タイトルに偽りありですが、あたしの青春時代を思い出させるものを見つけました。松本零士の作品は何の関係もありません。いや、青春というのも偽りかもしれません。青春と言えば、中学高校くらいの十代、キラキラとした年代を思い出す方が多いと思います、でも、今回あたしが語るのは大学院時代です。やはり青春と言うには語弊があるでしょうか。
その「青春」を思い出させるものというのがこちらの画像、『春秋繁露』の全訳本です。
『春秋繁露』とは中国の古典です。前漢の儒者、董仲舒の主著とされている作品です。漢代に儒教を国教化したということは世界史でも学ぶでしょうが、それを主導したのが当時の大学者、董仲舒なのです。ちなみに『春秋繁露』は「しゅんじゅうはんろ」と読みます。
この『春秋繁露』ですが、作品名としてはそこそこ知られているものの、翻訳は明徳出版社から刊行されているシリーズ「中国古典新書」に抄訳が収められているくらい、というのがあたしの学生時代の状況でした。そこであたしが大学院時代に『春秋繁露』を全訳しようと活動を始めたのです。
その成果は、当時の学科紀要、大学院紀要に発表していたのですが、あたしも仕事が忙しくなり、いつしかこの活動は立ち消えとなってしまいました。当時、別の大学のグループでも『春秋繁露』の全訳作成が進められていて、交流こそなかったものの、あたしたちはそれなりの刺激を受けていました。
そんな時代から幾星霜、いまごろになって『全訳春秋繁露』が発売になるなんて、ちょっと信じられません。涙がこぼれそうですと言ったら嘘になりますが、それなりの感慨はこみ上げてきます。