こんな三冊を並べてみました。
『黒い時計の旅』『赤死病
』『黄泥街
』です。「この三冊がどうしたって?」と言われそうですね。
黒い時計の旅、赤死病、黄泥街の三者に共通するのはタイトルに色が入っているところです。そして、この「黒・赤・黄」の三色ってドイツ国旗の色と同じです(正確には「黄」ではなく「金」だそうですが……汗)。なんかそんな括りで販促できないかなあと、ふと思った次第。
日々の営業活動に関するあれこれ
今月から、少し書店回りを再開しようというのが、あたしの勤務先の方針でした。
実はここへ来てコロナの新規感染者がじわりじわりと増えつつあるという現実はあるものの、今月初旬の段階ではやや落ち着きが見られ、寒くなって本格的な第二波が訪れる前のこの時季が書店回りのチャンスだと判断したわけです。
そこで、あたしはコロナ以前にかなり近い状態まで書店回りを再開してみました。あらかじめアポを取って訪問したり、訪問してからまずはお店の方に断わってからであったり、やり方はさまざまでしたが、ほぼすべての書店から、出版社の営業について拒否されることはなかったです。ありがたや、ありがたや。
で、回ってみて気づいたことは、語学書は基本的なものが抜けたままになっている書店が散見されるということです。人文書や文芸書は書評なども出たりして、いま並べるべき本がわかりやすいかも知れません。こちらもそれに絞って電話なりファクスなりで営業をしやすいものです。
しかし、語学書はそうはいきません。もちろん売れている新刊があればそれをプッシュしますが、それ以上に棚から売れる定番書のメンテが大事なジャンルです。その棚のメンテナンスはお店により、棚の大きなにより、どれくらい並べるべきかが異なります。実際に棚を見ないとこちらもお薦めできません。
というわけで、この一か月(正確には半月ちょっと)、売れ筋の新刊と語学書棚のメンテを中心に回っていました。しかし、棚のメンテをする以上に、お店の人と話をすること、そして実査に商品が並んでいる店頭を眺めること、それが自分にとってどれだけ大事なことだったかが再確認できました。
書店員さんが十人いれば十人の意見や感想が聞けます。自分には思いもしなかった視点・視座を提供してくれることも多々あります。この半年近く、あまり書店員さんと話をする機会がなかったので、改めて新鮮か気持ちになりました。
そして、書店回りをしないと書店にもあまり行かなくなり、どんな本が出ているかに疎くなっていたのですが、本屋に行くと実にたくさんの本が並んでいますね。こんな本が出ていたのか、と気づかされることが多かったです。
こういう感覚というか体験、将来的にはネットで置き換えることは可能なのでしょうか? 少なくとも、あたしに関して言えば、置き換えられないと思った次第です。
去る10月3日で、東西ドイツが統一されてからちょうど30年でした。若い世代ですと、ドイツが東西に分裂していたということを知らないのかも知れませんし、時事ではなく歴史として習ったかも知れません。
あたしくらいの年になりますと、激動の89年は既に大学生でして、リアルタイムでニュースを見ていたわけなので、天安門事件やベルリンの壁崩壊、そして東西ドイツ統一も「もう三十年も経つのか」という感慨が湧き上がります。
さて、そんな年回りだからでしょう、ここへ来てドイツ関連書籍が続けざまに刊行されました。中公新書の『物語 東ドイツの歴史』と岩波新書の『ドイツ統一
』です。本当であればどちらも10月3日に間に合うように、できればその前から書店店頭で展開したかったところでしょうから9月には刊行したかったのではないかと推察いたしますが、ちょっと遅れてしまいましたね。
そして、あたしの勤務先も『東欧革命1989』や『東ドイツ史1945-1990
』といった関連書籍があります。ちょっと一緒に並べてみました。
写真には写っていませんが、『20世紀ドイツ史』というタイトルも刊行しています。ドイツ統一の当日は過ぎてしまいましたが、今からでもちょっと「統一ドイツ」コーナーやミニフェアを企画するのであれば、ご参考まで。
今月末に配本になる『まっぷたつの子爵』は、イタロ・カルヴィーノの《我々の祖先》三部作の掉尾を飾る一冊です。
ここまで、Uブックスでは『不在の騎士』『木のぼり男爵
』の二冊を出してきまして、三冊を並べると右の写真のようになります。
この三冊は三部作ということで、通常のUブックスとは少しデザインを変え、この三冊を是非揃えてくださいという感じになっております。書店店頭でも一際目立つ装丁になっているのではないでしょうか? 個人的にも気に入っています。
そして、今回の『まっぷたつの子爵』には、《我々の祖先》三部作執筆の経緯を作者みずからが解説したエッセー「一九六〇年の覚書き」を、本邦初訳で収録しています。こちらも是非お愉しみください。
ところで、海外文学の読者の中には、「あれ、『まっぷたつの子爵』って岩波文庫でも出ていなかったっけ?」と思われた方も多いはず。
はい、そのとおり、岩波文庫でも現役です。ただし、岩波文庫版とUブックス版とでは訳者が異なります。今回のUブックス版は新訳になります。どちらの訳文が好みかは読者にお任せしますが、三部作が揃うのはUブックスになりますので、三冊まとめてよろしくお願いします。
夏前のWEB書店商談会の第二弾として先週から秋の書店商談会が始まっています。前回は、社としては数社の商談がありましたが、あたし自身は一店舗としか商談はできませんでした。
今回は違います。こちらからも積極的に声をかけ、あたし個人でも4件の商談を行ないます。
さて、ZOOMには背景という機能があります。何も設定しないと、PCのカメラが写す自分自身と、その背後の風景が映り込むわけです。勤務先でやっていますと、WEB商談用のスペースなどないので、自分のデスクでやることになるわけですが、そうなるとオフィスが丸映りです。別に映って困るようなものがあるわけではありませんが、今どきのカッコイイ洗練されたオフィスならまだしも、雑然としているので映ってしまうのはどんなものかという気もします。
映り込む映像、社内の風景はまだよいのですが、立ち働いている同僚まで映ってしまうのは、なんか商談に集中できないのではないかと思っています。あたしではなく、相手が、ですけど。もちろん、映り込む風景よりも電話などの音、商談の場に置いては騒音にしかならない音は如何ともしがたいです。
というわけで、音に関しては自宅で商談した方がまだ静かなんですよね、あたしの場合は。
で、前回の商談会では自宅から参加し、その時はあたしの部屋の一部が映っていたわけです。勤務先以上に、見られて困るものなど置いていないので、全然構いませんが、生活感があふれすぎてしまっていたかも知れません。
ところで、ネットを調べていましたら、背景に名刺を設定することができるということを知りました。いわゆる、オンラインでの商談が増え、そうなると名刺交換はどうなるんだ、という声に応えてさまざまなサービスがリリースされているようです。
そんな中から、無料で自作で消える名刺は医系サービスを使って作ったのが、画像のものです。あたしが、もう十数年前に訪中した折に、西安の兵馬俑で撮った写真を使っています。ここに名刺の要素とSNSなどにリンクしたQRコードが配置されているものです。
こんな背景だと、かえって商談に差し障りが出てしまうでしょうか? でも、とりあえずお初の方にも必要な情報は提供できているかと思うのですが……
筑摩書房の新刊『中東全史 イスラーム世界の二千年』を手に入れて思い出したのが、こちらの上下本『アラブ500年史 オスマン帝国支配から「アラブ革命」まで
』です。
500年と2000年。ちくま学芸文庫の方が網羅している歴史が長いですが、やはり視点も異なりますし、興味ある方はどちらも読むことになるのでしょうね。
ちなみに『500年史』の方はサブタイトルにあるようにオスマン帝国以降の500年を扱っていまして、オスマン帝国については、同著者による『オスマン帝国の崩壊 中東における第一次世界大戦』という本も刊行されていますので、この地域の歴史に興味がある方には、やはり必読の文献でしょう。
ところで、筑摩書房ですが、実は同時期に新書で『中東政治入門』なんていう一冊を刊行しているんですよね。いきなりの中東ブーム(?)、いったいどうしてしまったのでしょう?
まあ、中東情勢は日本にとってはやや縁遠いものがありますが、常に国際政治の注目を集めている地域ですから、日本でももっと関心を持たれてもよいはずですし、関連書籍がもっと売れてもよいはず何ですけどね。
特に、アルカイダやイスラムといった紛争をメインに扱ったものではなく、客観的な歴史、もっと地域全体を俯瞰できるような書籍が増えてくるといいなあと思います。いや、あたしが知らないだけで、日本でもそれなりに出ているのかもしれませんが。
そう言えば、文庫クセジュに『近東の地政学 イスラエル、パレスチナ、近隣のアラブ諸国』なんていう一冊もありました。
あたしの勤務先も徐々にコロナ以前の状態に戻りつつあります。現在は、営業部の場合、ほぼ全員、週に二日の在宅勤務日を設けて、社内の密を避けるようにしています。が、これも徐々に緩和の方針。もちろん、無理に出社しろというのではないですが、時短勤務も今月後半からは解除になります。
自宅に幼児やお年寄りが同居している人の場合、確かに自分が外へ出かけていることでウイルスを持ち帰ってしまう可能性があり、そこから家庭内感染に至るリスクは避けたいものです。社員の家庭環境は一律ではないので、柔軟な対応も必要になってくるでしょう。
さて、あたしです。
現在は週に二日在宅していますが、来週くらいからは週に一日、様子を見ながら在宅なしに移行していこうと思っています。そして書店回りも少しずつ再開します。外回りに出てしまえば、社内の密と言うことに関しては避けられます。在宅と同じ効果です。もちろん、書店回りということは電車の中など不特定多数の人と接する機会が増えるわけなので感染リスクは高まりますが、現在の日本でそれを気にしていたら全く動けなくなってしまいます。自分なりの予防対策をした上で働くしかないようです。
それに加えて、それなりに元気ではありますが、わが家には七十代後半の母が同居していますので、呼吸器系の疾患はありませんが、年が年ですから感染してしまったらと思うと、やはりちょっと怖いです。
で、話は戻って、あたしの勤務時間です。
週二日の在宅日以外、つまり出社する日については通勤電車のラッシュを避けるため、朝早くに自宅を出ています。たぶん以前にも書きましたが、朝4時半には家を出て、バスもまだ始発前なので約30分駅まで歩いています。この季節は外はまだ真っ暗です。徐々に寒くもなってきました。
勤務先には6時前に到着します。一応、公式には7時からの勤務ということになっていて、現在は6時間の時短勤務なので、昼休みを取らず13時まで仕事をしたら帰宅という日々です。もちろん、2時半ころに自宅に到着しても、なんだかんだメールは入ってくるので、午後5時までは自宅のパソコンの前で仕事らしきことをしています。
こんな生活ですと、書店回りを復活した場合、勤務時間が恐ろしく長いことになります。なので以前のような出勤時間に、とりあえずは戻すことを検討中です。コロナ以前は7時出社でした。ただ、自宅から駅までのバスが走っている時間になるので、朝の30分の徒歩はなくなりますので、朝2時半に起きるような必要もなくなります(汗)。30分の徒歩は、コロナ下の貴重な運動ではありましたが、それもそろそろ終わりになりますね。
で、夕方のラッシュを避けるために午後は3時過ぎから4時くらいまで書店回りをして帰路に着く、という感じになりそうです。もちろん書店回りは相手のあることですので、こちらの都合通りにはならない場合もあるでしょうが。
それにしても、朝4時半に家を出るために、この半年、朝は2時半に起床していたのですが、そうなると、前の晩は8時頃には寝ないと寝不足になります。いや、もう夜は7時を回ると眠たくなってきます。体が睡眠を欲しています。でもコロナ以前に戻れば、この生活が2時間くらいはずらせるようになるでしょう。
今週からZOOmを使った書店WEB商談会が始まりました。あたしも今後、商談会に参加する予定ですし、あたしの勤務先としても何件か予約が入っています。
この商談会、ZOOMを使ってやるので、パソコンやスマホ、タブレットとネットワーク環境があればどこででもできるわけで、書店の方はお店の事務所から参加されることが多いようです。書店の場合、一人一台パソコンがあるわけではないようなので、事務所に置いてある共用パソコンを一時的に使うことになるみたいです。なかなか参加出来る時間にも制約が出て来そうです。
一方の出版社側ですが、多くの社で一人一台のパソコン環境になっていると思われるので、参加のハードルは低いです。ただし、ゆっくりと静かに書店の方と話(商談)ができる環境があるかと言えばちょっと疑問です。
あたしの勤務先、別にあたしのデスクの周りに映ってはいけないものがある、ということはないのですが、営業部なのでしょっちゅう電話が鳴りますし、お客さんが見えたりします。商談中のあたしには関係ありませんが、電話や来客に対応する同僚の声がちょっとうるさく感じられるかも知れません。
となると自宅から。実は、社内のZOOM会議などに自宅から参加したことがあります。一応、学生時代以来の勉強部屋がそのままあり、そこにパソコンなどを置いていますが、周囲は本棚だらけです。PCチェアに座ると、後ろにはちょうど中華書局の「二十四史」が並んでいる書棚が見え隠れしています。
背景が本棚なんて、出版社の人間としては申し分の無い背景になると思うのですが、いかがでしょうか?