レフティではないのに……

晶文社の海外文学シリーズ《I am I am I am》の新刊が発売されました。今回のタイトルは「レシタティフ」と言います。作家の造語なのか、もともとこういう単語が存在していたのか、詳しいことはわかりません。

そんな『レシタティフ』をアマゾンで検索してみました。値段を調べようと思ったのもそうですが、どんな内容なのか、紹介文を読んでみようと思ったのです。

そういうわけで、検索窓に「レシタティフ」と入力しリターンキーをクリックしてみました。たぶん晶文社の新刊くらいしかヒットしないだろう、もしかすると洋書(原書)も一緒に検索結果に出て来るかなあ、と思っていました。

ところが検索結果に並んだのはゴルフクラブばかりです。下の方にスクロールしても晶文社の『レシタティフ』は出て来ません。

あらためて検索窓のところを見てみると、そこには「レフティ」と表示されています。あたしは間違いなく「レシタティフ」と入力したはずなのですが、検索は「レフティ」でされてしまったようなのです。どうしてでしょう。「レシタティフ」という言葉がないので、アマゾンが勝手に「レフティ」の誤植だと判断して検索結果を表示したのでしょう。全くもって余計なお世話です。勝手なことをするなと言いたいところです。

さて、この《I am I am I am》シリーズもこれで5点目になります。面白そうなタイトルが揃っているので、毎回買っています、読んだのは『ベル・ジャー』だけですが(汗)。

ところでこのシリーズ、ここまでの四点はすべてソフトカバーだったのですが、この『レシタティフ』はハードカバーです。シリーズでカバー回りの仕様が途中で変わるというのは、全くないことではないですが、極めて珍しいことです。

やはり『レシタティフ』にはソフトよりもハードだと、訳者と装丁家、そして担当編集者の間で意見が一致したのでしょうか。それにしても、こうして五点を並べてみるとどれも個性的なカバー装画ですね。シリーズでありながら、それぞれが独立した単行本をしても成立しているように感じます。