王朝絵巻

英国のチャールズ国王の戴冠式が行なわれました。テレビにかぶりつきで見ていたわけではなく、あくまでニュース番組の映像を通して見ている程度ですが、古式ゆかしくもあり、現代的なアレンジも加えつつ行なわれたセレモニーだったような気がします。

それほど鮮明な記憶ではありませんが、平成と令和の天皇即位と、ついつい比べてしまいますね。別にどちらがよいと言うのではなく、それぞれの国と皇室(王室)の伝統がよく表わされていて、こういうのは一つの文化財として残していきたいものだなあと感じました。

日本の場合には神道に則って行なわれたわけですが、英国の場合はイギリス国教会の儀式ですよね。でも今回は他の宗教にも配慮した式次第になっていたとか。個人的には、そこまで配慮する必要はあったのかしら、という気もしますが、まあ、こういった伝統も時代に合わせて変えていく、変わっていくものなのでしょうね。

ところで、前々から思っていたのですが、どうして日本のマスコミは王室なのに「王太子」ではなく「皇太子」という表現を使うのでしょうね。英国に限らず、他の王国でも「王太子」ではなく「皇太子」って言いますよね。どういう配慮なのでしょうか。

皇太子は皇帝の跡継ぎ、王太子は国王の跡継ぎ、皇帝と国王では歴史的に皇帝の方が上位だから、自国(日本)の太子には皇太子を使い、外国の大使に王太子を使うのはよくないだろうという配慮なのでしょうか。あるいは英語ではすべてprinceだから、日本語訳も揃えた方がよい、という配慮なのでしょうか。

大型連休

ゴールデンウイークも今日と明日で終わり、来週はフルで一週間の勤務です。連休明けのフル勤務はつらいですね。

そんな中、ネットの記事を見ていたら、NHKでは「ゴールデンウイーク」とは言わず、「大型連休」と言うのだ、と知りました。

NHKのサイトにその理由が書かれているそうですが、読んでみると確かに納得できます。あたしも来年からは大型連休という表現を使うようにしたいと思います。なにせ、あたしにとっても決して「ゴールデン」なものではありませんでしたから。

そもそも学生時代以来、こういった世間の連休の時には出かけないことが常態化しているので、今年もどこへも出かけていません。せいぜい近所に買い物に行く程度です。夏休みも年末年始も同様です。帰るべき実家とかがなくて幸いな人生でした。

カタカナ表記は難しい

Facebookの方には書いたのですが、こちらで改めて。

TBS系の「報道特集」、先週の放送で「女性議員を増やすには」という特集が放送されていました。

その特集の中では、少し前までは日本とさほど変わらない女性議員の比率だったのに、いまでは女性議員の数が飛躍的に増えた事例としてフランスの状況が紹介されていました。そこにインタビューで登場していたのが、フランスのパリ政治学院研究員レジャン・セニャックさんです。

この手のジャンルに詳しくはないので、当然と言えば当然なのですが、全く聞き覚えのない名前だなあと思っていました。ただ、あたしの勤務先からつい最近『議員の両性同数 パリテの現在地』という本が刊行されていまして、その著者の名前がレジャーヌ・セナックさんと言います。

なんか似てますよね。著者紹介には「パリ政治学院政治学研究センターにてフランス国立科学研究センター研究ディレクターを務める。女男平等高等評議会のパリテ委員会の元代表」とあります。レジャーヌさんもパリ政治学院の方ですよね。

って、つまり名前が似ているのではなく、同一人物ではないかと思うのです。このくらいのカタカナ表記の揺れは外国人の名前であればありがちだと思います。いや、あたしはフランス人の名前に詳しいわけではないので、この表記の違いが揺れなのか、本当に別人なのか、確信を持って言えるわけではありません。

でも、たぶん同じ人だと思うんですよね。ただし、番組の中では本書について何の言及もありませんでした。

竹林の七賢

国分寺駅ビルにある、クイーンズ伊勢丹で、ゴールデンウイーク用の日本酒を買ってきました。それが、この2本、岡山の「竹林」と山梨の「七賢」で、昨晩は「七賢」を賞味いたしました。

「七賢」は、過日、山梨まで買いに行ったこともある日本酒で、中国の「竹林の七賢」にあやかっているのは当然として、その七賢それぞれの名前を冠したお酒「七賢人」シリーズも売られています。

あたしはまだそのうちの二人しか購入、賞味できていませんが、いずれは七名全員を制覇したいと思っています。ただ、人物によって値段の差が大きいのが面白いところです。

さて、もう一つの「竹林」は、上述のクイーンズ伊勢丹の店頭で見つけた銘柄です。七賢ときたら竹林だろう、というダジャレ的なノリで買ってみました。岡山の日本酒って、これまで飲んだことがあったか記憶にありませんが、七賢と飲み比べるのが楽しみです。

酒の肴に、『世説新語』でも読み直してみますかね。

2023年4月のご案内

2023年4月に送信した注文書をご案内いたします。

  

最初は恒例の「今月のおすすめ本」、そしてこの月は村上春樹さん訳『キャッチャー・イン・ザ・ライ』刊行20年ということで同書と『ライ麦畑でつかまえて』のご案内をしました。さらに語学辞典のご案内は今月も送信しました。

  

続きまして、5月にオルテガの生誕140年を迎えるので、主著である『大衆の反逆』のご案内、そして語学書は3月のベストテンや重版できのご案内を今月も二つに分けて送信しました。

春に、新年度にピッタリな(?)フェア

書店営業の途次、あるお店でやっていたフェアのチラシです。

「どれが私の生きる道?」というタイトルで、いろいろな生き方、職業に関する本を集めたフェアのようです。

チラシを見ますと、晶文社、平凡社、ミシマ社という三社の合同フェアのようです。各社5点ずつ、三社で計15点のフェアです。新しい年度が始まって、自分の将来を考えようという学生に向けたフェアだとは思いますが、必ずしも学生だけではなく、大人にも読んで考えさせられるラインナップです。

そして、同じくこんなチラシで展開中のフェアもありました。「3年目の壁」フェアとでも呼びましょうか。

3年目と聞くと、あたしの世代では「3年目の浮気」という懐メロが思い出されますが、このフェアの見て、あの曲を思い出す人が果たして何人いるのでしょうか?

それはともかく、こちらは柏書房一社のフェアのようです、柏書房の営業部、3年目の方が壁にぶち当たって悩み抜き、そんな悩みを何とかしたいとすがった書籍たちを集めたもののようです。こちらは柏書房の本ばかり20点のフェアです。

どちらも、普通に並べたら、書店の中ではそれぞれ別の棚に行ってしまうような本を、こういう切り口で一堂に集めると、また違って面白さや発見が見えてくるのではないでしょうか。春先にとてもよいタイミングのフェアでもありますね。

ゴールデンウイークは暦どおり

世間的には、一昨日の土曜日からゴールデンウイークに突入なのでしょう。でも、あたしの勤務先は暦どおりです。そして、あたしは混雑する時に出かけるようなことはしないので、カレンダーどおりに出勤しております。

テレビのニュースや情報番組を見ていると、「最大9連休」などと煽って、盛んに出かけさせようとしているように感じます。円安や物価高でなかなか財布の紐は固そうですが、それでも「今年のGWは近場が人気」といって煽ってきます。

コロナで我慢していたぶん、今年はマスクを外して思い切って楽しもう、という人が多いのは理解できますが、物価高とコロナで困窮している人も増えていると思います。そういう人たちはこのような報道をどういう気持ちで視ているのでしょう? パートでなんとか生活している人にとっては勤務先が9連休なんてされたら、収入が激減するのでちっともありがたくないのではないでしょうか?

特に母子家庭の貧困は、たぶんますます厳しくなっていて、クラスメートが旅行や行楽に出かけても、そういう楽しみを味わえない子供も大勢いるのではないかと思います。この数十年、失われた20年、あるいは30年などと呼ばれますが、失われたのは日本の中間層ではないかと思います。

それにしても、今年のゴールデンウイークは最悪ですね。ゴールデンウイークなどの長期休暇明けは、できれば水曜日くらいからスタートしてくれないと、体が持ちません。にもかかわらず、今年のゴールデンウイーク明けは月曜日です。来週は休み明けにまるまる一週間の仕事です。

これはちょっとしんどいです。