読み方がずいぶんと変わりますね

岩波文庫から『自殺について』の新訳が刊行されました。新訳ということで訳者も変わっているのですね。そしてこれは揚げ足取りのようなものですが、実は著者も変わっているのです。

二枚目の写真が、これまで岩波文庫で刊行されていたショーペンハウアーの邦訳で、今回はそのうちの一冊、『自殺について 他四篇』が新訳となったわけです。よーく見てください。訳者が斎藤信治さんから藤野寛さんに代わったのはわかりやすいところでしょう。しかし、著者を見てください。ショウペンハウエルからショーペンハウアーに変わっているのです。

しかしこれまで出ていた3点もショウペンハウエル、ショーペンハウエルと統一されていません。外国の方の名前は英語読みするか、原語読みするか、それによってずいぶん異なります。カエサルとシーザー、ジョンとヨハンとか、まるで別人と思えるようなこともあります。今回の場合は、まだわかりやすい方ではないでしょうか。

ちなみに、あたしの勤務先でもショーペンハウアーの作品は何点か出していますが、ほとんどがアルトゥール・ショーペンハウアー表記です。