消えるばかり?

今朝の朝日新聞です。東京駅前にある八重洲ブックセンター本店が来年3月に閉店に閉店になるそうです。建物の建て替えだそうですね。少し前から噂には聞いていましたが、公式発表になったようです。

いずれ建て替えが終わったら再オープンするのでしょうけど、やはり業界としては寂しさを感じます。

ところで八重洲ブックセンター本店は書店単独のビルなのでこういうニュースになりましたが、実は都内ではもう一つ、大きな書店の閉店が年明けにあります。渋谷の丸善&ジュンク堂書店渋谷店です。

こちらはテナントとして入っている東急百貨店本店の営業終了に伴うものです。これだけの規模の書店が二つも、年明けに都内からなくなるというのは大きなことです。ただ今の出版界の景気を見ていますと、数年後にまた書店が復活するのか不安です。

2022年8月のご案内

2022年8月に送信した注文書をご案内いたします。

   

最初は、毎月恒例「今月のおすすめ本」です。次は書評、紹介、著者インタビューなどもあり好調な韓国作品『大丈夫な人』です。さらに、こちらもウクライナ情勢を受けてでしょう、売行き好調な『米露諜報秘録1945-2020』です。そして、こちらも書評の反響が大きく重版が決まった『ドナルド・キーンと俳句』です。

  

国内では政治家と統一教会の問題が連日報道されていますが、宗教と政治の関わりについては先進国であるフランスの文庫クセジュから『フランスにおける脱宗教性の歴史』『世界の中のライシテ』をご案内しました。続いては、こちらも刊行即重版となった『しくみが身につく手話1 入門編』です。最後に、9月発行のNHK語学講座テキストに広告を掲載する予定なので、その広告掲載商品をまとめてご案内しました。

今日の配本(22/09/05)

信仰の現代中国
心のよりどころを求める人びとの暮らし

イアン・ジョンソン 著/秋元由紀 訳

弾圧から緩和、引き締め、そして包摂へ―毛沢東以来、共産党支配下における政治と宗教の関係は常にある種の緊張状態にある。本書は、この緊張状態の根源にあるものを掘り起こし、信仰と伝統行事のあり方を通して中国社会のもう一つの姿を描いたノンフィクションである。

期待している二冊

Uブックスの新刊『アーモンドの木』は明日が配本日なので、書店に並ぶのは、早いところで土曜日、地方の書店だと週明けになってしまうのではないかと思います。もうすぐですので、ぜひ楽しみにお待ちください。

デ・ラ・メアって児童文学作家として知られているのでしょうけど、この作品は大人向け、なかなかモヤモヤする読後感がたまりません。いわゆる幻想怪奇小説と言うのでしょうか。

別にお化けや悪魔が出て来るとか、人間の醜悪な部分が露悪的に描かれているとか、そういう感じではなく、どこにでもあるような、だけど、嫌悪感まではいかないくらいの違和感というか、そんなものを感じるストーリーたちでした。

ちなみに、アマゾンで検索窓に「アーモンドの木」と入れても全然ヒットしませんね。カテゴリーが「すべて」になっているからでしょう。植物・食物のアーモンドばかりがヒットします。カテゴリーを「本」にすれば最初にヒットするのですけど……(笑)

続いては、週明けが配本日なので、来週半ばには店頭に並ぶと思いますが、『信仰の現代中国』をご紹介します。著者はカナダ生まれのジャーナリストですが、よく中国庶民の中に分け入って文章をまとめているなあと感じました。

手前味噌ですが、あたしの勤務先ってこれまでも『ネオ・チャイナ』『辺境中国』など、欧米のジャーナリストによる中国ノンフィクションを出してきましたが、読み応えのある、よい作品が多いですね。別に日本人の書いたものを悪く言うつもりはありませんが、本当によく調べていると感心します。

これも偏見なのかも知れませんが、日本人が書く中国ノンフィクションって、新書が多かったりして、やはり分量が少なめです、簡単に読み終わってしまうものが多いです。単行本でもその傾向はあります。

それに比べると欧米のノンフィクションは、頁数もあって本も分厚くなり、そのぶん価格も高くなってしまいますが、読み応えや満足度も十二分にあります。日本人の書き手にも、それなりの紙幅を与えれば同じレベルでかける方は大勢いると思うのですけどね……

今日の配本(22/08/29)

キューバ・ミサイル危機(上)
広島・長崎から核戦争の瀬戸際へ1945-62

マーティン・J・シャーウィン 著/三浦元博 訳

1962年10月のキューバ・ミサイル危機は、核戦争(最終戦争)が一触即発で起きかねない13日間だった。本書はその「一触」が、実はほんの偶然の積み重ねで回避されていたことを明らかにした大作だ。米国の国家安全保障会議、国防総省、統合参謀本部の会議録、関係者の個人メモ、回想録、解禁されたソ連共産党幹部会の議事録など、豊富な史料を網羅して、米ソ両政権の内部とカリブ海の現場で何が起きていたかを立体的に描き出し、手に汗握る日々が展開される。

ジャック・デリダ講義録 生死

ジャック・デリダ 著/吉松覚、亀井大輔、小川歩人、松田智裕、佐藤朋子 訳

生死をめぐる「差延」の論理! 性的差異、自伝、二重拘束、補綴、隠喩……デリダ的な圧巻のテーマが語られてゆく、驚くべき講義録。