発注はAIがやってくれるの?

YouTubeにこんな動画が上がっていました。

日テレの公式アカウントです。これまで何度も報道されている「街から書店が消える」ですね。

この映像の中で発注をAIに任せる云々、という部分がありましたが、これってどれくらい有効なのでしょう?

たぶん、文庫や新書、そしてコミックなどではそれなりの精度で使えるものになるのではないかと思います。日本人作家の小説なども、そこそこ著名な作家の場合であれば、これも役に立つのではないかと思います。

ただ、あたしの勤務先が出しているような専門書とか海外小説となるとどうでしょう? こういった母数自体が極端に少ないものの場合、どれだけ正確な結果をAIが示してくれるのでしょう。非常に不安です、というよりも、いまのところまるで信頼できません。

こういうところにこそ、書店員の経験と勘、情熱が発揮されるのではないかと思います。でもそれが行き着くところは、いま流行りのセレクト型書店なのでしょうか。都会とは異なり、人口も少ない地方の町や村でセレクト型がどれだけ求められているのでしょう。もっと、ごくごく普通の本屋が望まれているのではないかと思うのですが。

あまりにも大きさが違いすぎますね

角川ソフィア文庫から『シャルル・ドゥ・ゴール 自覚ある独裁』が刊行されました。その名のとおり、文庫ですからまさに掌編です。とりあえずドゴールについて簡単に知りたいという人には重宝する一冊ではないでしょうか?

たぶん、もともとは2019年に角川選書で刊行されていた『ドゥ・ゴール』を文庫化したものだと思われます。文庫化にあたって、どの程度の訂正や追加が行なわれたのかはわかりませんが、ベースは同じものなのだと思われます。

角川選書、角川ソフィア文庫の「ドゴール」は佐藤賢一さんの書き下ろしですが、昨年、作品社から刊行された『シャルル・ドゴール』は翻訳ものです。こちらは翻訳とはいえ、214頁という比較的薄めの作品で、価格も本体で2200円とお手頃なところです。

これらに比べますと、あたしの勤務先から刊行した『シャルル・ドゴール伝(上)』『シャルル・ドゴール伝(下)』はあまりにも大部すぎますね。なにせ、サイズが単行本の通常サイズである四六判ではなく、それよりもひとまわり大きなA5判です。

ページ数に至っては、上巻が520ページ、下巻が530ページもあります。建築資材のブロックやレンガのようなものです。文庫では飽き足らず、もっと詳しく、もっと深く知りたいという方が手に取る一冊、否、二冊なのでしょう。

この手の分厚い本、あたしの勤務先はこれまでにもたくさん刊行してきているんですよね。そして、それなりに売れているのです。やはりこれだけの価格と分量ですと、しっかりした内容の本だと思ってもらえるのでしょう。もちろん看板に偽りなしですが。

歴史修正主義

少し前に中公新書の『歴史修正主義』を読みました。その著者、武井彩佳さんが今朝の朝日新聞に登場していました。

武井さんと言えば、あたしの勤務先の著者でもあります。これまでにも『ユダヤ人財産は誰のものか』『戦後ドイツのユダヤ人』といった著作や『ホロコースト・スタディーズ』といった訳書を刊行しています。

あたしには難しいことはわかりませんが、以前だったら誰も信じないようなこと、そんな声が大きく広がるようなことはなかっであろうに、ネット社会の現在だといとも簡単に嘘やデマが、さも真実であるかのように広まってしまうのは怖いことですね。

2022年11月のご案内

2022年11月に送信した注文書をご案内いたします。

   

まずは毎月恒例「今月のおすすめ本」です。続いては絶好調の『まいにちふれるフランス語手帳2023』が二回目の重版となりましたので、そのご案内です。そして、そのご案内の直後に俳優の杏さんがご自身のYouTubeで本書を紹介してくれるという僥倖に恵まれ、続けざまのご案内となりました。そして月の後半に送るようになった「今月のおすすめ本・語学書篇」です。

  

11月は月末になって立て続けにご案内をしましたが、その一つめは朝日新聞にカラー広告を載せることになった『「その他の外国文学」の翻訳者』です。同書はロングセラー、5刷まで伸びています。次はアニバーサリー、12月はジョゼフ・コーネルの没後50年になりますので『ジョゼフ・コーネル 箱の中のユートピア』をご案内です。最後は、問い合わせや追加注文も多い新刊『華語文学の新しい風』で、本書も重版が決定しました。

今日の配本(22/11/28)

真理の語り手
アーレントとウクライナ戦争

重田園江 著

2022年2月24日、ロシアがウクライナに侵攻し、戦争が始まった。戦争が始まってから、大量の情報が流れてくる。プーチンの思惑やゼレンスキーの戦略、東西の軍事的分析がその中心にある。戦争を受けて書き下ろされた本書が注目するのは、『全体主義の起源』を書き、ナチスドイツとソ連の体制の〈嘘〉を暴いたハンナ・アーレントである。

今日の配本(22/11/25)

インド外交の流儀
先行き不透明な世界に向けた戦略

S・ジャイシャンカル 著/笠井亮平 訳

本書は、台頭著しいインドがどのような外交を展開していくのか、そして変貌する世界の中でどのような役割を果たしていくのかについての見取図を示したものである。著者は、インドの現職外務大臣(2019年の第二次モディ政権発足時に就任)。もともと外交官としてインド外務省で駐米大使や駐中国大使をはじめ要職を歴任し、事務方トップの外務次官を務めた。