2026年7月のご案内

2026年7月に送信した注文書をご案内いたします。

まずは春以来、独立系書店でのみ売っていた『灯台守の話』が全国の書店での取り扱いが始まりましたので、そのご案内です。ついで、刊行以来絶好著『ビールと古本のプラハ』の広告を毎日新聞に掲載することになりましたので、そのご案内です。そして毎月恒例「今月のおすすめ本」です。さらに翻訳家・岸本佐知子さんが伊丹十三賞を受賞されたので最新エッセイ『わからない』をご案内しました。

夏休みを前に、暑い夏の夜に読むのにちょうどよい本を3点ご紹介しました。次に「今月のおすすめ本[語学書篇]」です。朝日新聞読書欄で書評委員が選ぶ「夏に読みたい3点」で選ばれた書籍のご紹介です。そしてサッカーW杯の決勝がスペイン対アルゼンチンというスペイン語対決になったので、スペイン語の語学書をご案内しました。

新刊『ハイデガー伝』が好調なので、分厚い伝記を5点ご案内しました。ついで、週末の読書欄で紹介予定の『〈帝国〉と身体』『熊』をご案内。そしてハン・ガン『私の女の実』の重版が決まったので、そのご案内です。さらに暑い季節にはこれ、ということで『ビールと古本のプラハ』です。『私の女の実』と『ビールと古本のプラハ』は8月上旬に朝日新聞に広告掲載予定です。

河出書房新社から『サリンジャー初期短篇全集』が刊行されたので『キャッチャー・イン・ザ・ライ』と『ライ麦畑でつかまえて』のご案内、青土社から『犬は生まれながらにして哲学者である』が刊行されたので、同著者の『哲学者とオオカミ』『哲学者が奔る』をご案内しました。最後に31日は作家・吉村昭の命日に当たるので『評伝 吉村昭』のご案内です。

涙腺が緩みます

先日、シェイクスピアの翻訳(個人全訳)で知られる小田島雄志さんが亡くなられました。シェイクスピアの翻訳以外にも『半自伝 このままでいいのか、いけないのか』という自伝も刊行しています。ただ亡くなられたときに同書は品切れになっていて、読者や書店からの問い合せにも対応できず申し訳ないことをしました。

そこで急遽、復刊を決めましたが、それが来月6日に配本になります。今回の復刊に当たってはプラスアルファがありまして、お孫さんである小田島創志さんのエッセイが巻末に付いているのです。

あたしも納品された見本で読んだのですが、ちょっと泣きそうになりました。年をとると涙腺が緩むものですね。小田島さんの本文、あとがきと併せて、この創志さんのエッセイもぜひ読んでいただきたいです。

ちなみに『半自伝』、判型こそ異なるものの背は新書版の「シェイクスピア全集」を意識したデザインになっています。現在「シェイクスピア全集」は品切れの巻が多くて全巻揃わないのですが、もしお持ちであれば今回の新刊も並べてみてほしいものです。

奴隷はキラーコンテンツ?

つい先日、『神のゴーストライター』という本が刊行になりました。タイトルだけ見たのでは、どんな本なのか、そもそもどんなジャンルの本なのかわかりづらいかも知れませんが、サブタイトルの「聖書を作った古代ローマの奴隷たち」を見ていただければ、おおよその内容が掴めるのではないでしょうか。

ところで、「奴隷」をキーワードに検索してみますと、多くのコミックやラノベがヒットします。内容やタイトルに奴隷を含む作品がそんなにも量産されているとは知りませんでした。もちろん人文の歴史ジャンルに並ぶような書籍もありますが、コミックには圧倒されてしまいます。

ただ歴史ジャンルで刊行される奴隷の本も、古代ロマーマの奴隷から奴隷貿易まで、かなり幅広いものが出されています。それだけ内外で研究が進んでいるのでしょうし、研究が進むということはジャンルとして注目されているのでしょう。

現在はさすがに奴隷など存在しないはずでしょうが、奴隷のように搾取されている立場の人はまだまだたくさんいるのではないでしょうか、だからこそフェアトレードという言葉がよく聞かれるのだと思います。

ところで、コミックやゲームなどで取り上げられることが多いテーマだと、歴史などの専門書にもその波及効果が生まれることがしばしばあります。これだけ奴隷を扱ったコミックがあるのであれば、『神のゴーストライター』がそういうコミックの愛読者のアンテナに引っかかるかもしれませんね。

今日の配本[26/07/28]

人生について
日記抄

アンリ゠フレデリック・アミエル 著/土居寛之 訳

トルストイをして「生命、知恵、教訓、慰安」にみちた「最上の書物のひとつ」と言わしめ、ペソアをはじめ後年の作家たちにも深い影響を与えた『アミエルの日記』。日本でも戦前から広範な読者を得ていたことがよく知られている。凡庸な哲学教師の日記は、なぜこれほどの共感を呼びえたのか。その精髄を贈る。

この歳になって林檎派へ?

このところ乃木坂46の口パクがネットを賑わせているようです。「いまさら?」という気もしますが、歌番組で「生歌」を披露するアイドルグループが増えてきたということなのでしょうか。とはいえ、あたしが子供のころの歌手はみんな生歌だったはずです。キャンディーズもピンクレディも、松田聖子や田原俊彦だって生歌でパフォーマンスしていたはずです。

いつからでしょうね、口パクが主流になったのは。でもハロプロ系のグループは生歌だったはずですから、ジャニーズや秋元系が口パクを流行らせた張本人かもしれません。その是非はさておき、ここへ来て乃木坂46が槍玉に挙がっているのはどうしてでしょう。

ここ最近出演した歌番組でのパフォーマンスを見てて、あたしなりに気づいたのは、最新シングル「是非に及ばず」の曲調が口パクに合っていないのではないか、ということです。これまでの乃木坂46の楽曲なら口パクもそれほど違和感がなく見られたのに、今回の曲だとどうしても違和感を感じてしまうのです。

そして曲調と歌詞がこれまでの楽曲とはガラッと変わっているので、メンバーの口パクが下手に見えます。いかにも歌っていない、聞こえる歌詞と口の動きが合っていない、ダンスのせいなのか歌っているときにマイクが口元にない、そういったのが目立ちます。だから余計に言われてしまうのではないでしょうか。

さて話は変わって本題です。「林檎派」と言っても、椎名林檎のファンになったわけではありません。スマホの話です。

これまで勤務先から支給されていた社用スマホはAndroidでした。AQUOS Wish で、画像の右側がそれです。それがこんどは、なんと iPhone に変わる(変わった)のです。数日前に渡されて環境移行を行ない、ようやくひととおり終わったところです。週明けには Android スマホを勤務先に返却する予定です。ちなみに画像左側が iPhone ですが、調べてみると iPhone SE なのだそうです(更に調べると第3世代と呼ばれているものだと判明しました)。

あたしは、パソコンはずーっと Windows を使っていて、スマホも Android でした。仕事でちょっとマックを使ったこともありますが、使うというよりも触ったと言う程度です。そして iPhone に至ってはほぼ触ったことが無い状態でした。それがいきなり iPhone を使うことになるとは。なんとか設定を終えましたが、すべてが慣れません。いや、慣れていかないとダメなのでしょうが、苦難の道のりが待っているのでしょう。

話は戻って乃木坂46の口パクですが、一部のファンから声も上がっていますが、それなりに歌えるメンバーを選抜してシングルを出してみたらどうでしょうね。とはいえ、歌ウマメンバーの歌唱力を活かせるような楽曲を秋元康や運営側が用意できるのかという問題がありますが。

今日の配本[26/07/24]

神のゴーストライター
聖書を作った古代ローマの奴隷たち

キャンディダ・モス 著/標珠実 訳

古代ローマ社会の奴隷の目に、イエスはどういう存在に映ったか。福音書に書かれているイエス像は、当時の社会から見てどういう存在なのか。有力者が改宗すると、しばしばその家――ファミリアに属する大勢の奴隷たちもまとめて改宗となった時代、そうした奴隷たちにとって宗教とは、キリスト教とは何だったのか。古代ローマに生きたさまざまな立場の奴隷たちの世界を見わたしながら、ローマ社会とくに奴隷制度という角度から、新約聖書について考察する。

誰に向けたフェアなのか?

世間はもう夏休みに入ったのですよね。書店に文庫のフェアが並びはじめると、それを感じます。それにしても、読書感想文を宿題にする是非はともかく、本を読むことは間違いなくよいことなので、この時期にたくさん読んでもらいたいと思います。

三宅香帆さんは『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』という本を書いていますが、大人になったって本は読めます。むしろ適度に忙しいときの方が集中して読書ができます。

ですので、夏の文庫フェアは学生向けのフェアだと思わず、大人の人にこそ手に取ってもらいたいと思います。そういう意図があったからなのか、新潮社は、ご覧のような小冊子でフェアを開催していました。

しかし、歴史と伝統のある新潮文庫だと、中学生向けに30点、高校生向けに50点を選べるだけのラインナップを誇っているのですね。羨ましいかぎりです。あたしの勤務先だと、高校生向けに10点くらいは選べると思いますが、なかなか中学生向けを謳うにはちょっと厳しいでしょうか。

内容もそうなのですが、中学生向けだと価格も1000円以下に抑えないと厳しいものがありますね。この小冊子に載っている30点も1000をちょっと超えてしまったのが数点ありました。あたしの勤務先だと1000円以下で買える本がいったい何点あるでしょう。

今日の配本[26/07/23]

台北特派員秘録
若菜正義と「白色テロ」の時代

近藤伸二 著

日本統治の終焉から民主化前夜まで、長く歴史の陰に隠れてきた戦後台湾。本書は、その激動の現場を歩き続けた毎日新聞記者・若菜正義(1915~2002)の知られざる軌跡を追ったノンフィクションである。

都市三十六景 江戸の残像

井田太郎 著

歴史が足もとにきちんとあるという感覚──明治から令和にかけて、膨張と整理、戦争と災害で失われた空間を恢復する試み。

一等地に並んでいます!

お陰様で売れに売れている『ビールと古本のプラハ』ですが、中公文庫『プラハの古本屋』に引っ張ってもらっている部分が大きいです。

画像は、紀伊國屋書店横浜店です。入り口すぐのワゴンで、その中公文庫と一緒に並べていただいております。同じ本や繋がりということで、文春文庫『本屋さんのある街で』もご一緒しています。

入り口すぐのワゴンと書きましたが、本当に入ったところにあるワゴンですので、店内の一等地といってよい場所です。こんなよい場所に置いてもらってよいのだろうかとちょっと不安になるくらいの僥倖です。

でも、こうして3点並べていただけると、やはり本屋好きな読書の方なら三つとも買いたくなってしまいますよね。そういう効果も狙っての展開だと思います。中公文庫は既に持っている、読んだという方も多いと思いますので、その隣に並んでいる『ビールと古本のプラハ』や『本屋さんのある街で』と出逢ってくれる人が一人でも増えると嬉しいです。