僕なんか

三日連続、日向坂46の話題になります(汗)。

予約しておいたニューシングル「僕なんか」が届きました。

ほとんどの曲は既にMVが解禁されていますが、残る楽曲とBlu-ray収録のバス旅の視聴が楽しみです。

これで日向坂46としては5枚目(訂正:7枚目)のシングルですね。握手会が開けないからなのか、乃木坂46にしても櫻坂46にしてもシングルのリリース間隔が非常に長くなっています。かつての昭和アイドルは、あたしの記憶では3か月くらいで新曲を出していたように思います。

握手会が開けないからであるなら仕方ないですが、秋元康の詞が出来上がってこないというのが理由であるなら、いい加減、彼にはプロデュースだけになってもらい(それすら必要ないと思いますが……)、作詞は外部のいろいろな人にお願いしたらよいのではないでしょうかね。まあ、そもそも秋元康が本当に書いているのか疑問なんですけど。

今無性にルヴェルを推したい。

写真は、紀伊國屋書店新宿本店の2階、文芸書売り場です。

その一角で、刊行早々に重版が決まったUブックスの『地獄の門』が山積みになっております。そのすぐ隣には創元推理文庫の『夜鳥』も同じように積まれています。

お陰様で、ルヴェル、大人気です。あたしも読みましたが、なんとも言えない読後感です。ハマる人が続出するのも頷けます。抜群に面白いです。

いや、面白いという表現は、この作品世界からするとちょっと誤解を招くかもしれません。でも、面白いものは面白いです。

あたしなりの感想を言えば、人間の醜い部分がこれでもか、これでもかという感じで描かれている短篇集です。落ち込んでいるときに読んだらつらくなるだろうという心配は無用です。むしろ本書を読めば「ここに出ている連中に比べたら自分はまだマシだ」と思え、明日への希望と生きる勇気がきっと湧いてくるはずです。

そして、左の写真は、その新宿紀伊國屋の店頭に掲示してあった、ポップというかパネルというか、とにかくお店の方の熱い熱い思いが伝わってくる推薦文です。むしろ檄文と呼んだ方がよいかも知れません。

これからの鬱陶しい季節に、気持ちまでどんよりさせてくれるルヴェル作品は如何でしょうか?

今日の配本(22/05/31)

競争と秩序
東南アジアにみる民主主義のジレンマ

川中豪 著

現在、民主主義を採用する国々は世界の多数派となっている。しかし、その道のりには多くの紆余曲折があった。1980年代以降の急速な民主化の進行は、民主主義の権威主義体制に対する優位性を示したかにみえたが、新しい世紀を迎えてからその後退が指摘されるようになった。民主主義とある社会が出会うとき、安定的に調和するには多くの試練が待ち受けている。その鍵を握るのが「競争」と「秩序」である。自由な競争を保障することと安定的な秩序を確立すること。いずれも民主主義にとって不可欠でありながら、両者のバラスを取るのはそう簡単ではない。この2つの間の緊張関係に翻弄され、民主主義は、結局のところジレンマに陥ってしまう。そして、こうした試練が最も分かりやすい形で表れた地域のひとつに東南アジアがある。インドネシア、タイ、フィリピン、マレーシア、シンガポールの5カ国の現代史を比較政治学の理論をもとに多角的に跡付けたのが本書である。なにが民主主義をはばむのか。暴力的衝突、権力監視の侵食、操作された制度――。民主主義が超えるべき課題に斬りこむ。

シャルル・ドゴール伝(上)

ジュリアン・ジャクソン 著/北代美和子 訳

世界を牽引した指導者、「最後の偉大なフランス人」シャルル・ドゴール。彼は巧みな戦略家であり、ひとつの政策に固執する反面、融通無碍な政治家でもあった。派手さを嫌う性格でありながら、ショーマンシップも発揮した。悲観と楽観のあいだを揺れ動き、自信を喪失したかと思うと、自己をフランスと一体化させ、君主であるかのように振る舞った。人びとの心にほとんど宗教的な崇敬の念を吹きこんだ。国民の統一を希求したが、その手法や政策はフランス社会に分断と対立を生み、ドゴールが憎悪の対象ともなった。従来のドゴール伝が礼賛か批判かに偏りがちだったのに対して、本書は時代ごとの世界情勢や政治的状況、経済的環境のなかにドゴールを位置づけ、著作、書翰、発言、さまざまな同時代人の証言、新公開されたフランス国立文書館収蔵のドゴール文書など膨大な資料を駆使して、その全体像を中立かつ客観的な視点から記述する。さらに本書の大きな魅力は、資料の綿密な分析に基づいて、「人間ドゴール」の複雑な性格を浮びあがらせている点にある。英国の世界的権威による、ドゴールを主役にした「20世紀フランス史」。

MMT講義ノート
貨幣の起源、主権国家の原点とは何か

島倉原 著

経済学において「異端派」とされるMMT(現代貨幣理論)が、現実を説明する新たな理論として幅広く受け入れられつつある。「財政赤字や国債残高を気にするのは無意味である」というMMTの主張をめぐって、もはや「極論」や「暴論」と片付けられる段階ではない。経済学におけるパラダイム・シフトをしっかりと見定める時期が来ているといえよう。とりわけ、「失われた30年」とも言われる長期停滞にあえぐ日本経済を分析する「武器」として、MMTはなくてはならない道具立てである。本書は、ランダル・レイ『MMT現代貨幣理論入門』(東洋経済新報社)を監訳し、『MMTとは何か』(角川新書)を執筆して、この新たな経済学を日本に紹介した第一人者による人気講義を書籍化したものである。