チベット文学のいま

紀伊國屋書店新宿本店でこんなフェアをやっていました。

題して「チベット文学のいまを知る」です。

チベットと聞くと、多くの方はダライラマを思い出されるでしょうか? あるいは鳥葬の国をイメージされるでしょうか?

ちょっと海外事情に関心がある方なら、中国共産党による弾圧、そしてチベット亡命政府などのことを思い起こされることでしょう。

そんなチベットに文学なんてあるの? という疑問が浮かぶかもしれません。もちろんチベットにだってその土地の文学があるのだろうけど、日本語で読めるものはあるのですか、というのが多くの方の感想だろうと思います。あたしも確かにそんな印象を持ちがちです。

でも、このところチベット文学の翻訳もそれなりに増えてきているのです。このリーフレットにも「この10年で日本語で読めるチベット文学の作品が一気に増え、この春ついに10冊を超えました」とあります。

英米文学などに比べたら微々たる数ですし、SFを中心に盛んに翻訳されている現代中国文学と比べてもかなり少ない数ではあります。それでもチベットの文学作品が10作品も読めるというのは、さすが翻訳天国・日本という気がします。

政治情勢に絡めてチベットに関心を持たれる方も多いでしょうけど、文学作品からその土地や文化、そこに暮らす人々に興味を持つのも王道です。この機会に一冊でも手に取ってみては如何でしょうか?

今日の配本(22/09/22)

DELF A2対応 フランス語単語トレーニング

モーリス・ジャケ、舟杉真一、服部悦子 著

約150語の平易なフランス語で書かれた40篇のテクストを読み、語彙力を強化していきます。ひとつの単語から、類義語、対義語、派生語へと語彙を増やしましょう。ヨーロッパ言語共通参照枠A2レベルの読解の目標は「簡単な文章なら理解できる」ですが、実際の試験では100〜200語のテクストの内容を正しく把握しているか否かを問う問題が出題される傾向にあります。DELFのA2を受験する方はもちろん、仏検準2級、2級を目指す方、とにかく語彙力をつけたい方におすすめです。

絵で学ぶ中級韓国語文法[新版]

金京子、河村光雅 著

「理由・意志・伝聞・願望・推量・回想など」様々な語尾や表現の理解を助けるイラストで、わかりやすいと好評のロングセラー『絵で学ぶ中級韓国語文法』の《新版》登場です。あらたに解答に「解説」が加わり、「実践問題」も追加されました。そして、要望の多かった練習問題と実践問題の音声を新たに用意しました。無料ダウンロードで聞くことができます。ハン検3級、準2級、TOPIKの中級レベルに該当する82の文法項目をこなせば、実力向上の確かな手応えを感じるはずです。

カバンに悩むのは何度目でしょうか?

このダイアリーでも何回も書いていますが、またしても仕事用のカバンに悩んでいます。

ここ数年はMANHATTAN PASSAGEのトートバッグを使っていたのですが、縫い目がほつれたりしてきて、そろそろ寿命かなと感じられるようになってきました。そろそろ次のカバンを考えなければと思いつつ使い続けていましたが、先日遂にそれを処分いたしました。

現在は以前購入していた、肩掛けのビジネスカバンを使っているのですが、これがちょっと大きすぎて、サイズもそうなのですが、形状もしっかりしていなくて、芯がないと言いますか、荷物の出し入れでファスナーを開け閉めするのがやりにくいのです。

これは早々に新しい鞄を調達しなければと思っているのですが、なかなかこれというカバンが見つかりません。今回は、あまり大きくないものを選ぼうと思っています。荷物に合わせてカバンを選ぶのではなく、鞄の大きさに荷物を合わせようと考えています。

ただ、今回のカバン選びで一つ重要なポイントは、ノートパソコンです。実は勤務先で使っているパソコン、現在はデスクトップなのですが、これがそろそろ切り替えの時期でして、そのタイミングでノートパソコンに変わるのです。在宅ワークの時は、そのノートパソコンを使うというのがデフォルトになるのです。リモートデスクトップは廃止のようです。

在宅ワークは毎日ではありませんが、翌日が在宅の場合はノートパソコンを持ち帰らないとなりません。特にあたしのように書店営業がメインの場合、ノートパソコンをカバンに入れ、それを持ったまま書店回りになります。これはキツいです。肩掛けカバンはちょっとしんどいでしょう。今回はリュックに絞ってカバンを探そうと思っていますが、これというのがなかなか見つからないんですよね。

夏が終わり、季節は秋へ

わが家の玄関先で曼珠沙華の花が咲いていました。いわゆる彼岸花ですね。

彼岸花と言えば赤い花を思い浮かべる人が多いと思いますが、白い彼岸花もあるんですよね。わが家の玄関先には白い彼岸花は咲いていますが、赤い彼岸花は見当たりません。株がないのか、まだ咲いていないから気づいていないだけなのか……

彼岸花が咲くと、世間ではいわゆるお彼岸、暑さ寒さも彼岸までと言うように、暑い夏もこの頃にはようやく収まって秋の気配が感じられる季節です。確かにそんな気候になってきましたね。

そんな秋の気配が漂うこのタイミングで乃木坂46新聞が届きました。この夏の全国ツアーを振り返った特集号です。

今回のツアーは五期生が加わり、一期生、二期生が本当に少なくなり、まさに世代交代を印象づけるツアーだったようです(見ていないので、あくまであたしなりの想像)。三期生が主軸となり、自分たちが見てきた、憧れていた乃木坂46を後輩たちに見せるのだという意気込みが感じられます。そしてメンバーのインタビューを読んでいると四期生がグングン成長している(成長した)ことも伝わってきます。

四期生、五期生になると、憧れの先輩が三期生になるメンバーが多いですね。彼女たちからしたら一期生はもう雲の上すぎて憧れとか目標にするのも畏れ多いのでしょうか。でも、こんな風にして世代交代ってしていくのでしょう。いつまでも御三家やなーちゃん、生生星ってわけじゃないんですよね。

読みたい本がどんどんたまっていきます

月末に配本予定の海外文学の新刊『家の本』と『エバ・ルーナ』の見本が出来てきました。装丁はこんな感じです。

『エバ・ルーナ』はアマゾンなどでも装丁が出ていますが、『家の本』はまだだったと思いますので、一足早くご覧に入れました。如何でしょう?

ところでオーウェルの『動物農園』が新しく刊行されました。吉田健一訳、ヒグチユウコ画という組み合わせです。

動物農場』は早川epi文庫版を持っていますが、他にも多くの文庫に翻訳が入っているようですね。読み比べたら相当違うのでしょうか?

あとわが家の書架にはちくま文庫版の『アニマル・ファーム』もあります。こちらは石ノ森章太郎によるものです。

実はもう一つの上下本もご一緒に

キューバ・ミサイル危機(下)』の見本出しです。『キューバ・ミサイル危機(上)』は先月、既に配本になっていますので、これでようやく上下揃えて並べることができます。

上下二冊を並べると右の写真のような感じになります。特に写真がつながるわけではありませんが……

見ておわかりのように、ケネディとフルシチョフです。米ソ両大国の、当時のリーダーですね。

そしてこの二人のカバーを見ると思い出すのが『ベルリン危機1961(上)』です。もちろんタイトルからわかるとおり、こちらも上下本でして、『ベルリン危機1961(下)』と二冊セットで並べてほしいものです。

キューバ危機が1962年、その前年である1961年にベルリン危機、すなわちベルリンの壁建設が起こっていたわけです。そこの丹念に取材したノンフィクションが『ベルリン危機1961』です。

ケネディとフルシチョフを代表とする東西冷戦について、今一度振り返って考察するのに、恐らくこの二点四冊は外せない文献ではないでしょうか?今回の新刊『キューバ・ミサイル危機』と一緒に、是非とも『ベルリン危機1961』も並べていただければ幸いです。

七名の内たったの二名!

本日は休暇を取りました。少しばかり遅い夏休みです。あたしの勤務先は、8月のお盆の時に二日間の社休があり、あと一日、各自自由に7月から9月のうちで取得しなさいということになっています。

あたしの場合、社内外の会議が時々あるのと、新刊の見本出し、部数確認がしょっちゅうあるので、なかなか休みが取りづらい状態です。

もちろん他の社員に頼んでもいいのですが、手順を説明し、すぐに処理できるように準備を整えるのがまた面倒臭いので、結局自分でやった方が簡単ですし、楽なのです。ただ、そうこうしていると9月も終わってしまうので、カレンダーを眺め、ここしかないという本日、休みを取得した次第です。

目的地はコロナ前にも母を連れて訪れた、山梨県の北杜市です。そこに、信玄餅で有名な金精軒というお店があるので、足を延ばしてみたのです。信玄餅と聞くと、たぶん桔梗屋の方が有名かもしれませんが、金精軒は建物が素敵です。日本テレビ系のドラマ「私たちはどうかしている」で、舞台となった老舗和菓子屋として使われていたのです。

金精軒も、桔梗屋ほどではないのですが、時々都内で販売されていることもあるので、わざわざ出かけなくとも手に入れることは可能ですが、今回はその金精軒の向かいにある七賢へ行くのも一つの目的でした。

七賢は中国史をかじっていれば誰もが知っているタームですが、その七賢それぞれの名前が付いたお酒が売られています。ネットで見ると何名かは既に完売となっていたので、お店まで行けば手に入るのではないかと期待して出かけてみたわけです。

が、残念でした。七人の賢人の内、五名までもが既に終わっていました。残るは嵇康と向秀の二人だけでした。まあ、比較的有名で、あたしの好きなメンツだったのでよしとしましょう。またシーズンが来れば、他の五名も戻ってくるのでしょうか?

七賢人については仕方がないので諦め、その他に蔵元お薦めのお酒を日本ほど調達しました。この時季ならではの「ひやおろし」と「花水香」の二本です。

実は七賢人シリーズではなく「七賢」銘柄のお酒は近所のスーパーでも売っているのです。ただ、こういう季節限定のものまで扱っていたのか記憶が定かではないので、買ってみました。さあ、秋の夜長に呑んでみましょう。

そんなこんなで11時ごろに着いたので、これだけの買い物をしてもまだ昼前です。そこで、金精軒、七賢からも程近い道の駅はくしゅうへ向かい、昼食を取りました。

いただいたのはご覧の、鶏天丼定食です。鶏天って大分の名物だと思うのですが、鳥肉は山梨では定番グルメでしたよね。かなりボリューミーな定食でした。ちなみに母は「おざら」という、ほうとうのつけ麺バージョンのような郷土料理を食べていました。