2026年9月のご案内

2026年9月に送信した注文書をご案内いたします。

最初は毎月恒例「今月のおすすめ本」です。続いては刊行早々に品薄となり追加補充ができなかった語学書二点の重版ができたのでご案内しました。次に、こちらも刊行以来売行き順調の『人生について』のご案内です。そして、ドイツの選挙で右派政党が第一党になったニュースを受け、『統一後のドイツ』をご案内しました。

ついで、こちらも売行き好調で、特にゲーム関係で注目を集めている歴史書『リチャード獅子心王』をご案内しました。次に今年で25年になる同時多発テロを扱った『倒壊する巨塔』です。続いて「ターナー展」が始まるので、既刊『美術品はなぜ盗まれるのか』を案内しました。そして月の半ばには語学書の「今月のおすすめ本」のご案内をしました。

続いては、新刊『つぶやきのフランス語 文法ドリル』『フランス語っぽい日々』に合わせて既刊の姉妹編をご案内しました。次も語学書で、人気ドラマ「VIVANT」に使われている四言語の《ニューエクスプレス》をご案内しました。そしてオンラインで著者の講義もスタートする『講義 戦後史を歩く』をご案内しました。

下旬には、そろそろノーベル文学賞の発表時期が近づいてきたので、受賞者の作品(単行本)をご案内しました。そして最後は、朝日新聞に広告を出した三点のご案内でした。

エクスの競演?

タイトルを見て、「エクスって何だ?」と思われた方も多いのではないでしょうか。エックスの間違いではありません。「エクス」で正しいのです。紀伊國屋書店新宿本店で「エクス」のフェアが開催中なのです。

まずは7階の語学書売り場、階段脇のフェア台で《ニューエクスプレス》のほぼ全点フェアがスタートしました。この《ニューエクスプレス》シリーズ、語学学習の入門書として知られていますが、このほど累計150万部を突破しました。それを記念したフェアです。

プレゼントキャンペーンもやっていますので、この機会に是非、新宿へお運びください。なお写真の真ん中、ちょっと下の方に写っているのは、このフェアのために製作したしおりです。こちらは「take free」ですので、ご自由にお持ちください。

さて、次は同店2階の文芸書売り場。新宿通側にあるフェアコーナーで《エクス・リブリス》のフェアが、こちらはちょっと前からスタートしています。《エクス・リブリス》は海外文学のシリーズで、この年末までには通巻100点目の作品が刊行になります。

通巻100点を記念したフェアです。残念ながら、既に品切れや絶版のアイテムがあるので、100点が揃っていないのが悩ましいところですが、それはご勘弁ください。

アジアから中東、ヨーロッパ、アメリカまで、さまざまな海外文学作品が揃っていますので、こちらも是非この機会にお立ち寄りください。もう間もなく、フェア用に準備した小冊子も並びますので、よろしくお願いします。

ところで「振り返れば奴がいる」というドラマのタイトルではありませんが、この《エクス・リブリス》フェアを眺めて、そのまま振り返りますと斜め後ろに新潮クレスト・ブックスのフェアが少し前から開催中です。

大手出版社・新潮社のクレスト・ブックスをライバルなどと呼んだら大言壮語と言われそうですが、海外文学ファンの方には《エクス・リブリス》とクレスト・ブックスは共に愛され、評価をいただいていると自負しております。

新宿本店の二階は、海外文学好きなら目移りしそうな状態になっています。是非、足を運び、実際に書籍を手に取ってみていただければと思います。というわけで、《ニューエクスプレス》と《エクス・リブリス》、二つの「エクス」が新宿で共演しております。共演、いや競演、それとも狂宴でしょうか。

反応に期待!

本日は朝日新聞の朝刊一面に広告を掲載しました。いまどき新聞広告なんて効くの、という方もいらっしゃると思いますが、これがバカにならないのです。

もちろん、どんな本か、誰がターゲットなのかによっても効果は変わってくるでしょう。若者向けであれば、恐らく新聞なんて見ない人が多いでしょうから、若者に売りたい本を新聞広告に掲載しても効果は限られていると思います。

でも、あたしの勤務先の本を買ってくださる方は恐らく新聞もちゃんと購読していて、週末の読書欄も隈なくチェックされている方が多いのではないかと予想しています。ですから、こういう広告の効果はまだまだ侮れません。そして必ずしも今日ではなく、明日以降、一週間から二週間は注文が伸びるはずです。とても愉しみです。

そんな本日の朝日新聞、夕刊のトップ記事は体臭についてです。口臭はエチケットの話題になることも多いですが、体臭も悩んでいる人って多いのでしょうね。もちろんワキガというわかりやすい病気であれば、治療する方法もあるのでしょうが、ただ単なる体臭では、一人で悩んでいる方が多いのでしょう。なので、記事にあるような取り組みができたのでしょう。

そんな体臭の悩み、最近読んだ『どうせ死ぬなら、最後にミーアヤム』の主人公が、やはり体臭に悩んでいました。同書の内容紹介には書いてありませんが、主人公は体格がよく、いわゆる巨漢、悪く言えばデブで、汗も掻きやすいのでしょう。常に自分の体臭を気にしているような男性です。

記事にあるように、悩みを打ち明け合うというのも大事なことだと思いますが、同書を読んでみるのもいかがでしょうか。ネタばらしをしてしまうと、主人公の体臭の悩みが解決されることはありません。でも主人公は明るく前を向いて生きていけるようになりました。そんな勇気をもらえる一冊だと思います。

今日の配本[26/09/29]

ホロコースト 新しい歴史(上)

ローレンス・リース 著/川喜田敦子 監修/大下理世 訳

本書は最新研究を踏まえ、ナチ体制とホロコーストの全体像を概説する画期的な通史。著者とそのチームが二五年間にわたって取材・収集した膨大な証言が随所に引かれ、生存者の証言はもちろん、加害側に立った人びとの告白、迫害を目撃した傍観者の声も多数採用されている。本書はそれら「証言のもつ感情的な力」と、ナチ国家の政策形成や権力政治に関する分析の双方を結びつけた、他に類を見ない歴史書と言える。

ホロコースト 新しい歴史(下)

ローレンス・リース 著/川喜田敦子 監修/大下理世 訳

著者は歴史家であり、BBC歴史番組で多数の受賞歴を誇る映像制作者でもあった。本書の記述の要所要所には、取材・収集した多様な証言が効果的に織り込まれ、まるで優れた映像作品を彷彿とさせる作りとなっている。あたかも証言者が目の前で語っているかのような視覚的、聴覚的なイメージが立ち上がってくるのだ。読者は、証言を通じてナチ犯罪の凄惨さを生々しく体感し、証言者の体験に心を揺さぶられる。それと同時に、証言からは証言者がナチ体制崩壊後に歩んだ道をうかがい知ることができ、それもまた時として読者に深い衝撃を与え、思索に向かわせる。

民族学
他者をめぐる知と実践の歴史

シルヴェーヌ・カムラン、ソフィー・ウダール 著/木山俊作 訳

本書は、その歴史を辿るにとどまらず、社会をどのように理解し、記述し、比較してきたのかという「知の方法」に着目する。民族学・民族誌学・人類学・社会学の境界にも目を配りながら、現地調査、コレクション、分類、比較、理論、そして現代社会への関与まで、民族学者の「道具箱」を開いていく。過去を振り返ることで、現代を理解するための民族学の可能性を描き出す入門書。

AI時代の語学

本日のダイアリーのタイトルは、今朝の朝日新聞の見出しから拝借しました。あたしの勤務先は語学書が大きな柱ですので、個人的にはまだそこまでの切実感は持っていませんが、将来的にはAIの進歩が語学書の制作、発売、売り上げにどう影響を与えるのか、気になるところではあります。

そんな柱の一つである語学書部門でこんなしおりを作りました。この秋に書店で開催予定の《ニューエクスプレス》累計150万部突破記念フェアの店頭配布グッズになります。

《エクスプレス》○○語として、別売りカセット共にスタートし、別売りカセットが別売りCDとなり、更には別売りではなくCD付に変わり、現在では音声ダウンロードと、時代によって音源の形態を変化させながら続いてきた《エクスプレス》シリーズ。タイトルも《エクスプレス》から《CDエクスプレス》となり、《ニューエクスプレス》となり、現在では《ニューエクスプレスプラス》となって、およそ60か国語を刊行しております。

このしおりは、最もオーソドックスな、そしてどんな外国語でも最初に覚えるべきフレーズ「こんにちは」を、いろいろな言語で紹介しています。ブルーとピンクの2タイプあります。裏表というわけではありませんのでご注意ください。

実は、何年か前、過去にもしおりを作ったことがありまして、それが二枚目の画像です。この時は「こんにちは」と「ありがとう」を並べています。この二つのフレーズは、本当に大事な言葉ですね。この二つくらいは、どんな国へ行っても、現地の言葉でスラッと口にしたいものです。

さて、話は最初に戻ってAIの発達と語学学習についてです。朝日新聞の記事には『ニューエクスプレスプラス チェコ語』の著者、保川亜矢子さんの教室が紹介されています。受講生の

やっぱり、機械を通してではなく、生身の人間同士でコミュニケーションをとりたい。だからこそ言葉を勉強したいです

という言葉が紹介されていますが、これが語学書を作り続ける理由でもあります。技術の発達があるからこそ、人間が言葉を学びやすくなったと考えている、という別の受講生の意見も紹介されていて、必ずしもAIが語学学習と対立するものではない、ということも教えられます。

今日の配本[26/09/24]

ホラー映画のサウンドスケープ
〈否定の音楽〉論

木石岳 著

なぜ、あの音は怖いのか? 無調、反復、無音……ホラー映画にひそむ現代音楽の手法を解剖し、恐怖を鳴らす「音」の正体に迫る。

フランス語っぽい日々 リターンズ

じゃんぽ~る西、西村カリン 著

日本人の夫は漫画家、妻はフランス人ジャーナリスト。そんな日仏夫婦が漫画とコラムで日常をつづった前作から早6年、ついに第二弾が登場! 異文化・外国語学習・子育ての悲喜こもごもから、コロナ禍、オリンピック、大統領選、生成AI、死刑制度など時事・社会問題まで、「言語」をキーワードに、それぞれの視点から観察し、考察し、鋭く描いていく。もちろん、常にユーモア全開で! 外国語を愛し、外国語に苦しむすべての人に贈る、爆笑社会派エンターテインメント。

今日の配本[26/09/18]

チボー家の人々[新版]3
美しい季節

ロジェ・マルタン・デュ・ガール 著/山内義雄 訳/野崎歓 解説

第2部「少年園」からおよそ5年。ジャックは兄アントワーヌと親友ダニエルらに囲まれてエコル・ノルマル(高等師範学校)の合格発表を待っている。ジャックは見事な成績で合格を果たすが、実感がわかず、自らの進路に確信がもてない。

一握の塵

イーヴリン・ウォー 著/小山太一 訳

先祖代々の屋敷を愛する夫をよそに、田舎暮らしに退屈した妻は年下の愛人に走り、結婚生活の破綻は思いもよらぬ展開へ。英国上流階級の社交喜劇に侵入する一抹の恐怖。