10年経ちます

東日本大震災まで、来月の11日でちょうど10年です。日本社会が、さまざまな点で大きく変わった時でもありました。

来月の11日向け、書店店頭でも東日本大震災に関する書籍のフェアが大々的に並ぶのではないでしょうか? もう思い出したくない、という気持ちの方もいらっしゃると思いますが、しっかり記憶にとどめておくことも大事だと思います。

あたしの勤務先では、震災を直接扱ったものではありませんが、文庫クセジュのいくつかが震災で傷ついた心を癒すのに有効だということで地味ではありますが、着実に売れ続けています。『喪の悲しみ』『ケアの倫理』『レジリエンス』の三冊です。

震災フェアに、是非これらの書籍も並べていただければ幸いです。

刊行即重版

新刊『中国・アメリカ 謎SF』の重版が決まりました。

刊行前から「謎SFってなんなんだ?」という声と共に期待値も高まっていたのですが、蓋を開けてみたら予想以上のスピードで売れていますし、追加注文も来ています。早々に初犯がなくなりそうなので重犯が決まった次第です。

今月下旬には出来る予定ですので、手に入らなかった方、しばしお待ちください!

♪謎が謎よ呼ぶ、殺人事件♪
♪アア、パイプくわえて探偵登場♪

コラボ、できそう?

集英社インターナショナルの「インターナショナル新書」で『今こそ読みたいガルブレイス』という新刊が発売されました。著者は根井雅弘さん。

同書の内容を公式サイトから拾ってみますと

1970年代、アメリカの経済学者、ジョン・ケネス・ガルブレイス(1908~2006年)の著書『不確実性の時代』が世界的なベストセラーになった。とりわけ日本で大きな人気を博したこの本は、恐慌、冷戦、大企業・多国籍企業による支配、貧困、環境破壊など現代に通じる難問を取り上げていた。同様の性格をもつ『満足の文化』『ゆたかな社会』『新しい産業国家』など他の著書をも丹念に読み解き、現代の難問へのヒントを見つける。

というものです。いま改めて読み直すべき価値あるものとしてガルブレイスの著作を取り上げているようです。

そして、この公式ページには関連リンクとして「根井ゼミ 1日1文 経済学の名言」がありますが、このリンク先は、なんと「webふらんす」内のコーナーになっています。もちろん、根井さんと言えば、あたしの勤務先から『ガルブレイス 異端派経済学者の肖像』という著書もあります。

本書は単行本なので、書店ではインターナショナル新書と同じ棚には並んでいないかも知れませんが、同じ根井雅弘さん、同じガルブレイスですから、併売しない手はないでしょう。そして、一方を手に取った読者の方も、もう一方にも興味を持っていただければ幸いです。どちらが先でも構いません。

ちなみにインターナショナル新書の目次は以下の通りです。

序章 ガルブレイスはなぜあれほど人気があったのか?
第1章 揺らぐ「拮抗力」
第2章 誤解された『ゆたかな社会』
第3章 大企業体制の光と影
第4章 「公共国家」は実現しうるか
第5章 軍産複合体の脅威
第6章 「満足の文化」への警鐘
第7章 『バブルの物語』の教訓
終章 甦るガルブレイス

また単行本『ガルブレイス』の目次は以下の通りです。

序章
第一章 価格皇帝見習
一 ケインズ経済学のアメリカ上陸
二 価格統制をめぐって
三 アメリカ資本主義への関心
第二章 異端の経済学
一 正統と異端
二 依存効果と社会的アンバランス
三 ケネディ政権の内と外
第三章 大企業体制の光と影
一 「テクノストラクチュア」の台頭
二 「新しい産業国家」論争
三 計画化体制と市場体制
第四章 リベラリズムと批判精神
一 保守主義の復活に抗して
二 「満足の文化」への警告
三 経済学史の中のガルブレイス
終章

どちらかだけ買えばいい(読めばいい)ではなく、両方とも読みたく(買いたく)なったのではないでしょうか? 両方買っても本体価格2800円ですから!

今月のおすすめ本[2021年2月]

毎月恒例、「今月のおすすめ本」のご案内です。

 

今月は語学書篇も作りました。昨年12月と今年1月のベストテンと、その間に重版が出来上がってきた商品のご案内になります。また今月は語学書の新刊が4点もありますので、それも合わせて語あんなしています。

一般書の方は、先月のベストテンに、来月には10年を迎える東日本大震災関係の書籍を集めてみました。

期待の新刊!

2月と3月に出る新刊、『ニューエクスプレスプラス サンスクリット語』と『なぜミンスキーは重要か』のご案内です。

「期待の」なんて書いてしまうと、これ以外の新刊は期待していないみたいに思われてしまいそうですが、決してそんなことはありません。どの新刊も売れて欲しいと願っています。もちろん、あたしだって人間ですから、好みはありますけど……(汗)

なんでこの二点をプッシュするかと言いますと、まず『サンスクリット』ですが、こちらはこれまでの歴代《エクスプレス》にはなかった言語であるからです。《エクスプレス》《ニューエクスプレス》で出していた言語ですと、どのくらい売れるのか、大まかな予想はつきます。しかし、サンスクリットは初めてです。

また、たとえ出していなかった言語でも近隣の国の言語などが出ていれば、そこから類推できますが、サンスクリットのような古典語はそういうわけにもいきません。「ラテン語」や「古典ヘブライ語」などと似たような売れ方になるのか、いまひとつ掴みきれません。

ただ、一つ予想できるのは、サンスクリットなので語学書コーナーだけでなく、人文書の仏教やインド哲学のコーナーでも売れるであろうということです。否、むしろ語学書コーナーよりもこちらに置かれていた方が売れるのではないかと、個人的には予想しています。

しかし、いつものように普通に配本してしまうと語学書コーナーに置かれるだけで、書店の方も「エクスプレスは語学書でしょ?」と思ってスルーされそうです。それを少しでも阻止(?)するために、こうやってチラシを作って、人文書担当の方にもアピールしようというわけです。

もう一点の『ミンスキー』は、いま注目のMMTに関する本で、あたしの勤務先では初めての刊行です。経済関係の書籍はこの数年出すようになってきましたが、それでもこんなバリバリの経済書、ビジネスマンが注目しそうな本はそんなにあるわけではないので、やや本腰を入れてのご案内です。

特に他社から出ている類書が非常によく売れているようなので、本書もかなり期待大です。他社本の売れ行き実績を見ていただければ、本書も各店でそれなりの売り上げになると予想されます。

こちらは、書店によっては初動からトップギアになる可能性もありますので、売り逃しのないようにお願いします。

今日の配本(21/01/29)

中国・アメリカ 謎SF

柴田元幸、小島敬太 編訳

〈謎SF〉の世界へようこそ!謎マシン、謎世界コンタクト…、中・米の現代文学最前線から、インスピレーションで紡がれた偏愛の7篇。

英語原典で読むシュンペーター

根井雅弘 著

英雄的な企業家によるイノベーションから資本主義の崩壊過程まで、20世紀が生んだ天才経済学者の英語原典を味わう。人気講義第三弾。

権威主義
独裁政治の歴史と変貌

エリカ・フランツ 著/上谷直克、今井宏平、中井遼 訳

デモクラシーの後退とともに隆盛する権威主義――その〈誘惑〉にいかにして備えればいいのか? 不可解な隣人の素顔がここに!

2021年2月の広告予定

1日 プルーストへの扉/中国・アメリカ 謎SF/英語原典で読むシュンペーター/権威主義(北海道、中日、西日本、信濃毎日、神戸)

1日 プルーストへの扉/中国・アメリカ 謎SF/恥さらし/権威主義(朝日)

16日 プルーストへの扉/中国・アメリカ 謎SF/英語原典で読むシュンペーター/権威主義(河北)

17日 プルーストへの扉/中国・アメリカ 謎SF/英語原典で読むシュンペーター/権威主義/「移民の国アメリカ」の境界/ジュネーヴ史他(京都)

※都合により掲載日、掲載書目が変更になる場合がございますので、ご了承ください。