原書が見つかりません!

先日、講談社学術文庫から『貞観政要』が刊行されました。

『貞観政要』と言えば、中国唐代の名君・太宗が家臣たちと交わした問答をまとめた書物で、後世、為政者のバイブルとして中国のみならず日本でも時の権力者によって愛読された古典です。

ただし、これまではちくま学芸文庫の『貞観政要』や角川ソフィア文庫の『貞観政要』が出ている程度で、どちらも抄訳でした。全訳となりますと、明治書院の『新釈漢文大系』に上下巻で収録されていますが、これは中国古典などの専門家が利用するもので、一般の方が手軽に読むものではありません。

そんな中、中味はもちろん本格派ですが、少なくとも形状と価格は一般向けの文庫というスタイルでとうとう全訳が刊行されたわけです。ちなみに、写真に写っている函入りの『貞観政要』はちくま学芸文庫のオリジナル、徳間書店から刊行されていた『貞観政要』です。

ところで、わが家の書架には中国で刊行された『貞観政要』の原書も所蔵していたはずなのですが、探してみましたが見当たりません。書架は一応ジャンルごとに分類して配架しているのですが、それっぽい棚を探しても見つからないんですよね。どうしたのでしょう?

2021年1月18日 | カテゴリー : 罔殆庵博客 | 投稿者 : 染井吉野 ナンシー

中国との縁

今日9月9日は重陽の節句?

はい、確かにそうですが、このダイアリーで何度か書いていますように、あたしの父の命日です。もう二十数年前のことです。ちなみに父の母、あたしの祖母も同じ9月9日が命日です。祖母は父が幼少のころに亡くなっていますので、あたしが全く知らないのは当たり前ですが、父ですらほとんど記憶がなかったそうです。

しかし、今日は毛沢東の命日でもあります。

なんか縁を感じます。あたしが中国学を学ぶようになったために、毛沢東の命日に父が亡くなったのではないか、と夢想したりしますが、ただ単に自分の母親があの世から息子を呼んだだけなのかもしれません。

毛沢東や近現代中国に関する書籍は山のようにありますが、とりあえず『毛沢東 ある人生(上)』『毛沢東 ある人生(下)』をお薦めいたします。

2020年9月9日 | カテゴリー : 罔殆庵博客 | 投稿者 : 染井吉野 ナンシー

明日を前に

明日は六四天安門事件です。

今年はコロナウイルスを理由に香港でも集会が禁止されるとのことですが、果たしてどうなりますことやら。中国大陸では若い人を中心にこの字件を知らない世代が増えていますし、歴史というのは変えられるのだということ中国自身が身をもって証明してくれています。

というわけで、あたしの勤務先の刊行物からこんな本をご紹介します。

『六四と一九八九 習近平帝国とどう向き合うのか』『銃弾とアヘン 「六四天安門」生と死の記憶』『新全体主義の思想史 コロンビア大学現代中国講義』の三冊です。

書店店頭でも、六四を前にコーナーを作っているところもあるでしょう。手頃なものから重厚なものまで、専門家の著作からジャーナリストのルポまで多種多様です。そんな中の一冊ならぬ三冊として加えていただけると嬉しいです。

今年に関しては、単に天安門事件を扱ったものだけではなく、現在の香港情勢やコロナウイルス対策に見られる中国政府の態度など、どうしてもそう言った要素も含まざるを得ないかも知れませんね。

2020年6月3日 | カテゴリー : 罔殆庵博客 | 投稿者 : 染井吉野 ナンシー