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Rockfield's Diary
Rockfield's Diary
今月のおすすめ本などなど

2月の売れ行きベストテンの他に、近刊『ケイティ・ミッチェルの演出術』に絡めて演劇ジャンルで版を重ねている定番書を併せてご案内しています。また、さらにベストテンにこそランクインしていませんが、ロングセラーとなり着実に売れ続けている『14歳からの生物学』『手話通訳者になろう』も掲載しています。
この機会に棚の欠本チェックをよろしくお願いします。
もう一つのご案内は、こちらも近刊『対訳 フランス語で読む「失われた時を求めて」』に合わせ、既刊の「対訳フランス語で読む」シリーズの特集です。
新刊の刊行に合わせて、いまいちど対訳シリーズ全7冊を棚に揃えてみませんか? フェアならミニ看板もご用意します。
基本的には語学書コーナーの書籍ですが、海外文学の棚で展開してもいつもとは異なるお客さんの目に留まるかも知れませんので、よろしければ文芸書コーナーでのフェア展開も是非ご検討ください。
近刊情報(21/03/04)

装いも新たに、というわけではありません

写真の左は、東日本大震災の当日に配本予定の新刊『光のない。』です。白水Uブックスとして刊行されます。
そして右が、単行本の『光のない。』です。
「なーんだ、単行本が新書になったのね、他社で言うところの文庫化でしょ?」という声が聞こえてきそうです。
ふだんなら「はい、そうです」と答えるところです。単行本をUブックスにした時に、あとがきを新しくしたりすることはありますが、中味をいじることはあまりありません。これは他社の文庫化の時も同じようなものではないでしょうか?
しかし、今回は単行本(実は現在品切れ)とUブックス版とでは中味が異なります。
単行本の方は表題作「光のない。」の他に「エピローグ?[光のないⅡ]」「雲。家。」「レヒニツ(皆殺しの天使)」という3作品が収録されていました。しかしUブックス版は「光のない。」の他に収録されているのは「エピローグ?」「プロローグ?」の2作品です。この3作で「三部作」になるというわけです。
映画は未見

映画『映像研には手を出すな!』のBlu-rayを落手しました。
ドラマはずっと見ていまして、当然のごとくドラマ版の『映像研には手を出すな!』Blu-rayも購入しました。
しかし、映画は見に行っていませんし、いまだWOWOWやCS放送などで放送されていないので未見です。どんなストーリーなのか楽しみですが、この作品にストーリーらしいストーリーが果たしてあるのか……(汗)
とはいえ、乃木坂46にとって一つのターニングポイントになった作品でもありますね。個人的には、ななみんの卒業が飛鳥を自立させ、まいやんの卒業が桃子を自立させ、そしてこの作品で飛鳥と美月の絆が深まった、そんな風に感じています。
得も言われぬ読後感?

《エクス・リブリス》の新刊『もう死んでいる十二人の女たちと』を読了しました。
この数年ブームの韓国文学? 確かにその通りです。ただ、この数年の日本における韓国文学ブームは「=フェミニズム」といった作品が多かったと思いますし、話題になるのもそういった作品ばかりだと思いますが、本作はそれとは一線を画しています。
あたしの少ない読書経験からしますと、韓国文学と言えば『こびとが打ち上げた小さなボール』に代表されるような辛くて重い歴史を踏まえたもの、『三美スーパースターズ 最後のファンクラブ』のような経済危機に打ちのめされたサラリーマンの悲哀を描いたもの、そして『82年生まれ、キム・ジヨン』に代表されるフェミニズムだと思ってきました。ところが、本作はそのどれにも当てはまりません。
それぞれの要素を少しずつ取り込んではいるものの、それらのどれとも異なり、幻想的なようでもあり、SF的な感じもしていて、得も言われぬ読後感、否、読中感を感じながら読んでいました。作品の世界にうまく入り込めないと「いったい何を描いているんだろう?」と感じてしまう作品もありますし、「いったい何にこだわっているのだろう」と感じられるものもあります。
たぶん光州事件とか、セウォル号沈没事故といった韓国国内の事件、事故をあたしも身近に感じられればより作者の気持ち、言わんとしていることが迫ってくるのでしょう。そのような意味では古里原発事故を踏まえた作品は福島の原発事故を体験している日本人には理解しやすい、感情移入しやすい作品ではないかと思います。
とはいえ、このような社会問題を踏まえて、それらを声高に非難したり告発したりする作品ではありません。どの作品にも共通して感じるのは、主人公や登場人物の中から何かがすっぽりと抜け落ちてしまっているような感覚です。これをどう表現したらよいのか難しいですが、最近のフェミニズム寄りの韓国文学に飽きてしまった方には是非一読をお薦めします。
