ガイブンを読む醍醐味かしら?

知っている人、面識のある方がメディアに登場すると不思議な気分です。本日はこちら。

朝日新聞の別刷beに、韓国文学の翻訳で著名な斎藤真理子さんが登場しています。写真には斎藤さんが手掛けた数々の韓国文学が並んでいます。

あたしもこれらのうち何冊かは読んでいます。斎藤さんの訳文は読みやすく、グイグイ引き込まれます。翻訳だけなく、作品を選ぶ才能にも優れているのでしょう。斎藤さんの翻訳作品はハズレがありませんから。

その別刷をめくるとインタビューも載っています。その中にあたしの勤務先から出ている『別れを告げない』の名前も登場します。

済州島事件を背景とした作品です。詳しいことは知らなくとも、光州事件という名称を知っている日本人は多いと思います。しかし、済州島事件となると、その名称すら知らない日本人がほとんどだと思います。かく言う、あたしがその一人でした。

でも歴史を描いているだけでなく、それを踏まえて今を生きる人たちが描かれている、今を生きる人たちがしっかりと歴史と向き合っている、そんな作品が韓国文学には多いように感じられます。もちろん『カステラ』のように、そういう堅苦しいこと抜きで楽しく読める作品も多いですが、その国の歴史や文化、人々の暮らしや思いを知ることができるのが海外文学を読む醍醐味ですね。

続編が出ていたのですね

朝日新聞に時々「GLOBE」という別刷りが挟まれていることがあります。今日の朝日新聞にそれが挟まっていました。

GLOBE全体の特集はひとまずおくとして、あたしが密かに楽しみにしている記事に世界のベストセラーのランキングがありまして、今朝は「英国のベストセラー」でした。紹介しているのは、あたしの勤務先でいくつもの翻訳を刊行している園部哲さんです。

その英国のランキングの第三位に『Long Island』という作品がリンクインしています。記事に載っている画像も同書のものですね。

コルム・トビーン『ブルックリン』の続編。25年後のアイリーシュに訪れた危機。

という簡単な紹介文が付いています。この『ブルックリン』は、あたしの勤務先から刊行した小説です。現在は品切れになっているのですが、映画化もされた作品で、チャンスがあれば復刊したいなあと個人的に思っている作品の一つです。

『ブルックリン』はウェブサイトにも「1950年代前半、アイルランドの田舎から大都会ブルックリンへ移民した少女の感動と成長の物語」とあるように、都会へ出て来た少女の成長物語です。春先に「新生活フェア」などを企画した書店員さんから、是非とも本書を復刊してほしいとリクエストされたこともある一冊です。確かに、新しい生活をスタートする春に読みたくなる本です。

ちなみに、この続編、日本では翻訳出版の話は進んでいるのでしょうか。新潮クレストブックスあたりで出版されそうな気はしますが、どうなのでしょう。あたしの勤務先、編集部は既に動いているのかしら?

465夜

松岡正剛さんが亡くなりました。あたしの勤務先では、特に著者などは刊行していませんので、縁はやや薄いでしょう。ただ、松岡さんの「千夜千冊」の第465夜で『ライ麦畑でつかまえて』を紹介いただいたのが、個人的には非常に印象に残っています。

その第465屋の冒頭で松岡さんは次のように書かれています。

一九六〇年代のアメリカで若者たちのお手軽なバイブルになりかかっていた文芸作品が三つある。精神科病院を舞台に患者たちの擬装と反抗を描いたケン・キージーの『カッコーの巣の上で』(冨山房)、戦争状態という管理と倫理の悪夢を描いたジョーゼフ・ヘラーの『キャッチ=22』(早川書房)、そして、J・D・サリンジャーの『ライ麦畑でつかまえて』である。

あたしは、その当時のアメリカの状況を知らないので、この松岡さんの指摘がどれくらい打倒するのかわかりません。でもそういうものなのだろうと、この記事を読んだ当時は思っていました。そして、そのバイブル三作品、あたしも一丁前に架蔵しております。

振替休日に便乗商法

パリ五輪もようやく終了しました。この後は少しインターバルをおいてパラリンピックですね。アスリートの方々の活躍には拍手を送りますが、オリンピックという函はもうオワコンなのではないかと思っています。

それはともかく、あたしが興味を惹かれたのは女子やり投げの北口榛花選手が英語とチェコ語が話せるという話題です。チェコに単身武者修行に行っていたわけですから、チェコ語ができるようになるのは理解できますが、それでもすごいことだと思います。

北口選手がどんな教材を使って学習したのかわかりませんが、あたしの勤務先の人気商品である『ニューエクスプレスプラス チェコ語』を推しておきます。彼女に影響されてチェコ語をちょっとやってみたいと思った方もいるはず。まずはこの一冊から始めてみてはいかがでしょう。

そしてオリンピックからガラッと変わって、今朝の朝日新聞です。一面の「折々のことば」に師岡カリーマ・エルサムニーさんの言葉が引かれています。

カリーマさんは、あたしの勤務先からいくつか著訳書を刊行していますが、今回の記事に引きつけるのであれば、現在品切れですが、『イスラームから考える』がよいのかなあ、と思います。

在庫のあるものでカリーマさんの本を何か読みたいというのであれば、『変わるエジプト、変わらないエジプト』があります。

天声人語だけでは終わらなかった

一部の界隈では、今朝の朝日新聞一面「天声人語」が大いに話題になっていました。それもそのはず、朝っぱらから岸本佐知子さんの名前が登場しているのですから。

筑摩書房から出ている『ねにもつタイプ』から、オリンピックに関する、岸本さんの文章が引用されています。同書の「裏五輪」です。

わが家に架蔵しているのは単行本ですが、現在はちくま文庫で刊行されていますので、この「裏五輪」以外の文章も抱腹絶倒間違いなしなので、是非お手に取っていただきたいです。

ところで、その岸本佐知子さんの最新刊は、あたしの勤務先から刊行されている『わからない』です。なんと1万部を突破して、まだ売れ続けています。

そんな本日は、店頭で『ねにもつタイプ』が売れているかなあ、などと思いながら営業回りをしていましたら、こんなチラシを発見しました。《文芸担当による2023年上半期ベスト10》です。

別に売上というのではなく、ご自身が気に入った10冊ということなのでしょう。その中に『わからない』がエントリーしておりました。「笑いを堪えるのが困難」「何度だって読み返したい」という嬉しいコメントをいただきました。これは、紀伊國屋書店小田急町田店の話です。

電車の中、バスの中で思わず噴き出したいという方(そんな人いるのかしら?)には、この『わからない』をお薦めします。ただ、カバンに入れて持ち歩くのに単行本はちょっとしんどいなあ、というのであれば、新書サイズの『気になる部分』などは如何でしょう? こちらも抱腹絶倒間違いなしです。

ちなみに、あたしが思うに、岸本佐知子さんはいずれ『別冊太陽』か『文藝別冊』で特集を組まれる方だと信じています。

 

時空と空想の広がりを

今朝の朝日新聞読書欄です。本来ですと、最近発売された各社の書籍が紹介されているはずですが、今日は夏休みに入るタイミングということもあるのでしょうか、「夏に読みたい」書籍の紹介となっています。

書評委員が3冊ずつ選んでお勧めしてくれているわけですが、必ずしも秦簡とは限らないようです。そして今回の読書欄のタイトルは「時空と空想の広がりを」とのことです。あたしが不勉強なのでしょう、このタイトルにピンと来なかったのです。申し訳ありません。

さて書評委員19名が3点ずつですから、57点の書籍が紹介されているわけですが、あたしの勤務先の刊行物も2点、取り上げていただいていました。

まずは上下本の大冊『JFK』です。言わずと知れたアメリカ大統領ケネディの評伝です。とはいえ、原書も未刊でして、この上下冊でもケネディが大統領になるところまでしか扱われていません。後編の発行はいつになるのでしょうか。

そしてもう一点が『挽歌集』です。先年亡くなった建築家・磯崎新さんが多くの著名人のために書いた追悼文を集めたものです。

「夏に読みたい」とありますが、取り上げられている書籍を見てみると、決して小中学生を対象にした特集ではないですね。もちろん、小中学生は読んではいけないというわけではありませんが、むしろ大人が夏に読むべき読書案内といったところでしょう。それでも、大人にも相当歯応えのあるラインナップだと思います。

あたしが読んだことのある本を、何冊くらい載っていたでしょうか。

本日の朝日新聞に二件ほど……

今日の朝日新聞の紙面で、日本エッセイスト・クラブ賞が発表されていました。受賞したのは園部哲さん。あたしの勤務先でもお世話になっている方です。

ただ、あたしの勤務先ではエッセイではなく、主として翻訳です。現在上巻と中巻が刊行されて、この夏には下巻が刊行予定の『スターリングラード』が最新刊になります。

エッセイスト・クラブ賞と言えば、2016年に温又柔さんが『台湾生まれ 日本語育ち』で、2009年に平川祐弘さんが『アーサー・ウェイリー』で、2000年には鶴ヶ谷真一さんが『書を読んで羊を失う』で、それぞれ同賞を受賞していますね。

さて本日の朝日新聞にはこんな記事が載っていました。

性教育について、オランダの事例を紹介している記事です。円安ということもあり、なかなかオランダへ出かけて行くのは難しいと思いますが、興味を持たれた方にはこんな本をお薦めします。

『14歳からの生物学』です。これはオランダの教科書の翻訳なのです。

意外なことだが、日本の生物学教科書には「ヒト」がいない。高校生物の学習指導要領には、生命の根源的な活動といえる生殖や病気の予防・治療という観点がそもそもない。 このため、大腸菌やハエの突然変異といった基礎生物学的内容はしっかり押さえているが、ヒトの生殖活動や感染症に関する記述はほとんど皆無である。これに対して、オランダの中学生物教科書である本書には「ヒト」が溢れている。サルモネラ菌による食中毒からメタボリック・シンドローム、アルコール中毒まで、文字通り、ヒトが生きていくための生物学がオールカラーの図版とともに露骨なまでに展開されている。特に重要なのは、生殖に関する部分だ。月経の仕組み、射精から受精までの経過、妊娠のメカニズムや妊娠判定の様子、さらに避妊方法を綺麗な図や写真を使って紹介している。コロナ禍の下、十代の妊娠相談が相次いでいる。背景にあるのは「ヒトの生物学」の不在だ。本書には感染症から薬物依存に至るまで、十代が自分をいかに守るか、その術がシンプルに語られる。コロナ時代を生き抜く武器としての「理科」への誘い!

上掲が公式ページに載っている内容紹介です。「性」のみならず、さまざまなことが取り上げられている教科書です。教科書と思わず、読み物、教養書と見なしてページをめくっていただければ幸いです。

豊作かしら?

先週の予告どおり、今朝の朝日新聞読書欄には、勤務先の刊行物が二点も掲載されました。

まず一つめが『グローバリスト 帝国の終焉とネオリベラリズムの誕生』です。

ちょっと大部な本ですが、現代の国際情勢を考える上で無視できない論点を扱っている一冊ですので、是非手に取っていただきところです。

それにしても、グローバリズムという言葉は最近聞くようになった言葉という印象がありますが、現象として捉えた場合には、これくらい長い射程で考察することができるのですね。勉強になります。

さて、上で「大部な本」と書きましたが、取り上げられていた二点目はもっと大部な本、『文画双絶 畸人水島爾保布の生涯』です。

そもそも「水島爾保布」が読めない人がほとんどなのではないでしょうか。あたしもこの本ができるまではそうでした。しかし、カバーに使われている絵は見たことがあります。ちょっとビアズリーっぽいと言ったら、どちらのファンからも怒られそうですが、あたしの印象はそんな感じです。

評者の椹木野衣さんは「愚」をキーワードに書いてくださっていますが、大賢は愚なるが如しという人口に膾炙した言葉もありますので、愚は悪い意味ではないんですよね。中国古典では人を誉める時に「愚」という言葉を使うことがありますので、賢しらに才をひけらかすよりも上だということなのでしょう。

ところで、今回紹介された二点、両方購入すると税込で20000円を超えます。

いろいろと掲載されています!

いよいよ今日でゴールデンウィークも終わりです。今年も例年どおり、どこにも出かけずに終わりそうです。

そんなゴールデンウィーク最終日の朝日新聞で勤務先の刊行物が紹介されていました。祝日とはいえ月曜日ですから読書欄はありません。載っていたのは一面のタイトル下、「折々のことば」です。

そこに今回は文庫クセジュの『シモーヌ・ヴェイユ』から一文が取り上げられていました。ヴェイユって時々聞く名前ですし、著作の翻訳もいくつか出ていますが、本書はそんなヴェイユの手頃な評伝です。ご興味をお持ちの方は是非どうぞ。

ところで、そんな今朝の朝日新聞で更に見覚えのある名前を発見しました。それが二枚目の画像です。桑木野幸司さんの著書として挙がっている作品の中で『ルネサンス庭園の精神史』が、あたしの勤務先の刊行物です。

ちなみにその他の著作、『記憶術全史』は講談社、『ルネサンス 情報革命の時代』はちくま新書の刊行物です。

今日の朝日新聞は見どころが多いなあと思って紙面をめくっていたら、ラテ欄にも見覚えのある顔を見つけました。

今日ではなく、もう少し先にBSで放送される番組の紹介です。三の丸尚蔵館って、まだ行ったことがないので是非訪れてみたいものです。天守台や松の大廊下跡がある本丸など皇居東御苑は中学生の頃に行ったことがありますが、当時は三の丸尚蔵館が既にあったのか記憶にありません。その東御苑も、ここ数十年来とんとご無沙汰なので、また活きたいなあと思います。

さて朝日新聞と言いますと、次回の読書欄の予告が載ることがこの業界では知られていますが、次の11日にはあたしの勤務先の刊行物が二点紹介予定です。『文画双絶 畸人水島爾保布の生涯』『グローバリスト 帝国の終焉とネオリベラリズムの誕生』です。こちらも是非お楽しみに。

そして最後に昨晩の晩酌。近所のセブンイレブンでこんなお酒を見つけました。北海道のミルクを使ったお酒で、各地のフルーツを組み合わせたお酒のようです。売っていたのは長野産シャインマスカット、福岡産あまおうの二種類です。

他にもあるのか、これから続々と発売になるのかわかりませんが、飲んでみた感想は、ほぼほぼジュースでした。そして、そんな「みるちゅ」の前に置いてあるのは、やはりセブンイレブンで買ったアイスです。プリンアイスという商品で、スイーツではあなくアイスコーナーに置いてありました。

夕刊に二つ出ていましたよ

営業回りを済ませ帰宅。自宅で夕刊を開いたら、見覚えのある書影が目に留まりました。

右側の真ん中あたり、目にも鮮やかな黄色い本、これはガイブン好きの話題をさらった、ロシア文学の邦訳『穴持たず』です。これは、まさに怪作と呼ぶに相応しい一冊でしょう。

そしてもう一点、左側の記事。カフカの恋人ミレナがカフカに送った手紙を想像で小説に仕立てた新潮クレスト・ブックスの紹介です。その記事の中に、ミレナへ送ったカフカの手紙である『ミレナへの手紙』が紹介されていました。こちらは、あたしの勤務先の刊行物です。

この二冊はペアで販売すべき書籍ではないかと、少し前にこのダイアリーで書きました。この記事が出たことで、改めて『ミレナへの手紙』の注文が伸びてくれたら嬉しいです。