイン役の浜辺美波はまるっきり知らない女優でした。ただ、このドラマの中の彼女は、公式サイトの宣材写真とはまるで雰囲気が異なりますね。他の役者陣も脇役の大人たち以外はまるっきり知りませんでした。

ドラマの中ではかなり幼い感じ、はっきりいってロリロリな感じを醸しだしていますが、まあ体だけは成長しているけど精神年齢は死んだときのままということらしいので、あんなものなのでしょうか?

ナンシー、ああいうロリコンタイプ好きでしょ? と聞かれると、正直に大好きですと答えます!

恐らく、彼女が主役のヒロインを、アニメの印象を壊すことなく演じきれたことが最大の成功の要因だと思います。もちろん、熱狂的なアニメ版のファンは、このドラマにも不満が多いのでしょうが、ドラマとしては2時間ちょっとで非常によく出来た作品だと思います。