仕事もしていたのです!

先週の中四国研修旅行は、どうも食べ物の話ばかりになってしまい、「本当に仕事だったの?」と言う疑念を持たれた方も多いのではないでしょうか? そこで、ちょっと仕事っぽい話を……

今回訪れた高知の金高堂では、ここ数年恒例となっている人文会のフェアが開催中でした。それを見に行くというのが中四国班の大事なミッションでもありました。

高知市街にある金高堂と、郊外に位置する金高堂の朝倉ブックセンター、この両店でフェアは11月まで開催中です。そこでまずは金高堂のフェアの様子を撮った写真から二枚、ご紹介します。どちらも、あたしの勤務先の書籍のポップです。お店の方の手作りです。ありがたいことです。

最初の一枚は『日本でわたしも考えた』に付けられたものです。カバーの色をポップの文字にも活かした、素敵な出来映えです。

同書は、インド人ジャーナリストによる日本人論、日本論といった作品で、さすがジャーナリスト、文章も非常に読みやすいものになっています。

次の一枚は『ヴェルサイユ宮殿に暮らす』に付けられたポップです。「優雅で悲惨な宮廷生活」というサブタイトルが気になって仕方なかったようですね。

確かに、ヴェルサイユ宮殿と聞けば「ベルばら」の華麗な宮廷生活を思い浮かべる人が多いでしょう。その一方、ベルサイユ宮殿にはトイレがなかった、なんて話も聞いたことがあります。いずれにせよ、権謀術数渦巻く宮廷ですから、気苦労の絶えない場だったのではないでしょうか。

今日の配本(22/10/20)

イマジネール

ジャン=ジャック・ヴュナンビュルジェ 著/川那部和恵 訳

イマジネールとは何か。その全容を、歴史や文化や社会の中に、そして哲学や精神分析などの先行研究の中に、通時的かつ共時的に探る。

まいにちふれるフランス語手帳 2023

トリコロル・パリ 監修/ふらんす編集部 編

まいにちフランスを感じることのできる手帳。月ごとにフランスにまつわるエッセイを掲載。単語集付きなのでフランス語学習にも最適。

なんかワクワクしてきます!

先日刊行された『エバ・ルーナ』は引き込まれるのではなく、引きずられるような力を持った本でした。

話をするのが得意な主人公エバ・ルーナの生き様、確かにこれ以上落ちようがないほどの底辺を見た、という人生ではなかったと思います。むしろよい人と巡り会って、波瀾万丈ではあるものの、実り多い人生を送ってきたのではないかと思います。にもかかわらず、この力強さはどこから来るのでしょう? 不思議な魅力を持った一冊です。

そんな主人公エバが語る物語、実は本書にはほぼ出て来ないのです。物語を語ったというシーンは何度も出て来ますが、肝心な物語は想像するしかないのです。そこで、エバの語った物語だけを集めて一冊の本にまとめたというのが、まもなく配本になる『エバ・ルーナのお話』です。エバ・ルーナがどんな話を周囲の人たちに語って聞かせていたのか、これでようやくわかるというわけです。こちらも読むのが楽しみな一冊です。

さて、次にご紹介するのは新しいシリーズ《サイノフォン》の第一巻、『華語文学の新しい風』です。

華語文学って何よ? 中国文学とは違うの? という声が聞こえてきそうです。ヒントは「華語」という単語です。「中国語」ではなく「華語」、内容紹介によれば

広く諸方言も含めた中国語を指し、世界各地の華人コミュニティや中国国内において、多元的、流動的、混成的に用いられる

ものだそうです。確かに「中国語」と言ってしまうと、この寛さ、深さを表わすことはできませんね。中国文学を専攻している人であれば、「馬華文学」など東南アジアの中国語文学も立派な研究分野として成立していることをご存じでしょうが、一般の日本人にはほとんど知られていない分野ではないでしょうか。

そんな「華語文学」のエッセンスが今回の一冊『華語文学の新しい風』で味わえるようになったのです。中国と聞くと中国共産党、一党独裁で強権的な体制、いわゆる権威主義といったネガティブなイメージが先行しがちですが、華語という視点で眺めるとその射程は一気に広がり、さまざまなものが見えてくるはずです。

あたしが個人的に学生時代に中国学を専攻していたというのもありますが、今回のシリーズは非常に楽しみです。目次を見ただけでワクワクしてきます。どれから読もうか、タイトルを見ているだけでも楽しいです。

さて、この《サイノフォン》ですが、全4巻予定です。カバーに印刷されているラインナップは三枚目の写真のとおりです。各巻のタイトルは刊行時に変更になるかもしれませんが、今後の続刊に乞うご期待ください。

創刊60周年で、288冊!

日本で三大新書と言えば、岩波新書、講談社現代新書、そして中公新書だと思います。その中公新書が創刊60周年を迎えたそうです。書店店頭でフェアをやっていて、記念の小冊子が置いてありましたので、いただいてきました。

ちなみに、岩波新書は1938年創刊ですから今年84年、講談社現代新書は1964年の創刊で今年58年になります。また文庫クセジュは1951年創刊ですので、今年は71年目になります。昨年は創刊70周年で記念の復刊もありました。

そんな歴史のある中公新書、あたしもずいぶんとお世話になっております。わが家の書架には、数えてみますと、なんと288冊もの中公新書が並んでいました。

一枚目の写真は、ずっと前から中公新書を並べていた書架です。全部で3段に中公新書が並んでいます。あたしが知ったときには既に新刊では品切れとなっていて、古本屋で購入したものも何冊か混じっています。

この棚が置ききれなくなったので、別の棚に並べている状態が二枚目の写真です。写真手前側に3段、奥に1段と2段目が3分の2くらい埋まっています。ここももうじきいっぱいになってしまうでしょう。その下の段の本を別の場所に移動させて、そこへ中公新書を並べることになるのではないかと予想していますが、いま置いてある本をどこへ移動させたらよいのか、それが一番の問題、悩みの種です。