木曜日と金曜日に母を連れて出かけた金沢旅行。木曜の夕食は少し奮発しましたので、ここにご報告いたします。宿泊ホテルは駅直結ではありますが、あくまでシティホテル、ビジネスホテルなのでレストランなどは併設されていません。朝食も駅ビル内の喫茶店などを利用するというものでした。
というわけで夕食はどこか食べるところを探さないとなりません。母の足を考えると駅の近くがいいなと考え、選んだのが大名茶家というお店です。あらかじめコースを頼んでおいたのですが、そのメニューが一枚目の画像です。のどぐろに蟹と北陸の味覚を堪能できそうなコースです。
あああまずは先付け。母の大好きなイチジクを使ったものでした。そこにかかっているソースがまた絶品でした。これは何のソースだったのでしょうか。
続いては、のど黒のお刺身です。のど黒って、たぶん母もあたしも初めて食べたのではないかと思います。見た目も食べた感じも鯛に近い感じでした。
そしてお野菜にマツタケが添えられた一皿、こちらは鍋でいただきました。もしかすると、のどぐろをしゃぶしゃぶしてもよかったのかもしれませんが、母もあたしものどぐろは刺身でいただいてしまいました。
のどぐろの刺身を食べ終わったころに鍋の火が消えたので、お野菜をいただきました。のどぐろをしゃぶしゃぶしていたら、どんな感じだったのでしょうか。
続いては、のど黒塩焼き。のどぐろってこんな形状の魚だったのですね。そしてこののどぐろ、脂が乗っていて絶品でした。もうこの塩焼きとご飯に味噌汁さえあれば大満足という逸品でした。
ところで、のどぐろとはその名のとおり、喉のところが黒いからその名が付いているわけですが、塩焼きの半身を食べ終わったところで、頭の中を開いてみたところ、ご覧のとおり、真っ黒でした。墨汁をあえて塗ったのではないかと思えるほどの黒さでした。黒いのはのどだけではなかったですが……
のどぐろが一段落したところで、加賀料理と言えばこれ、治部煮です。近江町市場で食べた昼食でも母のメニューにありましたが、お店によって同じ治部煮でも味が微妙に違うようです。確かに、帰京前の昼食でも治部煮が出ましたが、ここの治部煮とは味が少し違いました。いろいろ食べ比べるのも面白そうですね。
メニューは後半戦。前半戦の主役がのどぐろなら、後半の主役は蟹です。まずは炭火焼きです。
蟹は焼くのが一番美味しいと言われますが、まさにそのとおり。美味しくいただきました。そして蟹を食べる時って、人はどうして無口になってしまうのでしょう。
炭火焼きを堪能した後は天婦羅です。一見すると海老のようなのですが蟹足です。これがものすごくサクサクして、美味しい天婦羅でした。もう数本食べたくなるほどの美味しさでした。これもまた、あとはご飯と味噌汁があれば何も要らないような料理でした。
続いては、茹で紅ずわい蟹をまるごといっぱいです。最初のメニューには「酢物」とあったので、小さな差にちょこっと盛り付けられたものが出て来るのかと思っていたら、まさかこれほどの量の蟹がこのタイミングで出てくるなんて予想外でした。
北海道の名物タラバガニとは異なり、蟹味噌がふんだんに入っていました。蟹味噌も濃厚で美味しかったですが、あたしはちょうど飲んでいた日本酒を甲羅に注ぎ、半分ほど残しておいた蟹味噌を溶いていただきました。これも絶品でした。
美味しくいただいてきた食事もいよいよ佳境です。ふつうなら白いご飯と味噌汁が出そうなところですが、ここでは蟹雑炊と香の物です。温かい雑炊が五臓六腑にしみわたり、〆に相応しいものでした。もちろん蟹の風合いも存分に感じられる味でした。
最後にデザートです。季節柄、柿と梨が数切れずつさらに乗って出されるのかと思っていたのですが、予想を裏切られました。メロンと梨とキウイが入っていましたが、上のソースがなんだったのか、よくわかりませんでした。
料理が得意な人であれば、こういうのを食べながら材料が何で、どういう作り方をしているのかわかるのかも知れませんが、あたしはただ食べるだけです。とはいえ、美味しいデザートでした。もうちょっと量があってもよかったかしら、そんな気にさせてくれるのがちょうどよいのでしょう。
さて写真の中にちょこっと写っていますが、料理と一緒に飲んでいたのは地元のお酒、最初にいただいたのは神泉、その次にいただいたのは手取川という銘柄でした。どちらもおいしい日本酒でした。