今日の配本(24/07/23)

偶偶放浪記

小指 著

外出や旅行が憚られたコロナ禍の2020 年。漫画・エッセイ・絵画・音楽等多方面に活躍する著者は、どこにも行けないのならと家に籠り、わずかひと月の間に過去の旅の思い出を漫画と文章で甦らせ、『旅の本』という書名で自費出版、大きな反響を呼んだ。これを大幅に加筆・修正し、さらに本誌連載「偶偶放浪記」や書き下ろし四篇を加え、新たな旅の本としてまとめたのが本書である。

時空と空想の広がりを

今朝の朝日新聞読書欄です。本来ですと、最近発売された各社の書籍が紹介されているはずですが、今日は夏休みに入るタイミングということもあるのでしょうか、「夏に読みたい」書籍の紹介となっています。

書評委員が3冊ずつ選んでお勧めしてくれているわけですが、必ずしも秦簡とは限らないようです。そして今回の読書欄のタイトルは「時空と空想の広がりを」とのことです。あたしが不勉強なのでしょう、このタイトルにピンと来なかったのです。申し訳ありません。

さて書評委員19名が3点ずつですから、57点の書籍が紹介されているわけですが、あたしの勤務先の刊行物も2点、取り上げていただいていました。

まずは上下本の大冊『JFK』です。言わずと知れたアメリカ大統領ケネディの評伝です。とはいえ、原書も未刊でして、この上下冊でもケネディが大統領になるところまでしか扱われていません。後編の発行はいつになるのでしょうか。

そしてもう一点が『挽歌集』です。先年亡くなった建築家・磯崎新さんが多くの著名人のために書いた追悼文を集めたものです。

「夏に読みたい」とありますが、取り上げられている書籍を見てみると、決して小中学生を対象にした特集ではないですね。もちろん、小中学生は読んではいけないというわけではありませんが、むしろ大人が夏に読むべき読書案内といったところでしょう。それでも、大人にも相当歯応えのあるラインナップだと思います。

あたしが読んだことのある本を、何冊くらい載っていたでしょうか。

今日の配本(24/07/19)

ヨーロッパの地政学
安全保障の今

ジャン=シルヴェストル・モングルニエ 著/中村雅治 訳

これまでのヨーロッパの枠組みを捉え直し、中東欧地域や、北大西洋でつながる「西欧」まで広げて国際政治を考察する。

ラテン広文典[新装復刊]

泉井久之助 著

初級から上級まで、すべての学習者に贈るラテン語文法書の最高峰。豊富な例文と精緻な解説で、ラテン語が生きた言葉として蘇ります。

今日の配本(24/07/17)

ふくすけ2024
歌舞伎町黙⽰録

松尾スズキ 著

薬剤被害を受けた親子とともに暴走していく「純愛のドラマ」が、全面大幅改稿! 毒と哀切にまみれた、怒濤のダークエンタテインメント。

筑摩書房が厚い!

最近は気付くと筑摩書房の本を買っている気がします。それだけあたしの琴線に触れるタイトルが多いということなんでしょう。

そんな中、最近購入した『日中15年戦争』がかなり分厚い一冊でした。なんでもかつて他社で刊行されていた上中下の三巻本を一巻にまとめてしまっているのだとか。それでは厚くもなるはずです。

もともとちくま学芸文庫は分厚いタイトルが多い印象を持っていましたが、本書はその中でも一、二を争う厚さなのではないでしょうか。きちんと調べたことはありませんが、そんな気がするくらい分厚い一冊です。

ちくま学芸文庫に比べると薄いものが多いちくま新書ですが、こちらもここ数年は分厚いタイトルが増えているように感じます。最近ですと、『アッシリア』や『アフリカ哲学全史』などは、そもそも新書ではなく、単行本の上製で刊行すべきタイトルなのではないかと思います。

数日前の新聞記事にもありましたが、文庫が1000円の壁を突破して数年が経とうとしています。この間、読者の間にも文庫や新書が安くてお手軽という意識は薄くなり、厚みのあるものだったら、それなりの定価になるという新(?)常識が定着しつつあるようです。そうなると出版社も値段を上げやすくなりますし、それに応じて分厚いタイトルも作りやすくなっているのかも知れません。

そういう流れがよいことなのか否か、俄には判断できません。もちろん資材など諸々の価格が高騰しているので、書籍だって正当な対価をもらわなければ出版活動が成り立ちません。もともと本は安すぎた、という意見も聞かれます。その一方、文庫や新書の性格を考えるのであれば、1000円の壁突破はよいとしても、際限のない高価格化や頁数増加は一考すべきなのかも知れません。

と、他社のやり方に口を出す資格など、平気で500頁を優に超える上下本を毎月のように刊行している出版社勤務のあたしにはありませんが、分厚くなる文庫や新書に対して、筑摩書房の単行本は、ご覧のようにますます薄くなっているような気がします。

というわけで、本日のダイアリーのタイトルを見て「厚い」じゃなくて「熱い」じゃないの、と思われた方もいらっしゃると思いますが、あえて「厚い」で書いた次第です。