今日の配本(21/03/24)

断絶

リン・マー 著/藤井光 訳

中国発の熱病が世界を襲い、NYは無人となり、感染者はゾンビ化する…生存をかけた旅路の果ては?中国系作家によるパンデミック小説。

ミンスキーと〈不安定性〉の経済学
MMTの源流へ

L・ランダル・レイ 著/横川太郎 監訳/鈴木正徳 訳

MMTの源流へ。先の金融危機で囁かれた「ミンスキー・モーメント」とは何か?「安定性が不安定性を生み出す」ミンスキー理論の全貌。

もっと知りたい台湾華語

張佩茹 著

発音と基本文型を学び終えた人のための学習書。文法をプラスしながら、普通話との違いを解説。注音符号付き(一部ピンイン併記)。

やはり英語なのでしょうか?

新書を三つ。

  

左から昨年の12月に発売された岩波新書『英語独習法』、今年の1月に発売された中公新書『英文法再入門』、そして3月にでばかりのNHK出版新書『「超」英語独学法』です。

英語の本なんてしょっちゅう出ていますが、新書タイプでこんなに続けざまに、それも社会人がもう一度勉強する的なものが出るなんて……

世はグローバル時代、中国語なども人気ですが、基本はまず英語ができた上で更にもう一か国語、二か国語ということなのでしょう。

今日の配本(21/03/23)

絵でわかる韓国語の体の慣用表現

辛昭静 著

目や口や手や足など体の部位を表す単語を様々な形容詞や動詞と組み合わせることで、思わぬ意味も表し、感情を豊かに表現します。

ケイティ・ミッチェルの演出術
舞台俳優と仕事するための14段階式クラフト

ケイティ・ミッチェル 著/亘理裕子 訳

俳優たちと仕事するときの、黄金ルール!英国を代表する女性演出家が、準備から本番までの全段階ごと、リーダーの実践ツールを伝授。

ドイツ史 1800-1866(下)
市民世界と強力な国家

トーマス・ニッパーダイ 著/大内宏一 訳

19世紀の幕開けから普墺戦争まで、ナポレオンからビスマルクまで、各分野の研究成果を採用し、総合的・全体的に把握した大著。

始めは処女の如く

深夜零時をもって東京を始めとする一都三県の非常事態宣言が解除になりました。

既に先週末から解除ムードで飲み食いしている人たちもいるのかと思いますが、確かに今日の街の人出はコロナに対して気を張っている雰囲気は感じられません。ほぼ全員がマスクをしていることを除けば、コロナ以前の様子と変わらない気がします。

もちろん、さまざまなお店の人に聞けば、人出はまだ何割しか戻っていない、といった感想も聞かれるのでしょうけど、あたしの目には以前と変わらなく映りました。

そういうわけで、あたしも今日からは在宅ワークをやめて、週五日の勤務に戻しました。

もちろん、わが家には七十代後半の母がおりますので、都内の感染状況を見ながら、やはり在宅ワークを継続するか判断したいと思いますが、ひとまずは毎日会社へ行って、そして書店営業も復活です。

早速今日も少し回ってみました。久しぶりの書店営業でちょっとドキドキします。

ある意味、新人のころの初々しさを取り戻したと言ったら、あまりにも図々しい物言いかも知れませんが、でも正直な話、多少の緊張感はありました。

あとは、回った分だけ注文が取れるとよいのですが……

自白すると……

ヘンな夢を見るのはいつものことですが、今日はこれまで一度も見たことのない夢を見ました。

そういう意味では“初夢”です。

どんな夢かと言いますと、細かな部分は覚えていないのですが、あたしが人を殺してしまった夢です。消して殺そうと思って殺したのではなく、過失致死のような感じです。

殺した相手が誰であったのかは覚えていません。というよりも夢の中でもはっきりしていなかったと思います。

ドラマや映画の中で登場人物が誤って人を死なせてしまって、すぐに警察に届ければよいものを、周囲の人間に唆されたり、その時の自分の社会的立場などを考えて殺人を隠蔽してしまうシーンってよくあると思います。そのために主人公は嘘の上塗りを繰り返し、結局は自分が追い詰められていって最悪の結末を招くようなストーリーです。

夢の中であたしは、あくまで過失なのだからすぐに警察に届けよう、いや、救急車を呼べばまだ蘇生可能かも知れないと思っているのですが、周囲の連中(誰がいたのかは覚えていません)は警察に行けば刑務所に入れられて一生を台無しにするぞ、などとあたしに訴えて殺人を隠蔽しようとさせるのです。

上述のようなドラマや映画を見るたびに、最初の選択肢を間違えるから却って悪い結果を招くと思っていたあたしは、夢の中でもそういった周囲の「悪魔の囁き」をはねのけ、警察に連絡しようとするところで目が覚めました。

果たして、この夢は何のお告げなのでしょうか?

この後どうなる?

まだ配本前ですが『断絶』を読み始めました。

内容紹介を読むと、現在のコロナが蔓延している世界をもっと酷くしたような、終末世界を描いたものだと思っていました。ただ、ゾンビが襲ってきて生き延びた主人公たちが壮絶なサバイバルをするのかなと思いきや、最初のうちはそのような要素は見当たりません。むしろ、まだ世界が感染症に覆われる前、主人公のごくごく平凡な日常が描かれていて、ほのぼのとしたストーリーです。

そういった以前の物語と、世界が亡んだ後の生き残った主人公たちの物語が交互に展開される構成で、この先どうなるのだろうかと気になります。ただ、以前の物語のパートでも主人公はニューヨークで一人ぼっちな様子が描かれていて、むしろ現在の方が生き残った仲間と人間的なつながりができているように見えなくもありません。その対比が著者の意図なのでしょうか?

これはたぶん屁理屈です

東京五輪2020(←たぶん中止になると期待している)の演出家による発言。

最初は女性蔑視という取り上げられ方だったようですが、あっという間に女性も男性も関係ない、差別的な発言であるということに変わっていました。その当否や是非はともかく、このニューを聞いて、あたしが思ったことは以下のようなことです。

女性タレントを豚になぞられたのがそもそもの発端ですが、もしこれが男性タレントであった場合、ここまで大きな騒ぎになっていたのでしょうか? よい悪いの問題ではなく、あたしの予想ではここまでの問題にならなかったのではないかと思うのです。

だから、今回の騒動が騒ぎすぎだと非難しているわけではなく、男性であろうと女性であろうとダメなものはダメだという理解力は持っているつもりです。そして、その次に思ったのが、もし女性タレントをなぞられたのが豚ではなく猫やパンダだったら、どうなっていたのでしょう? 今回のような非難の声は起こったでしょうか? これも、たぶんですが、今回のような非難の声が大きく上がることは無かったのではないかと思います。

人間(タレント)を動物に例えるということは同じなのに、豚だと非難され、猫だと非難されない。動物の立場からすれば酷い話です。どんな動物ならダメで、どんな動物だったらよいのでしょう? そんなことを考えていました。

猿だとどうでしょうね? ライオンとかトラ、ヒョウなどは女性はともかく男性であれば、例えられて悪い気はしないかも知れません。哺乳類ではなく、鳥類や爬虫類、魚類だとどうでしょう?

動物によって好ましい印象を持たれるものと、その逆があるのは不思議なものですが、それは必ずしも人間とのかかわりの深い浅いとは関係ないようです。そして、この印象というか感情は、たぶん国によっても異なるのではないかとも思うのです。古代においては自分たちのトーテムとしてしばしば動物が選ばれていましたし、日本人に馴染み深いところでは、モンゴル人のように自分たちを狼の末裔と称する民族もいます。

こういったことをわかりやすく書いてくれている本ってないものですかね?

売れてます✕2

新刊『ニューエクスプレスプラス サンスクリット語』が好調です。刊行から一か月も経たないのに重版が決まりました。

同書は、刊行前から仏教などインド思想にも関わる言語なので、語学書だけでなく人文書の担当者にも案内を差し上げていましたが、その甲斐あってか追加注文が人文担当者から入ることがしばしばです。

そんな感じで語学書コーナー、人文書コーナーどちらでも売れているサンスクリット語が早々と重版になりましたので改めてのご案内です。「サンスクリット語なんて、うちじゃあ売れないよ」という書店も多いかと思います。でも、実際にはこれだけ売れているのです。

「それって都会の大型店の話でしょ?」と言われるかも知れません。確かにそうですが、このスピードはそれなりに需要がある証拠です。是非いまいちど展開してみてください。

続きましては、このところずーっと売れている文庫クセジュの『脱成長』です。

斎藤幸平さんの推薦帯にリューアルして更に売り上げを伸ばしています。また売れている書店を見ますと、その斎藤さんのベストセラー、『人新世の「資本論」』と併売しているお店が多いようです。もし『脱成長』だけを置いていて「あまり動かないなあ」と思っているのであれば、是非『人新世の「資本論」』の隣に並べてみてください。

というわけで、二点まとめてお願いいたします。