併売希望が二つ

フランス語というイメージの強い、あたしの勤務先ですが、実は隠れたベストセラーが『今日からはじめる台湾華語』です。

書店に行くと、中国語コーナーの端っこの方に、上海語や広東語などと一緒に置かれていることが多い台湾語のあたりに並んでいることが多いです。ただし、これはなかなか書店の方に理解してもらえないのですが、「台湾華語」は「台湾語」ではありません。

大雑把に言ってしまうと、台湾語は中国語の台湾方言で対岸の福建語とも非常に近いものです。ですから台湾語であれば上海語や広東語などの近くに並んでいてもおかしくはありません。それに対して台湾華語は台湾の中国語、それも標準語のことですから、本屋に並んでいる「中国語」とほぼ同じものです。

ただ、台湾では、大陸で使っているローマ字表記のピンインとは異なる符号を使っていたりしますし、文字も大陸の簡体字に対して繁体字、いわゆる旧字体を使っているという違いがあります。なので中国語ではなく、あえて台湾華語と呼んで違うものだとアピールしているのです。

そして、これが折からの台湾ブームも相俟って非常によく売れているのです。なんとなく大陸中国に対する嫌悪感の高まりが親台湾的な意識を高め、旅行先や留学先でも台湾を選ぶ人が増え、台湾の中国語に対する注目が伸びているのだと思います。書店に行けば「台湾華語」を書名にした参考書が増えていますが、そんな中、トップセラーと呼んでもよいのが『今日からはじめる台湾華語』なのです。

そしてこのたび、その続編として刊行しますのが『もっと知りたい台湾華語』になります。二冊揃えて展開していただければ幸いです。よろしくお願いいたします。

続きましてはドイツ史です。

先月に『ドイツ史 1800-1866(上)』を刊行しました。ドイツ史を名乗っているものの、タイトルどおり1800年から1866年までを扱う断代史的な歴史書です。

こちらの下巻である『ドイツ史 1800-1866(下)』がまもなく刊行になります。この両者は通常の単行本よりも一回り大きなA5判です。なかなかのボリュームですが、是非とも上下揃えて展開していただきたいものです。オレンジが上巻、緑が下巻です。

コロナ禍のアイドル

今日は朝刊がなかったので、夕刊の記事です。

コロナとアイドル、ということでしょう。

握手会やライブが対面でできなくなって、アイドルの世界もなかなか厳しい情勢のようですが、そんな中でも個性を伸ばして躍進しているアイドルがいる、ということで取り上げられているのは日向坂46の丹生明里と影山優佳、乃木坂46の山崎怜奈の三名。

なおかつご丁寧に、日向坂46のキャプテン佐々木久美の「坂道テレビ」での発言まで引用しています。確かに、日向坂46のメンバーの活躍はすごくて、コロナによる停滞など感じさせないくらいです。れなちさんも乃木坂46の中で独自の立ち位置を占めています。

改名リスタートした櫻坂46もこれからですね。

大阪へ行けない代わりに?

新聞にこのような広告が入ってきました。

JR国分寺駅の駅ビルセレオの広告です。その広告にがんこ寿司の文字を見つけたのです。

がんこ寿司って、東京にももちろん何軒かありますが、あまり知られていないチェーンだと思います。大阪へ行くとあちらこちらで見かける、非常によく知られたチェーン店です。

そんながんこ寿司が国分寺に出店ですか……

とはいえ、食事だったら家に帰ればよいような場所なので、国分寺のセレオで食事をしたことは、30年近く多摩地区に住んでいて片手で数えられるくらいだったと思います。たぶん自覚しているのは2回くらいです。

ですから、がんこ寿司ができたからといって食べに行くとは限らないのですが、それでも大阪で何回か入ったことのあるお店ですし、東京だと上野のお店にも行ったことがありますので、こうして近所にできたのも何かの縁、こんど行ってみようかなあという気になりました。

革命尚未成功

昨日のうちにダイアリーを更新できなくて、ちょっと忸怩たるものがあるのですが……

はい、昨日、3月12日は中国革命の父、孫文の命日です。96年前のことです。つまり、あと4年すると、孫文没後100年になるわけですか。日本でもいろいろと関連書籍が出版されるのでしょうか?

孫文は、大陸でも台湾でもどちらも尊敬されている革命の父ですから、どちらも4年後は盛り上がるのではないでしょうか? ちなみに5年後は生誕160年ですから二年続けてのアニバーサリーですね。

そんな孫文、わが家で孫文関連の書籍を探してみましたら、まずは岩波文庫が見つかりました。『三民主義』と『孫文革命文集』です。この二点はまだ新刊で入手可能なのでしょうか? ちなみに写真では上巻のみですが『三民主義』は上下本です。

続きましては、同じく岩波書店の『孫文伝』です。

この本は、あたしが学生のころ既に入手不可で、古本屋で買いました。なぜか二冊持っています。古本屋を丹念に探せば、今でも手に入れることはできるのではないでしょうか? 岩波書店ではオンデマンドで販売しているようですが……

そして最後に、またまた岩波新書、『孫文』です。これが一番入手が容易な一冊ではないでしょうか?

そして清水新書の『孫文と中国の革命運動』、陳舜臣の『孫文』です。これはどっちも古本屋に行かないと手に入らないのではないでしょうかね?

清水書院の新書は、現在は判型が大きくなった「人と歴史」シリーズとしてリニューアルしたのですが、この孫文の巻は出ていないようです。残念です。同じく「人と思想」シリーズには『孫文』という一冊があります。

陳舜臣さんも中国史をテーマにした小説やノンフィクションをたくさん書かれていますが、果たして現在手に入る文庫はどれくらい残っているのでしょうか?

2021年3月13日 | カテゴリー : 罔殆庵博客 | 投稿者 : 染井吉野 ナンシー

ご案内を二つ

新刊『プルーストへの扉』が重版になりました。

今年はプルーストのアニバーサリーイヤーということもあり、そしてなかなか読み通せない超長篇である『失われた時を求めて』を読んだ気になれる一冊、出足からして好調でして、また来月には『対訳 フランス語で読む「失われた時を求めて」』が刊行になりますので、二冊併せてのご案内です。

前者は文芸書、後者は語学書に置かれる本ではありますが、どちらも文芸書で展開していただけると、またいつもとは異なる読者の目に留まるのではないかと期待しております。

そして、もう一点。

ラカンです。

ラカンは今年、生誕と没後どちらもアニバーサリーです。ひとまず先に訪れる生誕120年を狙ってのご案内です。

あたしの勤務先は、たぶんあまり心理学のイメージはないと思いますので、ラカンなんて関係あるの、と言われそうですが、文庫クセジュに一冊あるのです、そのものズバリ、タイトルは『ラカン』です。

小難しい概説書ではなく、ごくごく入門のラカンに関する一冊ですので、最初に手に取る一冊としてお手頃ではないでしょうか?

ちょっと甘いものが食べたくなりまして……

時短勤務なので1時半くらいには自宅に帰宅します。

その途中、家の近所のセブンイレブンで昼食を買ってから帰宅するのがほぼ習慣になっているのですが、時間帯的にお弁当類があまり豊富には並んでいません。ラーメンやうどん、ドリアや丼物、たまに食べるぶんにはよいのですが、ほぼ毎日になると飽きてしまいます。

なので、時にはパン類から選んだり、あまりお腹が空いていなければおにぎり一つや二つで済ませたり、自分なりにいろいろと創意工夫をこらしています。もちろん、セブンイレブン以外のところで調達するという方法もあるのですが、わが家の近所にはコンビニはセブンくらいしかなく、ローソンやファミマはかなり遠いところまで行かないとなりません。最寄り駅で買ってもよいのですが、バスの時間が迫っている時はゆっくり見ていることもままならず、JRの売店を利用することもしばしばです。

そんな中、本日立ち寄ったセブンイレブンでこんなスイーツが並んでいました。スイーツと言いますか、パンケーキです。ホイップクリームたっぷりで、見るからに美味しそうではないですか! お値段も手頃です。思わず買ってしまいました。

予想どおり、ハズレのない味でした。欲を言えば、これにバナナが挟まっていて、チョコレートソースがかかっていたら最高なのですけど、そうなると500円くらいになってしまいますかね?

さすがにこの二冊を並べている書店はないですよね?

毎日の通勤電車の中で読んでいる、岩波新書の『ヒンドゥー教10講』です。

あたしはインド哲学にも、ましてやヒンドゥー教にも詳しくはないですが興味はあります。なので、こういった新書ならば取っ付きやすいだろうと思って読み始めたのですが、なかなかに歯応えのある一冊です。少し前に読んだ同著者の前著『インド哲学10講』もほとんど頭の中から抜け落ちてしまっていて、最初から学び直すと言いますか、学び始めるような気持ちで読んでいます(汗)。

そんな『ヒンドゥー教10講』ですが、読んでいますとサンスクリット語がかなり頻繁に登場します。もちろんパーリ語など古代インドの言葉の宝庫です。本文中ではアルファベット表記なので取っ付きやすいですが、どんな感じの言葉なのか、そういったものが肌感覚で身についていないので、なかなか頭の中に知識として定着しません。情けない限りです。

しかし、ほとんど同じようなタイミングで『ニューエクスプレスプラス サンスクリット語』が刊行されました。こちらはCDも付いていますが、音声アプリにも対応していて、簡単気軽にサンスクリットの音を楽しむことができます。

とはいえ、この両書を一緒に並べている書店はほぼないでしょうね。かたや岩波新書、かたや語学書ですから、通常の書店の棚構成で決して出会うことのない二人、ではなくて二書です。もし出会うとしたら人文書のコーナー(宗教とかインド哲学とかの棚)ではないでしょうか?