Netflixでホラー映画でも見ようかなと思って探していたところ、橋本環奈主演のコメディー映画「赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。」を見つけたので見てしまいました。
ホラー映画とは真逆の方向ですが、これが見たいなあという作品を見つけられなかったので「まあ、いいか」という感じで視聴を始めました。これって配信映画ですよね。さすがにこれを劇場公開したとしても大ヒットになるとは思えないので(汗)。監督からキャストまで、終始一貫いつものテイストです。
ところで、本来見たかったホラー映画のことなのですが、殺人鬼や悪魔、悪霊目線の作品ってあるのでしょうか。もちろん犯人が主人公などの標的を狙って追いかけてくるようなシーンでは犯人の目線のカメラワークもありますが、作品全体が殺す側の視点の作品という意味です。
まあ、ホラー映画というのは「怖い、怖い」と言いながら、思いながら鑑賞するものですから、殺す側視点だと単なる悪趣味なものになってしまうのでしょうか。でも、悪霊でもどうして自分が悪霊になったのか、どうして見ず知らずの人を手当たり次第に襲ってしまうのか、そういう葛藤とかジレンマとか抱えていないのでしょうか。そういう作品を見てみたいなあと思うのですけど、そんなのあたしだけなのでしょうか。
話は最初に戻って「赤ずきん」です。この作品、主人公の赤ずきんは赤ずきんであって名前が無いのですね。シンデレラにはお姉さんも含めて名前が与えられているし、途中で登場する魔法使いにも名前がありました。よくよく考えると非常に違和感があります。そう言えば、王様も王子様も名前はありませんでしたね。
今にして思うと、赤ずきんが来ているのはフード付のマントであって、あれは頭巾という名前でイメージするものとはずいぶん違う気もします。原作の童話では、森に住むお婆ちゃんも「赤ずきん」と読んでいたはずで、孫の名前を呼んであげないのですね。何が棲んでいるかわからない森の中でうっかり名前を口にするのは悪霊などに取り憑かれかねないから避けているのでしょうか。