既に覚えていないことでしょう

先月、母の姉、つまりあたしの伯母が91歳で亡くなったと、このダイアリーに書いたと思います。母には姉が4人いまして、他の三人はまだ存命なのですが、とても元気と言えるような状態ではありません。

現に先月の伯母の通夜と葬儀、会葬できたのはうちの母だけですから。それもあたしが車で連れて行ったから行けたようなもので、うちの母だって一人で電車を乗り換えていくことはできなかったでしょう。

で、先日亡くなったのは一番上の姉(母から見て)で、すぐ上の姉二人に母が連絡を取った時に、上の上の姉が最近養護施設に入ったと聞いたので、ようやく時間も取れて、様子を見に行ってきました。東京を西から東へ横断するような場所にあるので、クルマで一時間半くらいかかりました。

施設に着いて、入所している方々がテレビを見て談笑している広間みたいなところに案内されたのですが、あたしも母もすぐには伯母がわかりませんでした。それくらい人相というか、雰囲気が変わっていたのです。たぶん街中ですれ違ってもわからないでしょう。

その後、伯母の部屋で話をしているぶんには、ああ、知っている伯母さんだ、という感じも見えましたし、伯母さんも我々のことがちゃんとわかっているようでした。ただ一番上の姉が先日亡くなったことを何度言っても覚えていない、覚えていられない様子でした。

たぶん、母とあたしが帰った後、ものの数分で誰かが来ていたことなど忘れてしまっていることでしょう。家族が来て「今日、誰か訪ねてきた?」と聞かれても「誰も来ないよ」と答える様子が目に見えるようです。でも、ボケ症状がかなり出ているだけで、体は健康のようです、特に具合の悪いところなどなさそうなので、これは長生きするのではないかと思いました、そのうち寝たきりになるのかもしれませんが。