臨済宗

写真の右は、月末に刊行になる『禅と浪漫の哲学者・前田利鎌』ですが、前田利鎌ってご存じですか?

タイトルから人の名前だということはわかると思いますが、では「前田」はよいとして「利鎌」ってどう読むのだろうと頭を抱えてしまった方がほとんどではないでしょうか?

たぶん日本史における知名度は極めて低いと思われますし、そんなわけですから、いつの時代の人物なのか、どういうことをした人なのかもわからない人ばかりでしょう。

そこに、本書が出版される意義があるわけです。

ちなみに、前田利鎌の名前は知らなくとも、本好きの方であれば岩波文庫に『臨済・荘子』という一冊があるのを記憶されている方はいらっしゃるのではないでしょうか? 同書の著者が前田利鎌です。あたしも、中国好きなので「荘子」というタイトルに惹かれて購入していました。

ちなみに、臨済宗はわが家の菩提寺の宗派です。臨済宗の南禅寺派です。とはいえ、父方の田舎は千葉なので日蓮宗、母方の田舎は新潟で浄土真宗でして、父方の祖父が東京へ出て来てから建てたお墓が臨済宗南禅寺派の寺だったというだけのことですが……

新刊も既刊も!

後ろに寄りかからせなくても自立するほど分厚い本が4冊。よく見れば、すべてスターリンの評伝です。

右の三冊は、かつて刊行したもので、それぞれバラ売りしていますが、3冊で1セットのようなスターリン伝です。

一番左の一冊は、このたび刊行した最新のスターリン伝です。こちらは一冊でスターリンの生涯を追っていますので、手軽にというほど薄くて軽い本ではありませんが、まず手に取るなら簡便かも知れません。最新の史資料を駆使して書かれていますので、お薦めです。

さて、話は変わって、書店の店頭で無料配布されている小冊子『BOOKMARK』の最新号(18号)に、あたしの勤務先の書籍が紹介されていました。「英語圏以外の本特集2」として『シャルロッテ』『俺の歯の話』『忘却についての一般論』の3点が載っています。

それぞれフランス、メキシコ、アンゴラ出身の作家の作品です。

なかなか海外旅行へ行けない昨今、海外小説を読んで外国へ行った気分を味わうのも一興ではないでしょうか?

残るはウズベク語?

今朝の朝日新聞に東京外国語大学出版界から刊行された『28言語で読む「星の王子さま」 世界の言語を学ぶための言語学入門』に関する記事が載っていました。あの名作『星の王子さま』が世界28の言語で読めるわけですから、語学の出版社の人間としては気になるところです。

ちなみに、28言語とは以下のとおり。

1.英語 2.ドイツ語 3.フランス語 4.イタリア語 5.スペイン語 6.ポルトガル語 7.ロシア語 8.ポーランド語 9.チェコ語 10.中国語 11.朝鮮語 12.モンゴル語 13.フィリピン語 14.マレーシア語 15.インドネシア語 16.カンボジア語 17.タイ語 18.ラオス語 19.ベトナム語 20.ビルマ語 21.ベンガル語 22.ヒンディー語 23.ウルドゥー語 24.ペルシア語 25.アラビア語 26.トルコ語 27.ウズベク語 28.日本語

話せるとか読めるといったことはおくとして、これらの言語はあたしにとって《ニューエクスプレスプラス》でお馴染みの言葉ばかりです。すべて刊行しています。

と思ったところ落とし穴がありました。27番目にある「ウズベク語」です。ウズベク語は《ニューエクスプレスプラス》では未刊行ですし、以前の《ニューエクスプレス》《エクスプレス》時代にも刊行されていません。

となると、次の《ニューエクスプレスプラス》は「ウズベク語」でしょうか?

2021年版なのです

あたしの勤務先はブックカタログを三種類作っています。ご覧の写真の三つがそれです。

毎年先陣を切って春先に出来る時点・語学書のカタログ、5月に出来上がる文庫クセジュと白水Uブックス、二つのシリーズを収録した新書カタログ、そしてこのたび出来てきたのが、上記以外の一般書籍を収録しているブックカタログです。

2021年版とはいえ、既に半年近くが過ぎようとしているこの時期に出来てくるなんて、個人的には「2021-2022版」に変更した方がよいのではないかと思っていますが、如何でしょう?

なんとなく不思議な縁を感じます

来る7月5日は明石海人の生誕120年です。

たったいま「生誕120年」と書いたので「明石海人」が人の名前だとわかっていただけたと思いますが、そうでなかったら「明石海人」という四文字を見て、どのようなことをイメージされたでしょう? いや、それはちょっとバカにしすぎですかね。

身近なところでは、岩波文庫に『明石海人歌集』がありますが、岩波書店のウェブサイトを見ると現在品切れのようです。残念です。

ウィキペディアにも立項されているほどの著名人ではありますが、現在の日本ではそれほど馴染みのない人物かも知れません。

岩波文庫のタイトルからもわかるとおり明石海人は歌人で、ハンセン病を患い、38歳で亡くなりました。死後に出版された歌集の『白描』はベストセラーになったとウィキペディアに書いてあります。

当時のことですから、ハンセン病患者は隔離されます。明石海人も各地を転々とし、最後は岡山の長島愛生園で亡くなったそうです。

そんな明石海人の評伝を、あたしの勤務先では出していまして、それが『幾世の底より 評伝・明石海人』です。重厚な一冊です。これを機に本書を少しでも世に広めるべく営業したいと思います。

ところで、この明石海人の出身は静岡県の沼津市です。なんと妹家族の住む、あの沼津です。これはなんといえぬ縁を感じます。もちろん、妹家族は誰も明石海人の名を知らないと思いますし、沼津市に彼の記念館があるという話は聞いたことがありません。辛うじて歌碑が建てられている程度のようです。

いよいよ刊行スタート!

鶴屋南北未刊作品集』の第一巻が月末に刊行になります。函入りの、こんな本です。

この第一巻、「勝俵蔵篇」とありますが、これは鶴屋南北襲名前の名義で「かつひょうぞう」と読むのだそうです。

ちなみに全三巻のうち、第二巻は「鶴屋南北篇」、第三巻は「鶴屋南北・直江重兵衛篇」となります。

あと二巻とはいえ、これだけ大部の書ですので、まだまだ先は長いです。ゆるゆるとお付き合いいただければ幸いです。

ぜひ一緒に並べて欲しいのよ

改訂新版が刊行になった、文庫クセジュの『スピノザ入門』と、講談社現代新書の『はじめてのスピノザ』です。

『はじめてのスピノザ』は昨年の11月刊行ですから、大型店の店頭でも在庫一冊くらいになってしまっているでしょうか? あるいはもう棚から消えてしまっていますか? もしまだ在庫をお持ちであれば、ぜひ『スピノザ入門』と一緒に並べていただけると幸いです。スピノザに興味を持っている方であれば、きっと二冊とも購入してくれるはずです。

ちなみに、現代新書にはかつて『スピノザの世界』という一冊がありましたね。そちらも在庫していれば、三冊ご一緒に!

「親の心子知らず」ならぬ「版元の心書店知らず」だったのかしら?

書店の人文コーナーでこんな本を目にしました。

お葬式の言葉と風習 柳田國男『葬送習俗語彙』の絵解き事典』です。昨年の10月に刊行された書籍です。

柳田國男の『葬送習俗語彙』という書名と本書の著者・高橋繁行の名前にピンと来ました。講談社現代新書の『土葬の村』です。タイトルに惹かれて先日買って読んだばかりの一冊です。この『土葬の村』の著者が高橋繁行で、同書の中で盛んに『葬送習俗語彙』が引用されていたのです。

ちなみに『土葬の村』は今年の2月刊行の書籍ですから、著者としては二冊同時並行で作っていたのではないでしょうか。どちらを先に手がけていたのかはわかりませんが……

それはともかく、先に出た『お葬式の言葉と風習』が人文書コーナーに置かれているのは理解できます。単行本ですから、内容に合わせてふさわしいジャンルに置かれていたことになります。

ところが、今年になって現代新書で『土葬の村』が出たのですから、一緒に並べるくらいのことをしてもよかったのではないでしょうか? 現代新書のコーナーには現代新書のみならず、各社の新書が所狭しと並んでいるでしょうから、そこに創元社の『お葬式の言葉と風習』を並べるのは厳しいかも知れません。であれば、人文書コーナーに『土葬の村』を持ってきて一緒に並べることもできたはずではないでしょうか? たぶん出版社としては、そういう並べ方を期待していると思います。

こういう時に、文庫や新書、単行本といった形状にこだわらず、テーマに沿って本を並べている一部の書店や図書館は優れているなあと感じるところです。もちろん、こういった気づきを書店の方にそれとなく伝えるのも書店営業の大事な仕事ではありますが、今回はちょっと書店の方が忙しいところだったので、余計な雑談は憚られました。

しかし、こういうサジェスチョンは余計な雑談なのか、あるいは大事な営業トークなのでしょうか? 多少の自省も感じているので、ここに書いて罪滅ぼしとさせてください。いや、お前に言われなくても、とっくに気づいて一緒に並べているよ、という書店員さんも多いのだと思いますが……

外回りしてますが……

緊急事態宣言が解除されてから、書店訪問営業を再開しています。

密を避けるとか、人流を減らすとか、感染拡大防止の観点から見て、あたしの行動は問題ないのか、なんとも言えませんが、ただ、少なくとも外回りをしている限り、ほぼみんながマスクをしていることを除けば、コロナ以前と変わらない街の風景が見られます。いや、いろいろな商業施設の入り口に消毒液が置いてあるのが以前とは異なるところでしょうか。

でも、それを除くと街の人出に大きな変化は感じられません。確かに電車は少し空いているのかな、という気もします。出勤時間はそれほど変わっていないので、混雑具合はコロナ前よりも楽であるとは言えます。ただ、日中に関してはこんなものだと思いますし、時差通勤なので午後は早めに上がるので、夕方のラッシュには引っかかりませんから、その時間帯がどうなのかは判断しかねます。

こういう風に営業に回っているのが感染を拡大する一因となっているのでしょうか。あたし自身が無症状でもウイルスを運んでいるかも知れません。そうなると書店の方にうつしてしまっているのか、あるいは自宅に持ち帰って老齢の母に感染させてしまっているのか、そんな不安もあります。

幸いにも母も今のところは元気ですが、なにぶん七十代後半、今月には78歳になるので、ちょっとしたことが命取りになりかねません。怖がりすぎでしょうか?

お気づきでしょうか?

最近の文庫クセジュです。

それがどうした、と言われそうですが、何かお気づきになりませんか?

と言われても、この画像ではわかりにくいと思います。

ですので、二枚目の画像をご覧ください。これならわかっていただけるのではないかと思います。

実は、文庫クセジュが今年で創刊70周年を迎えまして、帯のところにひっそりとそのことが書いてあったのです。

えーっ、気づかなかった!

という方がほとんどだと思います、実は社内でも知っている人はごくごく少数で、あたしも実はつい最近知ったのです(汗)。営業部員にあるまじき失態です。

しかし、そういうわけで文庫クセジュ70周年なので、夏から秋、そして冬にかけてフェアを開催予定です。いま、仕込みの最中です。これから書店にも案内していきます。

これからも是非ご贔屓に、よろしくお願いいたします。

最後に、これはクセジュとは関係ありませんが、新刊の『対訳 フランス語で読む「失われた時を求めて」』は、既刊の『プルーストへの扉』と併売していただけると大変嬉しいです。

前者は語学書、後者は文芸書のコーナーに置かれているかも知れませんが、できましたら一緒に文芸書コーナーで展開していただけると相乗効果を生むのではないかと期待してお選ります。