今日の配本(21/09/17)

詳説スペイン語文法

福嶌教隆、フアン・ロメロ・ディアス 著

発音からさまざまな文表現まで、スペイン語文法を網羅した本格派リファレンス。最新のスペイン語事情を取り入れ、スペインとラテンアメリカの違いにも詳しく言及しました。品詞のみならず構文にも配慮。言語学的な視点に立脚しつつ現場でスペイン語を使う方の実用性を重視しています。現代の発音の傾向、最新の文字規則、正しいとされる表現と実際に多用される表現の対比、日本語や英語との比較など、生きた情報が満載。中上級の疑問までクリアにわかる、手元に置きたい一冊です。

ドイツ語読解教室
「魔王」「第九」から「ドイツ国歌」まで全8曲を解説

大西光弘 著

「主語を探すことができ、動詞を探すことができ、名詞の性・格・数が分かるようになれば、たいていのドイツ語は読むことができる」。よく知られたドイツの名曲の歌詞を著者が一語一語丁寧に文法解説していきます。扱うのは「魔王」「狩人の合唱」「第九」「野ばら」「ローレライ」「歌の翼に」「主よ、人の望みの喜びよ」「ドイツ国歌」の全8曲。個人レッスンを受けているかのように分かりやすく、ドイツ語のポイントが整理できます。原文の魅力を味わってみませんか。

寝るまえ5分のパスカル「パンセ」入門

アントワーヌ・コンパニョン 著/広田昌義、北原ルミ 訳

優れた数学者、物理学者、また哲学者にして神学者でもあったブレーズ・パスカル(1623-1662)。彼は人間と信仰について思索を重ね、未完の断章を大量に残してわずか39歳でこの世を去った。のちに『パンセ』というタイトルでまとめられた主著は、「考える葦」「賭け」「クレオパトラの鼻」など、忘れがたい名句やイメージに溢れ、世界中で読み継がれて今日に至る。本書は、そんなフランス屈指の名文家パスカルの選りすぐりの断章(パンセ)を、フランス文学界最高の案内人が豊富かつ巧みに紹介しながら、その思想の真髄に迫る刺激的なエッセイ。好評を博した毎日5分の人気ラジオ番組が元となっている。本格派でありながら広く開かれたテクストが、最良の研究者・翻訳者を得て、いま日本の読者に届けられる。

それでも選挙に行く理由

アダム・プシェヴォスキ 著/粕谷祐子、山田安珠 訳

選挙は、民主主義という統治形態において必要不可欠な制度である。しかし一般市民にとっては、選挙で選ばれた政治家や政府、さらにはそれらのもとで立案・実施される政策に失望することが日常茶飯となっている。本書では、選挙の思想的背景、歴史的な発展経緯、世界各国での選挙政治の比較などを通じて、なぜ選挙が落胆につながるのかが明らかにされる。

空襲と文学[新装版]

W・G・ゼーバルト 著/鈴木仁子 訳

1997年のチューリヒ大学における講演で、「第二次世界大戦でドイツが被った空襲体験は戦後のドイツ文学によって表現されておらず、次世代にもなんら継承されていない」と主張して、ドイツに議論を巻き起こし、その後のドイツ文学にも大きな影響を及ぼした論考「空襲と文学」、戦後ドイツの文学界をリードした作家アルフレート・アンデルシュを、免罪と自己正当化の文学として厳しく断罪する「悪魔と紺碧の深海のあいだ」、ナチスに抗してレジスタンス運動に参加し、アウシュヴィッツ強制収容所を生き延び、戦後に迫害の体験を考察したエッセイ『罪と罰の彼岸』を発表、しかし自ら命を絶った作家ジャン・アメリーを論じた「夜鳥の眼で」、ナチスの迫害を逃れて亡命、戦後はフランス革命を題材にした戯曲『ジャン・ポール・マラーの迫害と殺害』、フランクフルトのアウシュヴィッツ裁判を傍聴して書かれ、国内での一斉上演によってドイツを震撼させた『追究−−アウシュヴィッツの歌』などの記録演劇で名高い作家・劇作家のペーター・ヴァイスを論じた「苛まれた心」の四篇を収録。細見和之氏の解説「破壊に抗する博物誌的な記述」を巻末に収録。

今日の配本(21/09/13)

絵で学ぶ韓国語文法[新版]
初級のおさらい、中級へのステップアップ

金京子、河村光雅 著

2014年に刊行して以来ロングセラーの『絵で学ぶ韓国語文法』の「新版」登場です。巻末に実践問題を追加し、練習問題には「ポイント」として解説を加えました。初級を終えた人がおさらいをし、中級に上っていく準備に最適の学習書です。77の文法項目を取り上げ、見開き左ページには絵を使った文法解説、そして右ページには練習問題を配しています。表現の微妙なニュアンスの違いは「お悩み解決コーナー」でスッキリと整理。練習問題の音声は無料のダウンロードで聞くことができます。

20年目だけではなく48年目も……

今日は9月11日です。

朝日新聞読書欄でも取り上げられていましたが『倒壊する巨塔(上)』『倒壊する巨塔(下)』が、まずは思い出されるわけですが、今日はそれだけではありませんね。1973年の9月11日も世界史のなかでは忘れられない一日ではないでしょうか。そうです、南米チリのクーデターです。

 

チリ出身の作家は、多かれ少なかれクーデターの影響を受けているはずです。あたしの勤務先で言えば、まずはボラーニョではないでしょうか。多くの作品にクーデターが影を落としています。

そんな中、作品自体はクーデターを扱っているわけではありませんが、ルイス・セプルベダの『カモメに飛ぶことを教えた猫』などは如何でしょう。クーデターにより投獄され刑務所暮らしを体験しています。そしてルイス・セプルベダは2020年に新型コロナウイルスで亡くなっているのですよね。

恐らく、今日は日本のニュースでもアメリカの同時多発テロを取り上げているところが多いと思いますが、チリのクーデータについて取り上げるニュースや情報番組はどのくらいあるのでしょうか。

毎晩寝るまえのルーティン

近刊のご案内です。

左がもうすぐ刊行になる『寝るまえ5分のパスカル「パンセ」入門』です。

パスカルの『パンセ』は文庫などで各社から出ていますので、非常に馴染みのある書物だと思いますが、読んだことある人はどれくらいいるのでしょう?

本書は、そんな『パンセ』をわかりやすく紹介したフランスのラジオ番組を書籍化したものです。まずはこの一冊から始めてみるのは如何でしょう?

もちろん既刊『寝るまえ5分のモンテーニュ 「エセー」入門』を読まれた方ならば、「こんどはパスカルにチャレンジだ!」と意気込んでいらっしゃるかも知れません。店頭に並ぶまで、しばしお待ちください。

そして書店の方、是非この二冊は併売をお願いします。著者のアントワーヌ・コンパニョンはこの二冊以外にも他社から翻訳が出ていて、日本でもそれなりに知られた学者です。

ちなみに、寝るまえに読むのであれば、あたしの勤務先からはもう一冊『寝るまえ5分の外国語 語学書書評集』なんていうのも出しております。

今日の配本(21/09/08)

私はイスラム教徒でフェミニスト

ナディア・エル・ブガ、ヴィクトリア・ゲラン 著/中村富美子 訳

フェミニストでありながら、イスラムのスカーフを被ること─。これは、スカーフを女性差別の象徴としてみなす西洋のフェミニストたちに理解されにくく、議論の的となってきました。でも、それが、ナディア・エル・ブガの流儀です。宗教に敬虔であることとフェミニストであることは、矛盾しません。イスラムというと女性蔑視の因習的な宗教という先入観や、テロと短絡的に結びつける傾向もあるでしょう。そんな誤解や偏見は、イスラム法を学んで、モスクで講和を行なう専門知識をそなえたナディアが、丁寧にときほぐします。

ネット書店の近刊情報

とある書籍をネット書店で見つけました。

まだ刊行されていない書籍です。もう少しで刊行されるようなので、予約を募っているところです。

そこで、あたしはその出版社のウェブサイトで、その本についてもう少し詳しいことを知ろうと思いました。ところが、その出版社のサイトでは、その本は見つかるのですが、判型、頁数、価格くらいしか情報がありません。どんな内容の本なのかわかりませんでした。

そこで、改めてネット書店でその本を見てみますと、そこにはちゃんとその本の内容紹介が載っています。

それで疑問に思ったのですが、その本に関する情報が出版社のサイトには載っていないのに、ネット書店では載っているというのはどういうことなんでしょう? おかしくないでしょうか?

でも、これは今回の本に限らず、しばしばあることです。とてもおかしな業界だと思います。

本って実はとっても安上がりな娯楽なんだと思う

朝日新聞の「声」欄にこんな投書が載っていました。

本が高価だと見出しにあるので読んでみると、新聞で紹介されていたり広告に載っていたりする書籍の価格が軒並み2000円以上であるという訴えです。

うーん、最近では文庫や新書も高くなり、単行本であれば、2000円以下のものを探す方が大変だというのが半ば常識化しているあたしのような業界人には目から鱗であると共に、世間一般の方の感覚を知るよい機会でもありました。

しかし、この数十年、日本は物価が上がらず、そして給与も上がらず、そのために世界の潮流から隔たってしまっているわけです。モノにはそれにふさわしい正当な対価を払うべきだという感覚がもっと広く行き渡ればよいとも思います。

それにしても、この投書にもあるように、本って他の人と楽しめるだけでなく、他の娯楽に比べて楽しめる時間も長いです。2000円以上する小説を読むのに5時間かかったとすれば、一時間400円です。せいぜい二時間程度しか楽しめない映画に比べるとはるかに安上がり、割安なレジャーではないでしょうか?