進展があったのでしょうか?

あたしは、そっち方面についてはまるで疎くて、どんなことが問題となっているのか、何を証明しなければならないのか、全く理解できません。ただ関心はあるので、興味深く読んだ記事がこちらです。

数学の超難問「ABC予想」証明の正否をめぐる論争に、決着がつくかもしれない。コンピューターの力を借りて検証する動きが出てきた。証明の論文を発表した京都大の望月新一教授(56)も、この検証に肯定的だ。

先月27日の朝日新聞です。ここから先が専門家でないとなかなか理解できない内容の記事なのですが、ここに出て来る京都大学の望月教授は、あたしの勤務先から刊行している小説に登場しているのです。

その作品が『恐るべき緑』です。この作品は公式サイトの内容紹介によれば

科学の常識を塗り替えた学者たちの奇妙な人生と、それぞれに訪れた発見/啓示の瞬間。チリの新鋭による、前代未聞の〈科学小説〉!

といった作品なのですが、この中の一編「核心中の核心」に望月教授は登場します。これ以外にも、ライトなマッドサイエンティストたちの、常人では計り知れない人生が描かれています。基本的に、登場人物とその業績は事実ですが、科学者たちの人生や生活は作者の想像の産物です。でも「きっとこんな人だったのではないかな」と思わせる筆致が冴え渡っています。

科学はよくわかりませんし、本書に登場する科学者のことは誰一人知らなかったのですが、そんな基礎知識は全く不要、まっさらな状態で読み始めても十二分に楽しめる作品です。

2026年2月のご案内

2026年2月に送信した注文書をご案内いたします。

   

まずは今年の紀伊國屋じんぶん大賞で第5位を受賞した「生きることでなぜ、たましいの傷が癒されるのか」です。2月1日に正式発表があったのを受けてのご案内です。続いては毎月恒例、「今月のおすすめ本」です。次に刊行一か月で順調に売り上げが伸びて重版が決まった「アジア・トイレ紀行」続いて読売書評も出て重版中の「移民/難民の法哲学」です。

   

月の半ばになり、まずは「今月のおすすめ本」語学書篇です。次にNHKテキスト4月号に語学書の広告を載せるので、それに合わせた注文書を送信しました。月末になり、日経広告を受けた「スパイたちの百年戦争」、そんなスパイもの関連書を集めた注文書を作ってご案内しました。

母の日はいつでしたっけ?

母の日は5月でしたよね。ですから、さすがに母の日を意識したフェアではないと思うのですが、書店でこんなミニ・フェアをやっているのを見かけました。

題して、母と子。もしかして次は父と子というフェアが控えているのでしょうか。ところで小説の中で、母と子をテーマにしたものと父と子をテーマにしたものではどちらの方が多いのでしょう。

あたしはそれほどたくさんの作品を読んでいるわけではありませんが、昨今は母と子の関係を描いたものの方が多いような気がします。ただ明治以降、戦前の作品だと家父長制の中で父との関係に葛藤、苦悩する男性を描いたものが多いのではないか、そんな印象を持っています。正解はどうなのでしょうね。

そんな「母と子」フェアですが、並んでいる作品の中にノーベル文学賞受賞作家、ハン・ガンの『別れを告げない』が選ばれていました。確かにこの作品、一般的には女性二人の関係性を軸とした物語ですが、一方の女性には母親の存在とその影響が色濃く表われていて、そこを取り出せば母と子の物語という捉え方もできるわけです。

折角なので、このミニ・フェアで選ばれていた他の作品をご紹介します。講談社文庫『この世の喜びよ』(井戸川射子)、河出文庫『かか』(宇佐見りん)、新潮文庫『博士の愛した数式』(小川洋子)、U-NEXT『マザーアウトロウ』(金原ひとみ)、文春文庫『きみは赤ちゃん』(川上未映子)、文春文庫『夏物語』(川上未映子)、現代書館『一人娘』(グアダルーペ・ネッテル)です。情けないことに、あたしは一冊も読んだことがありません(爆)。

ちなみに、このフェアで用意されていたチラシを読みますと、同世代の友人が次々に母親になっていることを受けて企画したフェアのようです。あたしも親になれていない、そしてたぶん一生なることはない身の上なので、ちょっと刺さるものがあります。

今日の配本[26/02/27]

熊[新版]
人類との「共存」の歴史

べアント・ブルンナー 著/伊達淳 訳

本書では、熊と人が辿ってきた長い歴史を読み解きながら、熊という存在について16の切り口から考察する。幅広い文献を渉猟し、熊にまつわる伝説や言い伝え、さまざまな時代の証言や観察記録、(ときに奇抜な)学説が紹介され、時代ごとに人が熊をどのように見てきたかを概観することができる。文化史と自然史の交わるところに焦点を当て、今後われわれは熊といかに関係を築いていくべきかを本書は問いかける。

ヴァイキングの軌跡

ピエール・ボドワン 著/フルニエ=藤本太美子 訳

本書は、8世紀から11世紀にかけて展開した「ヴァイキング現象」を、スカンディナヴィア社会の変容と北欧世界の拡大という視点から総合的に描く。

ファースト・インプレッション?

通勤に使っているリュックを新調しました。本日から使用しております。まだポケットの位置とか、どこに何を入れたのか把握できていないので戸惑うこともありましたが、ひとまず初日を終えました。

そして、たった一日ではありますが、その使用感を少々。あくまで、あたしの個人的な使用感であり、メーカーや製品に対する文句ではありません。

ところで、今回購入したのはEvoonマルチビジネスリュック5.0という商品です。Evoonはエボーンと読むようです。なんとなく文字面からエヴーンと読みたくなってしまいますが……(汗)

この商品を選んだ理由はいくつかありますが、容量の割りに薄めに作られている点です。電車内でリュックを背負ったままでいるか、前に抱えるかは意見の分かれるところですが、まずはできるだけ薄いリュックにしたいと思っていました。

このリュックは5.0とあるように、何タイプか作られていて、バージョンアップしてきたものです。現時点での最終形態が5.0のようです。比べてみると、それぞれに一長一短あり、5.0が一番よいというわけでもなかったのですが、消去法で5.0になった次第です。

ここで一日使ってみた感想を述べますと、手提げで使用するつもりはないので、脇に付いている持ち手は要りません。むしろ邪魔に感じました。二つあるフロントポケットはマチがほぼなく、本を入れるのに向いていません。職業柄、本は常に持ち歩いていますし、すぐに出せるところに収納したいので、もう少しなんとかして欲しいと思います。

そして、PC用ポケットのファスナーですが、片側はあまり深く開きません。書類やPCを落とさないようにという配慮なのでしょうが、もう少し開いてくれないと、むしろ出し入れがしづらいです。最後に、リュックのトップに、前抱きの時に使いやすいポケットがあってもよかったのにと思います。

今日の配本[26/02/24]

〈帝国〉と身体
ジェンダー史からの問い

山口みどり、周東美材 編

本書は歴史学、社会学、文学、国際関係論、法哲学、社会政策、スポーツ教育など、異なるディシプリンから健康や出産、スポーツやダンス、衣服や性愛など具体性を分析する。これにより、権力と欲望の交差のなかで重層的に身体が構築されていく生政治の過程を読み解き、近現代における公式・非公式の帝国をジェンダーの視点から再考する。

台湾海峡一九四九

龍應台 著/天野健太郎 訳

1949年、国共内戦に敗れた国民党政府軍と戦乱を逃れた民間人とが大挙して台湾へ押し寄せた。その数ざっと200万。一方、50年にわたる日本の統治期を経て、「外省人」という新たな勢力の大波にのみ込まれた台湾人(本省人)。互いに痛みを抱えながらこの小さな島に暮らしてきた外省人と台湾人の「原点」を見つめ直す。

帝都東京を中国革命で歩く

譚璐美 著

歴史の強烈な磁場にありながら、あるいはそれ故に、忘却されてしまった場所がこの東京には無数にある。本書は早稲田、本郷、そして神田の各地を歩きながら、中国革命の痕跡を探り出す試みである。

今日の配本[26/02/17]

ポルトガルのポルトガル語[改訂版]

内藤理佳 著

ポルトガルで使われているポルトガル語の参考書、待望の改訂。入門から中級まで、動詞の時制を軸に重要な文法事項を解説しました。数課ごとのDiálogoで会話表現も学べます。ポルトガルとブラジルの文法は基本的に共通ですが、2人称単数tuの使用や目的格代名詞の位置など細かな違いがあります。発音は大きく異なるので、付属の音声でポルトガルの響きを味わいましょう。改訂版では新しい課を追加し、音声をダウンロード形式にして全課の例文と動詞活用表を録音しました。