「食欲の秋」フェア

青山ブックセンターの本店で、<「食」フェア>をやっていました。

食にまつわるエッセイだけでなく、小説やレシピなど、かなりバラエティー豊かなジャンルから選ばれていて見ていても面白いです。残念ながら、あたしの勤務先のものは選に漏れてしまっていますが、個人的には『ブエノスアイレス食堂』が選ばれていたらどうしよう、なんて思っていました。えっ、なんでかって? それは『ブエノスアイレス食堂』をお読みください。

それにしても秋になると食欲の秋で食のフェア、安直なようでいて、誰でも考えつくからこそ他とは異なるフェアを企画するのは難しいのかもしれません。このところ話題にもなっているレシピ本大賞なんて、アイデア勝ちの企画ですよね。KITTEの中にあるマルノウチリーディングッスタイルでも「旬果秋冬-しゅんかしゅうとう-」というフェアを開催中です。Facebookには

ただ今展開しているこちらのフェアは
秋と冬が旬の果物が登場する文芸作品をとりそろえております。
梶井基次郎の『檸檬』やゴールズワージーの『林檎の樹』と
有名な作品から、当店の文芸書担当がセレクトした
永井龍男の『蜜柑』や島崎藤村の詩集『初恋』など

食欲をそそられたり、ときにもの恐ろしさを感じたりと
作家によって魅力的に綴られている作品たちを展開しております。

何か本を読みたいけど何を読んだらいいかわからないなど
これから読む本を探しているお客様のきっかけになればと考えています。

果物にまつわるレシピ本も一緒に展開しております!

とあります。これはこれでオシャレなディスプレイです。

で、秋と言えば食だからでしょうか、今日の朝日新聞別刷「GLOBE」は食品添加物がテーマでした。食の安全も、昨今の食のフェアでは欠かせない視点だと思います。遺伝子組み換えとか有機農法とか、更に派生してフェアが企画できそうです。あたしの勤務先の本だと、こんなあたりでしょうか?

 

シティ・ファーマー』『遺伝子組み換え食品の真実』です。

今年はナンシー・カレンダー、どうしましょう?

書店を回っていますと、入り口や付近やレジのそば、それなりによい場所でカレンダー・フェアが始まっています。話を聞くと、例年9月の後半に入荷して、10月から店頭に並べ始めるのだとか。

「本屋なのに、本を売るスペースを減らしてカレンダーや手帳を置くってどうなのよ」という葛藤は書店員の方にもあるようですが、「置けば置いたでそれなりに売れるんだよね」という現実、そしてなにより「実は本を置いているよりも売り上げが上がるから」という実績。

「本より売れる」と言われてしまうと、出版社の営業としては二の句が継げません。いや、ここで怯んではダメですね。もっと自社の本をプッシュしなければ!

と言いつつも、密かにあたしの心の中では「今年はカレンダーどうしよう?」という気持ちもうずいています。

はい、この数年来、毎年この時季に自作の卓上カレンダーを作っているのです。

題して「ナンシー・カレンダー」、略してナンカレ。限定生産で仲良しの書店員さんに配っています。売り物ではありません。単純に、はがきサイズの印刷用紙にプリントしたものなのですが、それでも自宅のプリンタで印刷しているので、そこそこの時間がかかります。はがきサイズの印刷用紙は50枚とか100枚単位で売っていますから、それほどお金はかかりませんが、カレンダーを収納するケース代がそこそこかかるので、毎年この時季はそれなりの出費になります。

まあ、それでも喜んでくださる方がいらっしゃるので作っているわけですが、会社から補助してもらっているわけではなく、すべて自腹です。いや、勤務先のサイトで毎年カレンダー・プレゼント企画をやっていて、その当選者の分のケース代は勤務先からいただいております。

振り返ってみますと、このナン・カレの記事、毎年のように書いているのですね。古いところでは2013年12月、そして発送したという記事2014年は10月に書いています。ダイアリーを読み返してみると、やはり今回と同じく、書店店頭のカレンダーコーナーを見て、「そろそろカレンダー、作らなくちゃ」と思い始めているようですね。パブロフの犬と同じ条件反射です。

さて、今年はどうしましょう? もう勤務先のウェブサイトでの連載はやっていないので、ここで募集をしましょうか? しかし、このページでやっても、ほとんど応募してくる人はいないでしょうね。となると、今年は仲良しの書店員さんの分だけ作れば大丈夫でしょうか? そうなると出費も抑えられますし……(汗)

いや、そもそも書店員さんで、本当に欲しがっている人ってどれだけいるのでしょうか? 怖くて聞けません。

シャープとかアイワが作ったら?

テレビで見た目薬のCM。

新サンテドウα」のCMです。図書館で阿川佐和子が本を読むのが苦手な理由として「文字が細かい」と言っています。このセリフを聞いて思いました。

だったら電子書籍にすれば、文字のサイズも変えられるのに。

と。そう、文字の大きさを自由に変えられるのが電子書籍のメリット、小さな文字が読みづらいお年寄りにもうってつけと、電子書籍の出始めのころ盛んに言われていた覚えがあります。

が、それで年配の人に電子書籍が普及したようには見えません。一時期、アマゾンのキンドルのCMが見やすさを盛んにアピールしていましたけど、だからといって一気に普及したようにも感じられません。

なぜでしょう? キンドルにしろ楽天のKoboにしろ、やはり年配の方にはまだまだ使いづらいという印象だからではないでしょうか?

となると、ここはシャープとかアイワとかのメーカーの出番ではないでしょうか? ソニーやパナソニックがスタイリッシュなオーディオを作っていたときも、シャープやアイワはスイッチなどの表示をすべて日本語で、しかも大きな文字にした、完全に日本人仕様の製品を作っていて、やはり当時も年配の方に支持されていたのを覚えています。ですから、電子書籍リーダーもシャープやアイワが日本人による日本人向けの製品を作って欲しいな、と思うのです。

大きさは軽さとの兼ね合いもありますので7インチくらいでしょうか? スマホのらくらくホンのノウハウ(らくらくホンは富士通でしたね)のノウハウを応用し、ボタンなどの大きさも年配の方が使いやすいように配置、デザインすればよいのではないでしょうか?

もちろん、もっとも肝心な新しい本の探し方、購入(ダウンロード)の仕方も直感的でわかりやすく、もちろんすべて日本語表記で作らないとダメでしょう。かつてアップルのパソコン、マッキントッシュが直感的な操作と言われましたが、果たして本当に直感的だったのか、やはりPCに不慣れな人に直感も何も働かなかったと記憶しています。誰に直感的なのかは製品のコンセプトに関わりますが、シャープやアイワは長年のノウハウがあるのではないでしょうか? 昨今は年配の方も電車の中でスマホを操作してメールを見たりLINEをやったりしているようですから、年配者のデジタル製品に対する適応力も格段に上がっているので、開発も簡単ではないでしょうか?

とにかく、大きな文字で読める、本よりも軽い、ということを最大限アピールできれば、そしてもちろん操作性のわかりやすさがあっての話ですが、電子書籍リーダーも普及するのではないでしょうか?

ただし、その端末の価格もかなり肝心。なおかつ出版社がどの程度電子書籍を発売するのか、端末は持っていても、読みたい本が電子書籍になっていなかったら何の意味もありませんから。

そして最後に、電子書籍の購入の手軽さです。上にダウンロードと書いてしまいましたが、たぶん年配の方にはダウンロードは非常に敷居が高いのではないかと思います。やはり本は本屋、電子だろうが紙だろうが、それは関係ありません。本屋に行って気に入った本を見つけたら買う、その時に紙にするか、電子にするかを選択すればよいだけの話。

三省堂書店が店頭でも電子書籍を売ってますよね。あたしも実際に店頭で見たことがありますが、電子版もある本の場合、小さなカードのようなものが置いてあって、それをレジに持って行って支払いを済ませると電子書籍が手に入るということのようです。端末が普及し、お客さんが日常的にそれを持ち歩いているようになれば、その場で(本屋の店頭で)自分の端末に電子書籍を入れてもらえる(コンビニで弁当を温めてもらう感覚?)のが当たり前になるのではないでしょうか? そして、この方法ならばダウンロードとか電子決済に不安を抱える人にもわかりやすく安心してもらえるのではないかと思います。

しかし、そのためにはやはりどの書店でも同一のフォーマットで電子書籍を提供していないとならないでしょうね。

アマゾンとか電子書籍とか@朝日新聞

このところ朝日新聞の紙面で、アマゾンとか電子書籍の記事が目に付きますね。15日にも三人の方のインタビュー(?)記事が載っていましたし。

その中で、ベンチャー投資家・宮田氏が

技術革新によって、消費者は以前よりも快適なライフスタイルが約束されます。新しい価値を提示しようとするアマゾンの企業姿勢は、前向きに評価されるべきだと思います。

と語っているのが気になりました。

技術革新によって実現される未来の生活が、果たして本当に「快適なライフスタイル」なのか? むしろ昨今の流れでは技術偏重への反省が叫ばれているのではないか、という気もします。もちろん、あたしだって声高にスローライフを主張・支持するわけではありませんが、なんかこういう短絡的な見方には違和感を覚えます。やはり米国在住のベンチャー投資家だからなのでしょうか?

それにアマゾンが「新しい価値を提示」するのはよいでしょう? 企業がそれぞれの価値観を消費者に提示するのは当然だと思います。ただ、一社の価値観だけがすべてを覆い尽くすようなやり方が果たしてよいものなのか? 中途半端な「前向き」の評価は却って危険なのではないか、とも思います。

16日には電子書籍の記事。ドイツではアマゾンのキンドルに対向して国内の書店大手が結束して統一ブランド、フォーマットを作ったとのこと。

確かに日本では電子書籍サイトがいくつもあり、それぞれフォーマットが異なるようで互換性も怪しいです。出版社側からすれば、すべてのフォーマットに対応した電子書籍を作るのは(一つ作れば、ちょっと手直しをすれば済む、とも言われますが……)はっきり言って面倒なので、統一フォーマットになってくれれば楽ですよね。

こういう記事が出ましたが、日本ではどうなるのでしょうか?