リニューアル

まもなく届くと思われる『パブリッシャーズ・レビュー』です。

東京大学出版会、みすず書房と共に代わる代わる発行していたPR誌ですが、このほど東京大学出版会、みすず書房の両社が『パブ・レビ』の発行を停止することになり、あたしの勤務先の『パブ・レビ』も最新号でいったん打ち止め、次号からリニューアルすることになりました。

最初のページにはリニューアルとは書いておらず、次号以降も送付希望の方にのみ送るようになります、という断わり書きがあるだけです。そして「二面もご参照ください」と書いてあります。

その二面を見てみますと「重要」とあって、同じく継続送付希望の方にのみお送りしますと書いてあります。

が、ここの文章には「A5判の小冊子にリニューアルいたします」とあります。ほほう、こんどは新聞ではなく冊子になるのね、ということがわかります。考えてみますと、東京大学出版会には『UP』、みすず書房には『みすず』というPR誌がありますので、刊行物の案内としては『パブ・レビ』とダブっていた部分があるわけです。

そしてA5判の小冊子と言いますと、『UP』や『みすず』に限らず、岩浪書店の『図書』、新潮社の『波』など多くの出版社がそれぞれのPR誌を発行していますので、むしろ『パブ・レビ』のような新聞スタイルが珍しかったのかも知れません。

そして最終ページに、今回のリニューアルのポイントがまとめられています。

『パブリッシャーズ・レビュー』から『白水社の本棚』とタイトルも変わるようです。年4回の発行です。何ページくらいの冊子になるのでしょうね? とりあえず次は4月でしょうか? 今から楽しみです。

読者の皆さまも、是非楽しみにお待ちくださいませ。

たぶん全然違うジャンルだと思います

勁草書房からこんな本が出ていました。

『ダーウィンが愛した犬たち 進化論を支えた陰の主役』です。

それで思い出したのがこちらの本です。

『愛犬たちが見たリヒャルト・ワーグナー』です。

どちらも歴史上の有名人とその愛犬の話です。

こういった有名人とのかかわりとなると、猫よりは犬の方が圧倒的に多いのでしょうか? なんとなく、エピソードとしては猫よりは犬の方が物語になりやすいような気もします。もちろん猫を飼っていた有名人もたくさんいるのでしょうが、こういった類いの本で猫を扱ったものはあるのでしょうか? 不明にして知らないのですが……

シリーズが違う?

年末に配本になる新刊です。海外文学のシリーズ《エクス・リブリス》の『恥さらし』です。

写真のような装丁なのですが、如何ですか?

確かに《エクス・リブリス》ですし、これまでの流れの中に位置していますが、でもあたしの感覚からすると、どちらかと言えば《新潮クレスト・ブックス》のような感じを受けました。

その感覚、わかっていただけますでしょうか?

新宿本店にて

新宿の紀伊國屋書店の海外文学コーナーです。《エクス・リブリス》やUブックスが並んでいる棚でちょっとしたミニコーナーが出来ています。

はい、18日に生誕150年を迎えるサキを展開していただいております。

白水Uブックスで4冊ありまして、すべてエドワード・ゴーリーの挿し絵をあしらった作品で、クリスマスのプレゼントにもぴったりな一冊ならぬ四冊です。

そんな棚から視線を下へ移動すると、平台ではカルヴィーノの《我々の祖先》三部作が平積みになっています。

こちらも通常のUブックスとはガラリと装丁を変えて、いかにも三冊セットであることをアピールするカバーになっています。こちらもプレゼントにはぴったりな作品です。

ちなみに、そのお隣には最新刊『見えない人間』の上下巻など、見覚えのある作品が揃っております。こんなによくしていただきまして、ありがとうございます。

ジャンルは異なりますが……

Uブックスの『見えない人間』は非常に面白かったのですが、いかんせん、あたしにはアメリカにおける黒人の立ち位置やその苦難の歴史に関する知識が欠如しすぎています。

漠然とアフリカから連れてこられて、白人たちの農園で酷使され、ほとんど人間扱いもされて来なかったのだろう、という程度のあやふやなものです。南北戦争で奴隷の立場はよくなったのか、相変わらずだったのか、その後の黒人の地位向上の歴史というのはどんな感じだったのか、まるでわかりません。

そんなモヤモヤした思いを抱えていましたら、タイミングよくちくま新書から『アメリカ黒人史』という一冊が刊行されました。もともとはNHKブックスで出ていたものに大幅加筆した全面改訂版だそうです。不勉強で、NHKブックスから出ていたことを知りませんでした。

それにしても、この三冊、同じ新書なので書店では一緒に並べてみることはできないものでしょうか? 新書って、どうしてもレーベルごとに配置されていて、テーマごとに並べている書店ってほとんどないですからね。でも、こんな風に並べてみるのも面白いと思うのですが。

洋書のような感じを受けました

来週に見本出し、下旬に配本予定の新刊『ビルバオ-ニューヨーク-ビルバオ』ともともとの単行本『ビルバオ-ニューヨーク-ビルバオ』です。Uブックスになるのです。

Uブックスは新書サイズなので、こうして並べてもそれほど大きさの違いは感じられないでしょうか? そして、単行本の装丁を踏襲したカバーデザインになっています。ちょっと、いつものUブックスとは異なり、よい感じです。

今回のUブックス版、カバーからは日本語を極力排して欧文をメインにあしらっているので、パッと見には洋書のような雰囲気がありませんか? 少なくともあたしはそんな印象を受けました。こんな洋書のペーパーバックってありそうですよね。

そしてバスク文学に興味を持たれた方には、『ムシェ 小さな英雄の物語』や『アコーディオン弾きの息子』などもございます。前者は《エクス・リブリス》の一冊ですが、後者は新潮クレストブックスの一冊です。どうぞお近くの書店でお求めください。

比べてみました

同じタイトルの本というのが、時々あるものですが、最近こんな書籍を発見しました。

 

中央公論新社の新刊『クルスクの戦い 1943 第二次世界大戦最大の会戦』です。そしてもう一冊が、あたしの勤務先の『クルスクの戦い1943  独ソ「史上最大の戦車戦」の実相』です。

副題こそ異なりますが、正題は共に「クルスクの戦い1943」です。著訳者は前者がローマン・テッペル著、大木毅訳で、後者はデニス・ショウォルター著、松本幸重訳です。四六判で400ペイジを超える分量はどちらも同じです。

公式サイトによる内容紹介は、前者が

独ソ戦の研究の最前線。第二次世界大戦の帰趨を決した戦いの一つ、クルスクの戦いをドイツ、ロシア両国の資料から精緻に分析し、著しく歪曲されてきたそのイメージを刷新する。

で、後者は

「ツィタデレ作戦」の背景、準備、戦闘の経過、圧巻のプロホロフカの戦車遭遇戦、作戦の挫折を、米国の長老軍事史家が新資料を駆使して精緻に描写。地図・口絵・索引収録。

です。同じ素材に関する書籍ですから煮てしまうのは仕方ないですが、書店店頭や読者が迷ったり、間違えた発注が起きないか、そこがちょっと心配です。

本を読んでいる人が多い気がしました

電車の中で『鬼滅の刃』を読んでいる人はいないなあ、と思いながらの書店回り。

先週末の鬼滅騒動も一段落、次の入荷いつになるのかという凪の状態が続いているようです。

そんな書店回りの電車内で、ショートヘアの女子高生が、乗ってくるやおもむろにカバンから取り出して読み始めたのが、岩波文庫の『失楽園』でした。上巻なのか下巻なのかまでは判別できませんでしたが、クールビューティーな雰囲気を漂わせた美少女(?)が岩波文庫を手にしているのはとても格好よかったです。

そんなあたしは『見えない人間』を読んでいましたが、あたしの隣に座っていた女性も、手にしているのはスマホではなく文庫本。何気なく社内を見渡してみると、今日の車中は本を読んでいる人が多いなあという印象。なんだか嬉しくなってきました。

動かない営業?

まもなく配本予定の新刊は『冷たい戦争から熱い平和へ』の下巻です。上巻は既に店頭に並んでいると思いますが、上下巻の装丁はこんな感じです。

上巻は、オバマとプーチンが握手していますが、下巻はプーチンは変わらずですが、アメリカ側はトランプに変わっています。こう見ると、プーチンは長いこと権力の座にあるなあと感じます。しかしまあ、本書が出る頃にはトランプも大統領の座から降りようとしているわけですから、不思議なものです。

ところで、本日のいでたちはこんな感じでした。

本日のブラウスは「動かない鳥・ハシビロコウ」です。「動かない鳥」なのに、あたしはあっちの書店からこっちの書店へと動き回る営業です。なんという矛盾、自己撞着! 果たしてこれでよかったのでしょうか?

ちなみに、ネクタイはチェスの駒です。特にハシビロコウとは関係ありません。探せば、ハシビロコウのネクタイも売っているのでしょうか?

フェアは三社でやるのがトレンド?

書店回りの途次、ある書店でこんなフェアをやっているのを見かけました。

亜紀書房、朝日出版社、草思社による三社合同フェア「歩む道を灯す本 強い光 やわらかい光」です。この書店、意図したのか否か、詳細はわかりませんが、みすず書房、東京大学出版会、白水社によるフェア「レビュー合戦」もやっていました。いみじくも、三社フェアの共演(競演?)となっていました。

やはり一社のフェアよりも、読者から見ても楽しくなりますよね。この数年、一社のフェアはなかなか開催してくれる書店が減っているので、各社手を取り合って、合同フェアを企画しているわけですね。

さて、本日の朝日新聞夕刊、著名人の訃報(惜別欄)に、あたしの勤務先でもお世話になっている(なっていた)高儀進さんが載っていました。この夏でしたね、お亡くなりになったのは。

記事中にも載っている『スクープ』『ポリー氏の人生』は、あたしも読んでいます。記事の中にあった

昨今の古典新訳ブームとは距離を置き、「定評ある訳があるものを訳し直すより、新しい作品を世に紹介するほうが意味がある」という翻訳哲学で、そういう仕事は断った。

という部分は、非常に高儀さんらしいなあと感じました。お元気であれば、まだまだ次々に未邦訳の作品を世に出していたことでしょう。