ひとつ以上の言語
バルバラ・カッサン 著/西山雄二、山根佑斗 訳
著者カッサンは言う。「ふたつの言語を話すことで、とても深刻な錯覚に陥ることを避けることができる」。ひとつの言語しかない、自分たちが話す言語しかないと想像できなければ、世界は「凄まじい分裂」に陥る。言語は人間そのものでもある。そしてすべてのひとは「母語」を持ち、それが広がっていくことによって、他の言語と交わり、世界が広がっていく。複数の言語を知ること――それは、複数の手段を持ち合わせていることでもある。複数の言語とは複数の世界であり、世界へと開かれる複数の方法でもあるのだ。