4月になったら……

二日続けて朝日新聞に出版関係の記事がありました。

まずは昨日の紙面から、書籍の価格が総額表示になるという件です。

現在、一部を除いて、書籍の値段はカバーや帯に「本体1800円+税」といった風に書かれています。これを4月以降は「定価1980円」といった書き方にしましょう、ということらしいです。この方がいくら払うべきなのかがお客さんにわかりやすいということなのでしょう。スーパーなどは既に総額表示になっていると思うので、むしろ出版界(書店)だけが違っていた、という方が正しいのでしょう。

リアル書店はともかく、ネット書店は既に総額表示しているところが目立ちますので、リアル書店が変わるのも時間の問題だったのでしょう。法律的にはこれまでが特例で本体+税という表記を認めてくれていたわけで、それが4月からは特例措置は終わり、もう総額表示にしてくださいね、ということなわけです。

しかし、一日や二日で長くても一か月もあればほぼ入れ替わるスーパーなどの商品に比べ、書籍というのは何年経っても置かれている、売られ続けているものです。そしてその間に税率が上がったりする可能性があります。そうなると値段の部分のためにカバーなどを作り直すのか、あるいはシールを貼るのかしないとならなくなります。これはあまりにも手間と経費がかかってしまい、経営規模の小さな出版社にとってはバカにならない経費増です。

4月まで、まだまだ紆余曲折がありそうで、すんなり4月から総額表示スタートとなるのでしょうか?

二つめは本日の朝日新聞です。

東京の世田谷区にフェミニズム専門の書店がオープンするらしいです。

出版界でも韓流ブームがあって、その作品はフェミニズムがテーマのものが多く、そういった時流に乗ったお店だと思います。

あたしは不勉強で、記事中にある雑誌の『エトセトラ』って知らないのですが、その雑誌をベースにした書店のようですね。客層はやはり女性が多いのでしょうか。男女半々くらいになったら、もうフェミニズムなんて言葉も不要な世の中になっているのでしょうか?

ご案内を二つほど……

二つほど、ご案内いたします。

 

まずは毎月恒例、「今月のおすすめ本」です。新年一発目は経済書を特集してみました。あたしの勤務先に経済書のイメージはないかも知れませんが、驚くなかれ、この数年じわじわと刊行点数を伸ばし、いまではこれだけあるのです。少しずつ経済書担当の書店員にも認知されてきているのではないでしょうか?

続きましては、テレビでの紹介がある書籍です。ほぼ全国ネットの「世界!ニッポン行きたい人応援団」次回の放送で、沖縄語を学ぶオランダ人が、沖縄語を学ぶために使っていたのが『沖縄語の入門』なのだそうです。

新年最初の書評です

次回の朝日新聞読書欄に『民主主義の壊れ方』が取り上げられることになりました。

読売新聞やエコノミスト誌などで紹介されて売れ行きが上がり、それを承けて昨年暮れに重版が出来てきたところですが、この勢いであれば更なる重版も視野に入ってきそうです。

今日の配本(20/12/28)

恥さらし

パウリーナ・フローレス 著/松本健二 訳

1990年代から現在までのチリを舞台に、社会の片隅で生きる女性や子どもの思いを切実に描き出す。チリの新星によるデビュー短篇集。

白い骨片
ナチ収容所囚人の隠し撮り

クリストフ・コニェ 著/宇京賴三 訳

ホロコーストの歴史を無修正で物語る、ミクロストリア研究!秘密写真や未公開資料をもとに収容所を実地調査した、戦慄の「写真論」。

2021年1月の広告予定

1日 冷たい戦争から熱い平和へ/ビルバオ-ニューヨーク-ビルバオ/三島の子どもたち/戦後経済学史の群像/恥さらし/白い骨片(北海道、中日、西日本、信濃毎日、神戸)

1日 冷たい戦争から熱い平和へ/ビルバオ-ニューヨーク-ビルバオ/三島の子どもたち/戦後経済学史の群像/恥さらし/白い骨片(毎日)

16日 三島の子どもたち/戦後経済学史の群像/恥さらし/白い骨片(河北)

17日 三島の子どもたち/戦後経済学史の群像/恥さらし/白い骨片/「無伴奏チェロ組曲」を求めて/ビルバオ-ニューヨーク-ビルバオ(京都)

※都合により掲載日、掲載書目が変更になる場合がございますので、ご了承ください。

今日の配本(20/12/22)

ビルバオ-ニューヨーク-ビルバオ

キルメン・ウリベ 著/金子奈美 訳

飛行機で太平洋を渡っていく「僕」の脳裏に波のように寄せては返す思い出の数々……バスクから海を越えて届いた珠玉の処女小説。

三島の子どもたち
三島由紀夫の「革命」と日本の戦後演劇

日比野啓 著

三島由紀夫の「遺伝子」は、演劇において、どのように継承されたのか? アングラからアンドロイド演劇までの半世紀を徹底検証する。

戦後経済学史の群像
日本資本主義はいかに捉えられたか

野原慎司 著

日本資本主義論争、そして大塚史学以後、日本の資本主義はいかに論じられたか? 従来の戦後論に捉われない新たな戦後へ赴く試み。

たぶん全然違うジャンルだと思います

勁草書房からこんな本が出ていました。

ダーウィンが愛した犬たち 進化論を支えた陰の主役』です。

それで思い出したのがこちらの本です。

愛犬たちが見たリヒャルト・ワーグナー』です。

どちらも歴史上の有名人とその愛犬の話です。

こういった有名人とのかかわりとなると、猫よりは犬の方が圧倒的に多いのでしょうか? なんとなく、エピソードとしては猫よりは犬の方が物語になりやすいような気もします。もちろん猫を飼っていた有名人もたくさんいるのでしょうが、こういった類いの本で猫を扱ったものはあるのでしょうか? 不明にして知らないのですが……