再びローソン

外回りです。この十年近く、ずーっとお腹の調子がよくないので、ふだん昼食は食べないようにしています。もちろん自宅にいる休みの日は食べますが……(汗)

とはいえ、まるっきり食べないとさすがにお腹が空いてくるので、おにぎりを一つ買ってみたり、小さめのパンを買ってみたりして、小腹を満たすようにしています。

そんな折柄、ローソンでこんなおにぎりを見つけました。「金しゃりおにぎり 九州産うなぎ」です。土用の丑が過ぎ、今年は二の丑がある暦なので、ちょうどよいかも知れませんね。炎天下の外回りですから、少し精のつくものを食べないと!

どんなおにぎりかと言いますと、うなぎのタレがしみこんだご飯が、しっとりとした海苔に包まれています。そしてご飯の中にうなぎがひとかけら入っているのです。パッケージの写真ではてんこ盛りのうなぎですが、この写真に写っているうなぎの一つが入っています。

うなぎの味は感じますが、ご飯にしみたタレの影響が大だと思います。口に入れたのは果たして本物のうなぎだったのか、あるいはモドキだったのか。それはわかりません。ただ山椒だけはよく効いていました。

今日の配本(24/07/31)

雄鶏の家
ウクライナのある家族の回想録

ヴィクトリア・ベリム 著/山川純子 訳

「私」は、ロシア人の父とウクライナ人の母のもと、ソ連時代のキエフ(現キーウ)で生まれ育った。15歳のとき母とともにアメリカに移住、現在はベルギーのブリュッセルに暮らす。2014年、ロシアによるクリミア侵攻は「私」と家族を恐怖に陥れた。当初、複雑な思いで見ていたマイダン革命に次第に共感を抱くようになった「私」は、祖国の現在の姿をこの目で見たいと願うようになる。

出版社、取次、書店

このところ、書店の廃業に関するニュースばかりが目に付くように感じます。もちろん業界としても由々しき事態ですので、手をこまねいているわけではないようです。

本屋が一軒もない自治体が全国でいくつもあるようですが、本屋以外にだって一件もない業種、小売店というのはたくさんあると思います。現在の世の流れから見れば、本屋の消滅だけを声高に叫んでもどうしようもないのではないか、そんな気がします。

取次としては、これだけ市場が縮んでしまうと、全国へ本を届ける配送網が維持できなくなるわけで、輸送費の値上げが喫緊の課題のようです。既に出版社も応分の負担をしていますが、さらに負担増になってくると、出版社も廃業ということになってしまうかもしれません。

ところで、ここ数年の夏の暑さは命の危険を感じると言われますが、そんな中でも会社に出社し、営業回りに出ているなんて、時代後れなんでしょうか? まさに昭和の遺物なのでしょうか? とはいえ、やはり現場を歩かないと何が求められているのか、肌感覚で理解できませんが、そんな感覚が昭和のなごりなのでしょうか。

そんなことを考えていたら、いっそのことすべて電子書籍になって、書店などを通さずにダイレクトに読者に提供すれば、書店が消滅したって問題ないし、取次の配送網の問題だって解決するし、われわれ出版社の人間が炎天下に営業回りをする必要もなくなります。これが近未来の出版界なのではないかと、そんな気がします。

そうなると取次と書店はなくなって、出版社だけが残り、ネットで電子書籍を販売する。読者は本屋に行く必要もなく、どこにいてもパソコンやスマホがあれば書籍(もちろん電子)を買って読むことができるわけです。こうなると書店がない自治体、といった問題提起自体が意味をなさなくなりそうです。

いや、本はやはり紙でしょ、という意見もあると思いますが、電子書籍ネイティブの子供たちが大人になったら、そういう感覚は薄れるどころか、持っていないかもしれません。そして紙の書籍は好事家が電子データをプリントして(もちろん用紙にも拘って)、自分の趣味に合った装丁を施し、自宅の書架に備える、そんな稀覯本ばかりになってしまうのではないでしょうか。

ファクター

書店営業に出ていると、書店店頭で「こんな本が出ていたのか!」「予告されていたあの本、遂に発売されたのね!」と思うことがしばしばあります。翻訳書の場合、版権を取得できなかった企画が他の出版社から刊行された、ということもあります。そんな時は「この値段、こういう装丁で来たか」と思ったりすることも多いです。

そんな中、こんな本を見かけました。『中国ファクター アジア・ドミノの政治経済分析』です。どんな内容の本かと言いますと、

台頭した中国はどのように影響力(パワー)を行使しているのか、インド太平洋の国や地域はどのように認識し、対応しているのか――。現地調査の結果なども踏まえて、影響力拡大をめぐる地域内の葛藤を分析。

と書いてあります。東南アジア諸国を中心に、その国における中国の影響力を分析した本です。しかし、このタイトル、見覚えがあります。

それがこちら、あたしの勤務先から数年前に刊行された『中国ファクターの政治社会学 台湾への影響力の浸透』です。同書はサブタイトルからもわかるとおり、台湾における中国の影響力を分析したものです。内容紹介にも

政治から経済、観光から宗教まで、日常生活のいたるところに浸透しながら、実態をとらえがたい〈チャイナ・ファクター〉とは何か?

とあります。どちらも正題に注目すると「中国ファクター」というタイトルがキーワードになっていますが、扱っている地理的範囲が異なるようです。もちろん一番影響を受けているのは大陸中国が自国の領土だと主張してやまない台湾なのでしょう。そういう切実さを背景に台湾で刊行されたものを翻訳したのが後者です。

ただ、両書の刊行の順番などを踏まえると、その影響力が台湾のみならず、じわじわとアジアに広く浸透しているのだろうと思います。もちろん、日本も例外ではないはずです。前者では最終章で日本も取り上げられています。両者は併せ読むこと必要がありそうです。

たまにはローソン

毎週のように新作が出ているとはいえ、やはりセブンイレブンばかりだと飽きてしまうのは否めません。今日はクルマで、近所のちょっと遠いスーパーへ行った帰りに、「たまにはローソンで昼食を買おう」と思って、寄り道をしました。

ローソンはわが家から歩くと15分から20分くらい。春や秋の気持ちいい季節であれば歩いて行くのも悪くないですが、この炎天下、命の危険を感じる酷暑の昼間、片道20分も歩いて行くなんてできません。クルマだからこその寄り道です。

さて、ローソンに到着し、何にしようかなとショーケースを眺めましたが、ローソンは大盛りの麺類が多く、母には多すぎるので選択肢には入りません。何にしようとかと思案していると目に留まったのがこちら、

まい泉の豚カツ弁当です。ローソンのサイトでは「三元豚の厚切りロースソースカツ丼(とんかつ まい泉監修ソース使用)」とあるので、豚カツはまい泉のものではないかもしれません。でも、母曰く、豚カツはとても柔らかく、ソースがとても美味しかったそうです。

コンビニの弁当でカツ丼、卵でとじるいわゆるカツ丼はどこにでもありますが、こういうソースカツ丼は珍しいと思います。それがまい泉となると、美味しいのは当たり前ではないでしょうか。

というわけで、母はカツ丼に決まったのですが、あたしは何にしようかなと探していたら、こんなのを見つけました。赤坂珉珉の「ドラゴン炒麺」です。

赤坂珉珉ってお店、名前は聞いたことがあるようなないような、もちろん食べに行ったことはありません。そこの炒飯ならぬ炒麺です。焼きそばと言ったらお店の方やファンの方には怒られるのかもしれませんが、平べったい麺がモチモチの美味しい焼きそばでした。

ローソンが展開中の「町中華フェア」の製品の一つなんですね。初めて食べたわけですが、これはなかなかのヒット作だと感じました。ちょっとピリ辛なのも、この時季にマッチしていると思います。

ジェラート

白桃ゼリー&パンナコッタは、あたしがいただいたのですが、自分だけ食べていたのでは申し訳ないと思い、母にはこちらを買ってきました。

ハーゲンダッツのアイスクリームではなく、ジェラートです。ハーゲンダッツからジェラートが出ているなんて、不勉強にもあたしは知りませんでした。前から発売されていたのでしょうか、それとも今年初めての試みなのでしょうか。

公式サイトを見ますと、今回購入した「贅沢ぶどう」ともう一つ、「ピスタチオ&サマーバニラ」というフレーバーもありますね。完全に個人の好みだとは思うのですが、どちらの方が人気あるのでしょうね。

いまの若い子はピスタチオ大好きな人が多いような気がしますので、ピスタチオの方が人気なのでしょうか。あたしはオーソドックスにぶどうの方を買ったわけですが。とはいえ、蓋に描かれているイメージだと緑と紫のジェラートかなと思って開けてみたら、なんと真っ白と紫でした。

パンナコッタって何でしたっけ?

別に恒例にしているわけではありませんが、コンビニ・スイーツご紹介タイムです。

セブンイレブンでこんなスイーツを見つけました。「白桃ゼリー&パンナコッタ」です。いわゆる生クリームをふんだんに使った、甘々なケーキのようなスイーツではありません。

白桃ゼリーが載っているので、フルーツポンチのような感じかと予想して買ってみました。ところで白桃ゼリーはよいとして、スイーツ名のもう一つであるパンナコッタって何でしたっけ?

パッケージを開けると、こんな感じです。一番上に乗っているのはゼリーではなく、本物の白桃ですね。その下に白桃ゼリーがあります。

そして、さらにその下にパンナコッタが入っている、という構成です。パンナコッタって杏仁豆腐みたいなものといったら怒られるのでしょうが、見た目はよく似ていますよね。

で、このスイーツですが、上にも書いたように甘々系のスイーツではないので、だからこそこの暑い季節にさっぱりと食べやすいものになっています。ただ、セブンイレブンのサイトに載っているのですが、関東では売っていない「メロンクリームソーダみたいなゼリー」も食べてみたいなあと思っています。

天声人語だけでは終わらなかった

一部の界隈では、今朝の朝日新聞一面「天声人語」が大いに話題になっていました。それもそのはず、朝っぱらから岸本佐知子さんの名前が登場しているのですから。

筑摩書房から出ている『ねにもつタイプ』から、オリンピックに関する、岸本さんの文章が引用されています。同書の「裏五輪」です。

わが家に架蔵しているのは単行本ですが、現在はちくま文庫で刊行されていますので、この「裏五輪」以外の文章も抱腹絶倒間違いなしなので、是非お手に取っていただきたいです。

ところで、その岸本佐知子さんの最新刊は、あたしの勤務先から刊行されている『わからない』です。なんと1万部を突破して、まだ売れ続けています。

そんな本日は、店頭で『ねにもつタイプ』が売れているかなあ、などと思いながら営業回りをしていましたら、こんなチラシを発見しました。《文芸担当による2023年上半期ベスト10》です。

別に売上というのではなく、ご自身が気に入った10冊ということなのでしょう。その中に『わからない』がエントリーしておりました。「笑いを堪えるのが困難」「何度だって読み返したい」という嬉しいコメントをいただきました。これは、紀伊國屋書店小田急町田店の話です。

電車の中、バスの中で思わず噴き出したいという方(そんな人いるのかしら?)には、この『わからない』をお薦めします。ただ、カバンに入れて持ち歩くのに単行本はちょっとしんどいなあ、というのであれば、新書サイズの『気になる部分』などは如何でしょう? こちらも抱腹絶倒間違いなしです。

ちなみに、あたしが思うに、岸本佐知子さんはいずれ『別冊太陽』か『文藝別冊』で特集を組まれる方だと信じています。

 

今日の配本(24/07/26)

ウクライナ大飢饉
スターリンとホロドモール

アン・アプルボーム 著/三浦元博 監修/真壁広道 訳

ウクライナでは1932年から33年にかけて、400万人前後が餓死したといわれる大飢饉「ホロドモール」があった。飢饉はソ連全土を襲ったが、とくにウクライナやウクライナ人が多数住む北カフカースなどの被害が甚大だった。ソ連は当時もその後も長らくその事実を否定していたが、飢饉の原因は今日ではほぼはっきりしている。無謀な農業・産業政策と、ウクライナ農民の抵抗と民族帰属意識を弱体化させようとする意図が絡み、人為的につくられたものだった。大量の餓死は、未必の故意による人災以外のなにものでもなかった。さらに戦後、ソ連支配が強化されるウクライナで、ホロドモールの記録が隠蔽、改竄され、記憶からも抹消された経緯から、「民族復興の物語」としてのホロドモールに至る現在まで、長期にわたって検証する。

人生と闘争
清水幾太郎の社会学

品治佑吉 著

「社会学は人生から生まれ、人生に帰っていく」。華々しい活躍や転変の根底にあったものとは? 人生を問い続けた社会学者の軌跡。

スターリングラード(下)

ワシーリー・グロスマン 著/ロバート・チャンドラー、エリザベス・チャンドラー 校訂/園部哲 訳

『人生と運命』(みすず書房)の読者が待ち望んだその前編となる全三巻。人情味あふれる物語が居間のランプに照らされ、戦場の火炎に炙られる。市民と兵士に、さらにはドイツ兵にも同情の視線が注がれたポリフォニックな群像小説。 本書は1942年4月のヒトラーとムッソリーニ会談から、主人公の一人クルイモフがヴォルガ川を渡ってスターリングラードへ入る9月まで、5カ月未満の物語だ。

フランスをさらに知ろう!

いよいよパリ五輪が始まります。東京五輪であれだけ醜聞を見せられたというのに、相変わらず日本のマスコミは五輪讃歌であふれていますね。

と、批判的なことを書きつつも、やはり世間がこれほど注目し話題にするイベントを利用しない手はありません。あたしの勤務先でも「フランスをさらに知ろう!」というミニセットを作って、書店に案内してきました。それが写真の真ん中、やや奥の方に置いてあるケースに入ったものです。

あたしの勤務先で刊行しているフランス関連書籍はこんなものなので、これだけを並べてもちょっと貧相です。ご覧のように、その周りに各社のフランス関連書籍を並べていただくと、非常に見映えもよくなりますし、お客様の関心を惹くこと請け合いです。

是非、こんな感じで展開してみてください。